鈴木直美の「PC Watch先週のキーワード」
第189回:11月5日~11月16日


■■キーワードが含まれる記事名
●キーワード


11月5日

■■ NEC、両面印刷対応のA3モノクロレーザープリンタ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20011105/nec.htm

●ホッパ(hopper)

 プリンタやADF(Auto Document Feeder)付きのイメージスキャナで、供給する用紙をセットしておくところ。

 プリンタの印刷用紙やキャナの読み取り原稿をまとめてセットし、自動的に給紙するためのもので、一度にセットできる量をホッパ容量という。一方、排紙された用紙や原稿が収容されるところは、スタッカ(stacker)と呼ばれ、大型のプリンタには、どちらも複数段用意されているものがある。

【参考】
□ADF
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20001214/key147.htm#ADF


11月6日

■■ VIA、小型PC用の新フォームファクタ「Mini-ITX」を発表
   ~EBGAパッケージのC3をオンボードで搭載
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20011106/via.htm

●Mini-ITX
 ミニアイティーエックス

 VIA Technologiesが2001年に発表した、小型マザーボードのデザイン規格。

 現在一般使われている汎用マザーボードは、Intelが提唱した一連の規格に沿ったものである。最も小さなマザーボードは、FlexATXと呼ばれる229×191mmのタイプで、現行の小型PC(Small Form Factor[SFF])には、これを使用したものが多い。VIAが提唱するのは、このFlexATXをさらに小型化したもので、横幅を僅かに縮めたタイプをITX、170mm四方に縮小したタイプをMini-ITXと呼んでいる。

 ネジ穴などは、従来のmicroATXやFlexATXと互換だが、薄型のマシンに対応するために、microATXやFlexATX用の電源SFXよりも、さらに薄い電源を規定している(コネクタは従来通りの20ピンタイプ)。

【マザーボード】
幅×奥行き
ATX305×244mm
Mini-ATX284×208mm
microATX244×244mm
FlexATX229×191mm
ITX215×191mm
Mini-ITX170×170mm



【電源】
奥行き×幅×高さ
ATX140×150×86mm
SFX(microATX,FlexATX125×100×50mm
ITX, Mini-ITX174× 73×55mm



【参考】
□ATX
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/971118/key7.htm#atx
□NLX
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/981029/key52.htm#NLX
□MicroATX
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980526/key31.htm#microATX
□FlexATX
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990715/key84.htm#FlexATX


11月12日

■■ 日本HP、Pocket PC 2002搭載のJornada 568
   ~オプションでSDメモリーカードにも対応
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20011112/hp.htm

●ボタン電池

 時計やカメラなどに使われている、ボタン型の電池。

 小型の電子機器などに使われている、薄い円形の小さな電池の総称で、大きめのものはコイン電池と呼ばれることもある。容量が非常に小さいため、PCの周辺機器でこれを主電源に用いるようなものはあまりないが、メモリやカレンダーなどのバックアップ用にはよく用いられており、マザーボード上にもよく取り付けられている。

 ボタン電池には、よく「CR2032」というような名前が付いているが、これは、最初のアルファベットが電池の種類と形状を、後の数字がサイズ(直径と高さ)や登録番号を表している。「CR2032」の場合には、直径20mm、高さ3.2mmの円形(R)の二酸化マンガン系のリチウム電池(C)ということがわかる。電圧は、両極に使用する電極材の電位差で決まり、二酸化マンガンリチウム電池(正極が二酸化マンガンで負極がリチウム)は3Vになる。

 なお、代表的なボタン電池の1つに、カメラなどに使われていた水銀電池(NやMで公称電圧は1.35V)があったが、環境問題から'95年いっぱいで国内の製造販売が中止されている。

【ボタン電池の種類と公称電圧】
一般名記号分類公称電圧
リチウム電池Bフッ化黒鉛リチウム電池3.0V
C二酸化マンガンリチウム電池3.0V
E塩化チオニルリチウム電池3.6V
空気電池P空気亜鉛電池1.4V
アルカリ電池Lアルカリマンガン電池1.5V
酸化銀電池S酸化銀電池1.55V


円筒形の電池などには、頭に数字が付いたものもあるが、この場合には、内部のセルの数を表しているので、電圧は、極素材の公称電圧と頭の数字の積。

【参考】
□リチウム電池
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000420/key117.htm#lithium
□アルカリ電池
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990617/key80.htm#alkaline


■■ AMD、モバイルAthlon 4 1.2GHz/モバイルDuron 950MHzを発表
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20011112/amd.htm

●PowerNow!テクノロジ(PowerNow! Technology)
  パワーナウてくのろじ

 AMDが開発し、同社のモバイル向けCPUに搭載している省電力機構。

 CPUのクロックと電圧を動的に切り換え、消費電力をこまめに調整できるようにするもので、同社のモバイルAthlon 4やモバイルDuron、モバイル向けのK6や組み込み用のK6ファミリ(+の付いた2やIII)などに採用されている。

 CPUのクロックが高ければ、それだけ高速な処理を行なえる。が、一般的なアプリケーションの使用においては、クロックタイムをフルに消費しなければならないような重い処理は少なく、負荷に応じて、必要なレベルまでクロックを落とすことができれば(クロックが落ちれば電圧も下げられる)、それだけ消費電力が軽減できる。バッテリ稼働のモバイルPCの場合には、こまめにパフォーマンスを調整すれば、それだけバッテリの寿命を延ばすことができるし、パフォーマンスを落としてバッテリ寿命を優先したい場合や、とにかくフルバワーで動かしたいというようなこともある。

 PowerNow!は、このようなニーズに応えるための機能で、ハードウェア的には、動作可能な内部クロックの倍率と供給電圧の組み合わせをいくつか(5~7通りでモデルによって異なる)用意。これを、動作中に変更することができるようになっている。ソフトウェア側からこれを制御すれば、望みの機能が実現できるわけだ。エンドユーザーは通常、OSに用意されている(あるいは組み込む)制御用のインターフェイスを使い、明示的にパフォーマンスを設定したり、システムに自動的に調整させるモードを選択する。それに応じてシステムが、CPUの動作モードを変えたり、負荷を監視しながら随時適切なモードに変更する。

【参考】
□SpeedStep
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000210/key107.htm#SpeedStep


11月15日

■■ ソニー、18インチ液晶ディスプレイ「SDM-M81」のACアダプタを回収
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20011115/sony.htm

●電気用品安全法

 電気用品の製造や販売の規制と民間事業者の自主的な安全性確保の促進により、粗悪な電気用品による危険や障害の発生を防止するための法律。

 '61年に制定('62年施行)された電気用品取締法(通称「電取法」)を'99年に改正したもので、電気用品安全法(通称「電安法」)と改称され、2001年4月に施行された。電気用品安全法では、政令で定めた電気用品の製造業者や輸入業者の届出(旧法では事前登録)、第三者機関による適合性の検査(旧法では政府による型式認可)、販売や使用の制限、検査機関の認定などを規定。家庭やオフィスで使われる多くの製品(約450品目)が同法の規制対象になっており、一定の技術基準を満たさないと販売することができない。言い換えれば、市場には安全に利用できる製品しかないということが、この法律を履行することによって保証される。

 PC関連のパーツでは、例えばACアダプタのように特定電気用品(特に危険や障害の発生するおそれが多い電気用品)に指定されているものもある。この特定電気用品に指定されているものは、適合性証明書の取得(旧法では型式認可の取得)と表示が義務付けられているので、国内で販売されている製品のACアダプタ(本体内蔵の電源は関係ない)には、必ずこの表示が付いている。ところが輸入品の中には、しばしば表示の無いアダプタが添付されていることがある。この手の製品の販売は禁じられており、ACアダプタを適合品に交換するか、ACアダプタを取り除いた形でなければ販売することができない。

[Text by 鈴木直美]

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