鈴木直美の「PC Watch先週のキーワード」
第147回:12月4日~12月8日


■■キーワードが含まれる記事名
●キーワード


12月4日

■■エプソン、UltraWide SCSI採用のA3対応600dpiスキャナ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20001204/epson.htm

オートドキュメントフィーダ(ADF~Auto Document Feeder)

 スキャナやコピー機などに付いている、セットした原稿を連続して読み取るための機構。自動給紙装置(あるいは連続給紙装置、自動原稿送り装置)。

 上部の透明な原稿台に原稿をセットして読み取るフラットベッドスキャナや一般的なコピー機の場合には、標準あるいはオプションでサポートされているもので、まとめてセットした原稿を自動的に1枚ずつ原稿台にフィードする。機種によっては、原稿の両面を続けて読み取れるように、裏表を反転する機能をサポートしているものもあり、RADFやDADFなどと名付けられていることもある。

 読み取り機構そのものが原稿をフィードしながらスキャンするシートフィードスキャナや一般的なFAXの場合には、特に断りがなくても、通常は自動給紙が可能である。

【参考】
□フラットベッドスキャナ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000601/key121.htm#flatbed


12月7日

■■来年1月1日付けでBorland復活、日本法人もボーランド株式会社に
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20001207/borland.htm

RADツール(Rapid Application Development tool)

 短時間で柔軟なソフトウェア開発を行なうためのツール。

 RADは、ソフトウェアを開発するスタイルの1つで、プロトタイプ(prototype~実際に動作する試作品)の作成とその評価を繰り返しながら、完成品を作り込んでいく手法を指す。RADツールは、そのようなスタイルに向けた開発ツールだが、一般には、1からコードを書いていくのではなく、コードの自動生成やコンポーネントの利用、フォームベースでのGUI設計やデバッグを行なうビジュアルツールを提供し、比較的短時間で簡単にプログラミングが行なえるものを指している。代表的なものには、マイクロソフトの「Visual Basic」やインプライズ(Borland)の「Delphi」などがある。


■■メルコ、Celeron 733MHz搭載のSlot 1アクセラレータなど
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20001207/melco.htm

CPUアクセラレータ(CPU Accelerator)

 CPUを高速化する(accelerate)ための拡張カードやモジュール。

 PCの処理を高速化するものを総称してアクセラレータといい、CPUベースのグラフィックス処理を、ビデオカード上のプロセッサで行なうことにより高速化するものを「グラフィックスアクセラレータ(graphics accelerator)」、CPU自身の処理能力を向上させるものを「CPUアクセラレータ」という。

 CPUアクセラレータは通常、より高性能なCPUを現行のシステムに取り付けられるようにしたもの。IntelのOverDrive Processor(ODP)に代表される、CPUソケット(あるいはスロット)に装着するタイプをはじめ、CPUボード(一部のマシンで使われているCPUが乗った基板)をリプレイスするタイプや、拡張スロットに差すタイプなどがある。


12月8日

■■プレステ2の新バージョンを検証
  ~ 待望の純正リモコンが登場、まさに専用機感覚! ~
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20001208/ps2d.htm

YPbPr、YCbCr
ワイピービーピーアール、ワイシービーシーアール

 テレビ放送などに使われている、輝度と2つの色差を使って色を表現する方法。

 ディスプレイや照明のように光を発して色を表現する場面では、色表現に加法混色の三原色であるRGB(Red、Green、Blue)を、印刷のように光の一部を吸収し、反射した光で色を表現する場面では、RGBの補色にあたる減法混色の三原色であるCMY(Cyan、Magenta、Yellow)が使われる(※1)

 カラーテレビの場合は、最終的にはRGBで色を表現するが、実際に扱っている信号は、それ以前の白黒放送との互換性を維持するために、白黒用の映像信号である輝度信号とそれに加えてカラー化するための色信号という形で構成している。輝度信号は、一般にY信号と呼ばれるが、それぞれの規格によって呼び名が異なり、YCbCrやYPbPr、YUV、YIQ、YCCなどの様々な名称がある。

 AV系では、3つの信号をひとつに重畳したコンポジットビデオ信号を「YIQ」、個別に伝送するアナログのコンポーネント信号を「YPbPr」、デジタルのコンポーネント信号を「YCbCr」あるいは「YPBPR」と呼ぶことが多い。

 このような信号処理は、色の変化よりも明るさの変化に対して敏感である私達の視覚特性にもマッチするため、JPEGなどの画像圧縮にも広く用いられている。ちなみに国内のテレビ放送では、RGBの各要素と輝度・色差信号は下記のような構成になっており、「標準テレビジョン」の構成は、一般に使われているJPEG画像のパラメータにもそのまま用いられている。

(※1)実際のカラー印刷では、CMYに深みやディテールを補うための墨(blacK)を加えた4色(CMYK)を使用。最近のフォトプリント向けのインクジェットプリンタでは、5色や6色、7色といった製品もある。


■■コレガ、PCカードに直接ケーブル接続できるLANカードなど
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20001208/corega.htm

UTPケーブル(Unshielded Twisted Pair cable)

 一般的なLANの配線に用いられている、シールドの無いより対線。

 絶縁した2本の線をより合わせた構造のケーブルをツイストペアケーブルといい、シールドの無いものをUTP、シールド付きのものをSTP(Shielded Twisted Pair)という。
 2本線をより合わせたり、シールドを付けたりするのは、電界や磁界の影響を防ぐためである。

 導体に電圧をかけると、電子を引きつける(または反発する)電界が生成され、電流が流れるとその周りには磁界が発生する。さらに、磁界の中に置かれた導体には電流が誘導されるため、発生した電界や磁界がほかに影響を与えたり、ほかから影響を受けることがある。これがノイズの源である。

 2本のケーブルをより合わせると、磁界によって誘導される電流がよりごとに反転して打ち消し合うため、磁界の影響を受け難くなる。シールドというのは、芯線の周りを網線などで囲んで一点をアースに落としたもので、こちらは電界を遮断する効果がある。

【参考】
□シングルエンド
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20001006/key138.htm#single
□EMI(ElectroMagnetic Interference)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990930/key92.htm#EMI

[Text by 鈴木直美]


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