日本AMD株式会社は31日、コードネーム“Hammer”(ハマー)で呼ばれる64/32bit対応の第8世代Athlonおよびサーバー向けプロセッサOpteronの開発者向けカンファレンス「AMD Developer Conference 2002 Summer」を都内で開催した。

日本AMD CPG Product Marketingの秋山氏

　日本AMD CPG Product Marketingの秋山氏は、「エンタープライズ向けのデータ量は、年に2倍ずつのペースで増えている。これに伴い、コンピュータにはより多くのメモリを搭載する必要がある」と切り出した。「32bitプロセッサは、物理メモリは4GBまで、OSは2GBまでという制限があるが、64bitプロセッサ/OSであれば1TB以上をサポート可能となる」と、64bitプロセッサの必要性を強調した。

　また、「我々は64/32bit対応の第8世代AthlonとOpteronを、2003年末までに年間3,000万個、2004年末までに4,000万個を出荷するだけのキャパシティを持っている。2004年末までには、ほぼすべての生産を64bitプロセッサにシフトする」と、新プロセッサの普及に意欲を示した。

　第8世代Athlon/Opteronは、64bit命令のほか32bit命令をエミュレートして実行することで64/32bit両方に対応するのが特徴。ノースブリッジとDDRメモリコントローラをプロセッサに内蔵したことで、レイテンシを低減しパフォーマンスの向上に貢献した。スーパースカラ化された12ステージの整数演算ユニットと17ステージの浮動小数点演算ユニットを備える。拡張命令として「3DNow! Professional」と「SSE2」が追加された。

　Opteronは最大8台までのSMP(Symmetric Multi Processing)に対応する。プロセッサ間は最大6.4GB/secの帯域を持つ「HyperTransport」で接続される。

32bitプロセッサは4GBまでのメモリしかサポートしない	DDRメモリコントローラをインプリメントするHammerアーキテクチャ	ノースブリッジをプロセッサに内蔵

　会場では、第8世代AthlonおよびOpteronを搭載したPCでの動作デモを行なっていたほか、各マザーボードベンダからは対応チップセットを搭載したマザーボードが展示されていた。

第8世代Athlon	Opteron	実機を使ったデモの様子

AMD-8151 HyperTransport AGP 3.0 Graphis Tunnel	AMD-8111 HyperTransport I/O Hub

VIA Technologiesのマザーボード。自社製チップセット「KBT400」を搭載	ASUSTeK computer「K8M」	MSI-Computer「K8H Gem-ABIL」。TVチューナー搭載のブラケットが付属する

Gigabyte Technology「GA-K8A」	ABIT Computer「K8A」	SiSのマザーボード。自社製チップセット「SiS755」を搭載する

(2002年7月31日)

[Reported by yosida-s@impress.co.jp]