シャープと日立がPCを相互OEM供給と一部報道 ~NECは三菱にPCをOEM提供
24日付の一部新聞において、シャープと日立製作所がPCの相互OEM供給で合意、またNECが三菱電機および日立製作所に対して企業向けPCをOEM供給する契約を結んだ、との報道がなされた。
それによれば、日立がPCサーバーとデスクトップPCをシャープに、シャープがノートPCを日立に提供する。また、NECは日立と三菱電機に企業向けPCをOEM供給するとしている。
この件について各社に確認を取ったところ、以下のような回答が得られた。
・シャープ「報道されているPCの製造についての提携や、相互OEM供給といった事実はない」
・日立「シャープとは企業向けの製品について個別にOEMを供給する/受けるということについて現在両社で検討をしている段階だが、相互OEM供給するという事実はない。シャープから企業向けノートPCのOEM供給を受けることは決定しているが、当社から製品を供給するかどうかは未定である。また、コンシューマ向け製品については一切OEMの予定はない」
・NEC「他社向けPCのOEMについてはNECカスタムテクニカでそういった事業を請け負っており、すでに受注を受けているのは事実。しかし、OEMという事業の性格上、その相手先が三菱であるのか日立であるのかといったことは当社からはコメントできない。現在進行しているOEM事業のボリュームについても詳細は明らかにできない」
・三菱「NECとOEM供給に関した契約を結んでいるのは事実。今年の4月以来発売している「Apricotシリーズ」はデスクトップ/ノートPCを含めNECからOEM供給を受けている。当社では'99年にPCの自社生産を中止しており、以降国内外を問わず各社からOEM供給を受けている。今後も(NECに限らず)OEMによる供給を受けていく」
厳しい経済環境と、近年のIT不況に伴い、PCメーカー各社は売り上げの不振に悩んでおり、事業再編の動きが活発化している。
PC製品のコモディティ化、低価格化に伴い、PC業界においても企業の枠を超えた再編の波が押し寄せていることが感じられる。
□日立製作所のホームページ
(7月24日現在、この件に関する情報は掲載されていない)
http://www.hitachi.co.jp/
□シャープのホームページ
(7月24日現在、この件に関する情報は掲載されていない)
http://www.sharp.co.jp/
□NECのホームページ
(7月24日現在、この件に関する情報は掲載されていない)
http://www.nec.co.jp/
□三菱のホームページ
(7月24日現在、この件に関する情報は掲載されていない)
http://www.melco.co.jp/
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(2002年7月24日)
[Reported by wakasugi@impress.co.jp]
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