イベントレポート

ASUS、USB 3.1 Type-C搭載のCherryTrail 2-in-1タブレットを展示

~第6世代Coreプロセッサ搭載4Kノートも

 ASUSブースでは、6月1日(現地時間)に行なわれた発表会で触れられなかった新製品を多数展示していた。本稿では、ノートPCやモバイルPCの新製品を紹介する。

Transformer Book T100HA

 ASUSは、COMPUTEX TAIPEI 2015に合わせて2-in-1タブレットの新モデル「Transformer Book T100HA」(以下、T100HA)を発表した。

 T100HAは、CPUにコードネーム「Cherry Trail」こと「Atom x5-Z8500」を採用している。Cherry Trailは、コードネーム「Bay Trail」こと従来のAtom Z3700シリーズの後継で、製造プロセスが14nmに微細化されるとともに、統合GPUの演算ユニットが増やされており、省電力性と性能向上を両立させたCPUだ。

 T100HAでは、Atom X5-Z8500の採用によって、従来モデル同等サイズで、タブレット部580gの軽量さを維持しつつ、バッテリ駆動時間が最大14時間に延長。より携帯性が向上している。展示機はプレビュー版Windows 10をインストールした状態となっていたが、動作は十分に軽快で、従来モデルよりも快適度が高まっているように感じた。

 また、タブレット部側面にUSB 3.1 Type-C(Gen1対応で速度は最大5Gbps)コネクタが用意されている点も特徴の1つ。まだUSB 3.1 Type-C対応周辺機器はそれほど多くはないが、コネクタ部の利便性に優れることから、今後対応機器が大幅に増えると予想されるため、将来性という意味でも魅力のある部分だ。

 その他のスペックは、メモリが最大4GB、内蔵ストレージが32/64/128GBのeMMC、液晶が1,280×800ドット表示対応の10.1型パネル、無線機能がIEEE 802.11a/b/g/n対応無線LANとBluetooth 4.0、500万画素の背面カメラ、200万画素の前面カメラなどとなる。OSはWindows 10を採用する予定とのこと。

 タブレット部のサイズは、265×175×8.45mm(幅×奥行き×高さ)で、重量が580g。キーボードドッキング時のサイズは、265×175×7.15〜10mm(同)で、重量が1.08kg。カラーバリエーションは、メタリックシルバー、ピンク、ホワイト、ブルーの4色と豊富に用意される。発売時期は2015年第3四半期を予定しており、現時点で価格は未定。

Cherry Trail搭載2-in-1「Transformer Book T100HA」
従来モデル同様液晶着脱式で、タブレットとしてもノートPCとしても利用できる
タブレット部は高さ8.45mm、重量580gと薄型軽量
タブレット部左側面に、USB 3.1 Type-Cコネクタ(Gen1)を搭載する
下部側面
上部側面
右側面
天板部分
キーボード部の仕様は従来モデルと同様
カラーはブルー、ホワイト、ピンク、メタリックシルバーの4色をラインナップする
展示機では、Atom x5-Z8500、メモリ2GBという仕様だった

N552VX

 N552VXは、ASUSのハイパフォーマンスノートPCシリーズ「Nシリーズ」の新モデルで、CPUに第6世代Coreプロセッサを搭載して登場予定となっている。

 本体デザインは、従来までのNシリーズノートとほぼ同等となっており、シルバーボディで、天板には同心円状のヘアライン処理、キーボード面には同心円状のドットデザインを採用する。また、高さ29.9mmと比較的薄型のボディとなっている点も従来同様だ。

 搭載CPUは、第6世代Coreプロセッサとなるが、現時点で詳細な情報は公開されておらず、展示機でもCPUの型番は表示されなかったが、動作クロックは2.2GHzとなっていた。メインメモリはDDR4-2133を最大16GB搭載可能で、展示機では8GB搭載。グラフィックス機能は、CPU内蔵グラフィックス(Intel HD Graphics 530との表記あり)に加えて、GeForce GTX 950Mを搭載し、カジュアルゲーミング用途にも柔軟に対応できるとしている。

 液晶は15.6型のIPSパネルを採用し、表示解像度は4K(3,840×2,160ドット)、またはフルHD(1,920×1,080ドット)となる。内蔵ストレージは、最大2TBのHDD、最大512GBのPCIe SSD、最大256GBのNGFF SSDから選択可能。無線機能は、802.11ac対応無線LANとBluetooth 4.0に対応する。

 本体サイズは、383×260×29.9mm(同)、重量は2.53kg(4セルバッテリ搭載時)。発売時期は2015年第3四半期以降を予定しており、価格は未定。

第6世代Coreプロセッサ搭載4Kノート「N552VX」
型番は不明だが、第6世代Coreプロセッサが搭載される。メモリはDDR4-2133対応で最大16GB搭載でき、展示機では8GB搭載していた
グラフィックス機能は、CPU内蔵のHD Graphics 530とGeForce GTX 950Mを搭載
液晶は15.6型IPSパネルで、展示機は4K表示対応パネルを搭載。フルHDパネル搭載モデルもある
高さは29.9mmと、高性能ながら薄型ボディを実現
左側面
後部側面
右側面
天板には同心円状のヘアライン処理
キーボードはアイソレーションタイプで、テンキーも備える
キーボード面には同心円状のドットがデザインされている

Transformer Book Flip

 こちらは、液晶部が360度開閉する方式の2-in-1モバイル新モデル。これまでASUSが得意としてきた着脱式にはない、新たな利便性を実現するという。同様の仕様を持つ2-in-1モバイル同様に、クラムシェルノート、スタンド、テント、タブレットと4形状での利用が可能だ。

 CPUは最上位でクアッドコア版Pentiumを搭載可能としており、展示機ではPentium N3200が搭載されていた。メモリは最大4GB、内蔵ストレージは32/64GBのeMMCまたは128GBのSSDが搭載可能だ。また、USB 3.1 Type-Cポートも備える。ASUSによると、USB 3.1 Type-Cポートを備えるコンバーチブル型ラップトップはこれが世界初とのこと。

 液晶は、1,366×768ドット表示対応の11.6型IPSパネルを採用。液晶上部にはVGAカメラも搭載。無線機能は、最上位でIEEE 802.11ac準拠の無線LANとBluetooth 4.0となる。

 本体サイズは、297×201.3×16.45mm(同)、重量は1.2kg。発売時期は2015年第3四半期を予定しており、価格は未定。

360度液晶開閉型の2-in-1モバイル「Transformer Book Flip」
液晶を大きく開き、テント型に置いて使うことが可能
液晶を完全に開くとタブレットとなる
液晶は1,366×768ドット表示対応の11.6型IPSパネルを採用
前方側面。高さは16.5mmと、360度液晶開閉型としては十分な薄型だ
左側面
左側面前方にUSB 3.1 Type-Cポートを備える
後部側面
右側面
天板。シルバーで直線的なヘアライン処理が施されている
キーボードはアイソレーションタイプ。ストロークは浅いが、クリック感はしっかりしていた

Chromebook Flip

 Transformer Book Flip同様の、360度開閉型液晶を備えるChromebook新モデル。360度開閉型液晶の採用で、クラムシェルノートスタイルでの利用だけでなく、タブレットとしても利用可能となっている点が大きな特徴。

 ボディは薄型軽量が追求されており、高さは15.6mmと薄く、重量も0.89kgと900gを切る軽さとなっている。実際に手にしてみても非常に軽く、軽快に持ち歩けると感じた。また、バッテリ駆動時間は最大9時間で、1日の外出程度であれば安心して利用できそうだ。

 CPUは、RockchipのクアッドコアプロセッサRK3288Cを採用し、メモリは2GBまたは4GB搭載。内蔵ストレージは16GBのeMMC。液晶は1,280×800ドット表示対応の10.1型パネルを採用(パネルの種類は非公開)。無線機能は、IEEE 802.11ac準拠の無線LANとBluetooth 4.1を搭載する。

 本体サイズは、262.8×182.4×15.6mm(同)、重量は0.89kg。発売時期は2015年第3四半期を予定し、価格は未定。

360度開閉液晶を備える「Chromebook Flip」
テント型やスタンド型など、4種類の形状で利用可能
液晶を完全に開けばタブレットとしても利用できる
本体正面。高さは15.6mmと十分な薄さを実現
左側面
後部側面
右側面
天板部分。デザインはシンプル。重量は0.89kgと軽く、軽快に持ち歩ける印象だ
キーボードはややストロークが浅いが、ピッチには余裕があり、扱いやすかった

(平澤 寿康)