イベントレポート
【Acer編】Windows 8.1搭載Ultrabookや10型液晶搭載Androidタブレットなどを展示
~6型液晶搭載スマートフォンも
(2013/9/4 12:16)
Acerは、ベルリン市内で新製品披露イベントを開催し、Windows 8.1搭載のUltrabookやノートPCをはじめ、オールインワン(液晶一体型)デスクトップ、Androidタブレット、スマートフォンの新モデルなどを展示した。
デジタイザ対応でHaswell搭載のWindows 8.1ノート「Aspire R7」新モデル
クラムシェル型やタブレット型などに自在に形状を変形できる、独自のヒンジ構造「Ezel(イーゼル)ヒンジ」を採用する「Aspire R7」の新モデルが展示された。イーゼルヒンジをはじめ、ボディ形状やキーボード、タッチパッド、液晶などの仕様は従来モデルから大きな変更はないが、搭載CPUが第4世代Coreプロセッサに強化されている。また、10点マルチタッチ対応の静電容量方式タッチパネルに加え、「Acer Active Pen」と呼ばれるデジタイザにも新たに対応。スタイラスペンはN-trig製で、256段階の筆圧検知に対応しており、なめらかでスムーズなペン入力が可能となっている。ペンにはマグネットが内蔵されており、イーゼルヒンジ部分に貼り付けるように収納できる点は面白い特徴だ。
基本仕様は従来モデルとほぼ同等で、メモリ最大12GB、HDD最大1TBまたはSSD最大256GB、液晶サイズは15.6型でフルHD(1,920×1,080ドット)表示に対応。搭載CPUは第4世代Coreプロセッサで、展示機ではCore i7-4500Uが搭載されていた。OSはWindows 8.1を採用。実際に展示機もWindows 8.1がインストールされていたが、標準でWindows 8.1を搭載して発売されることになるという。
発売時期は2013年第4四半期を予定しており、欧州での販売価格は999ユーロ。日本での発売は未定だが、検討しているという。
また会場では、6月のCOMPUTEX TAIPEI 2013で発表された、第4世代Coreプロセッサ搭載の超薄型Ultrabook「Aspire S7」第2世代モデルも展示されていた。COMPUTEX TAIPEI 2013の発表会ではモックアップのみが展示されていたが、今回はきちんと動作するモデルが展示されていた。製品のハード面の仕様はすでに発表されている通りで変更点はないようだが、OSは標準でWindows 8.1が採用されることになるとしており、展示機もWindows 8.1がインストールされていた。こちらは販売価格は不明だが、発売時期は10月以降を予定し、日本への投入も検討中としている。
GeForce GTX 760M搭載の高性能AiO「Aspire U5-610」
こちらは、CPUに第4世代Coreプロセッサを採用する液晶一体型デスクトップの新モデル「Aspire U5-610」。外部CPUとしてGeForce GTX 760Mを標準搭載するとともに、映像処理機能「CineBoost Color Engine」や、高品質サウンド機能「CONEQ Sound Technology」などを採用することで、よりエンターテインメントやゲームなどに特化した仕様の液晶一体型PCであるとしている。
液晶は23型でフルHD(1,920×1,080ドット)表示に対応。TN方式のパネルを採用しているため、視野角はやや狭いが、3msの高速な応答速度を実現。ゲームなども残像を気にせず楽しめるという。
CPUは、Core i3/i5/i7で、最上位モデルではCore i7-4702MQを搭載。メモリは2/4/8GBで最大16GB、HDDは500GB/1TB。光学式ドライブはBDドライブまたはDVDスーパーマルチドライブを内蔵。無線機能は、IEEE 802.11a/b/g/n/ac対応無線LAN、Bluetooth 4.0+LEを搭載。ポート類は、USB 3.0×2、USB 2.0×3、HDMI出力、MHL対応HDMI入力などを用意。本体サイズは574×35×422mm(幅×奥行き×高さ)。発売時期は12月を予定しており、欧州での販売価格は1,129ユーロを予定。日本での発売は未定。
エンターテインメント向けの10.1型Androidタブレット「Iconia A3」
Androidタブレットの新型としては、IFA 2013に合わせて「Iconia A3」を発表した。映像やマルチメディア、ゲームなど、エンターテインメント向けに特化した製品という。標準でDolby Digital Plusに対応し、本体内蔵の1W+1Wのステレオスピーカーでの高音質サウンド再生に加え、ヘッドフォンを利用した5.1チャンネルバーチャルサラウンド再生にも対応するという。内蔵スピーカーの音質は、特別優れるということはなかったが、包み込まれるようなサウンドは体感できた。
液晶は、1,280×800ドット表示対応の10.1型液晶で、IPS方式のパネルを採用。発色は鮮やかで視野角も広く、映像も高品質に再生可能。また、Micro HDMI出力により大画面でフルHD映像を楽しむことも可能としている。
機能面では、手に持った状態で本体を回転させた時の画面の自動回転だけでなく、机に置いた状態で本体を水平方向に回転させた場合でも、画面が常に一定の方向に来るように回転する「IntelliSpin」という機能を搭載している。これによって、机の上に置いた状態で本体を回転させても表示画像が常に自分の方を向くようになり、映像などのコンテンツを快適に楽しめるとしている。IntelliSpin機能はオフにすることも可能だ。
また、「Touch WakeApp」という機能も搭載。こちらは、スリープ状態から5本指でタッチすると、スリープから復帰するだけでなく、あらかじめ指定したアプリを起動できるというもの。1アクションで復帰からアプリ起動まで行なえるため、使い勝手を大きく高める機能としている。
本体サイズは、260×175×10.15mm(同)、重量は600g。プロセッサは、1.2GHzのクアッドコアCortex-A7プロセッサを採用し、メモリは1GB、ストレージは16GBまたは32GB。7,300mAhのリチウムポリマーバッテリを内蔵し、9時間の動画連続再生が可能。
カメラは、背面が500万画素、前面が30万画素。無線機能は、IEEE 802.11b/g/n対応の無線LANとBluetooth 4.0に対応。センサー類は、加速度センサー、ジャイロスコープを内蔵。外部ポートは、Micro USB 2.0、Micro HDMI、microSDカードスロット(最大32GB)、ヘッドフォン端子を備える。OSはAndroid 4.2となる。
Iconia A3はWi-Fiモデルと3G対応モデルがラインナップされ、欧州ではWi-Fiモデルが10月、3G対応モデルが11月に発売される予定で、価格はWi-Fiモデルが249ユーロから、3Gモデルが299ユーロからとなる。日本での発売は現時点では未定。
Snapdragon 800搭載で4K動画撮影に対応するスマートフォンなども展示
プロセッサにQualcommのSnapdragon 800(2.2GHz)を採用し、6型フルHD液晶を搭載する新型スマートフォン「Liquid S2」も展示した。3G/LTE対応の最新スマートフォンで、4K動画の撮影に対応するという。9月3日(現地時間)時点で発表されているスマートフォンの中で、4K動画の撮影に対応するものは、このLiquid S2のみとしている。
背面カメラは1,300万画素で、F2.2の明るいレンズを採用。28mm相当の広角撮影に対応している。カメラ周囲にリング型のLEDフラッシュを搭載。また、左側面にステレオスピーカーを内蔵し、Dolby Digital Plus対応で高品質なサウンド再生にも対応しており、エンターテインメント性にも優れるという。
バッテリは3,300mAhの大容量バッテリを内蔵しているため、長時間のバッテリ駆動時間を確保。無線機能はIEEE 802.11a/b/g/n/ac対応で、高速な無線LAN通信が可能という。センサーは、照度センサー、加速度センサー、近接センサー、ジャイロスコープ、GPS、電子コンパスを搭載。NFCも標準で搭載している。メモリは2GB、ストレージは16GB。OSはAndroid 4.2.2。本体サイズは166×86×8.99mm(同)。
発売時期は10月後半を予定しているが、現時点ではキャリアも含めて調整中で、価格も未定。ワールドワイドで発売したいとしているが、日本での発売は未定だそうだ。
このほかには、WQHD(2,560×1,440ドット)27型タッチ対応液晶ディスプレイや、24型フルHD液晶搭載Androidデバイスなどが展示されていたので、写真で紹介する。