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ブラザー、新インクと新エンジンで写真画質を高めたインクジェット新モデル

~4色インクで6色並みの画質を実現する「技ありインク」を採用

「DCP-J4220N」(ブラック)

 ブラザーは、写真画質の向上や、年賀状作成機能をより向上させた「NEO」シリーズなど、インクジェット複合機「PRIVIO」の新モデルを9月下旬より発売する。

 新モデルは「NEO」シリーズの2機種、「BASIC」シリーズ8機種、「SIMPLE」シリーズ1機種の計11機種をリニューアル。「NEO」シリーズの「MFC-J4910CDW」および、「WORKS」シリーズ2機種は継続する。

 今回の新モデル最大のトピックは、「NEO」シリーズの2機種に新たに搭載された「技ありインク」。同社のカラーインクジェットは、CMYの染料3色とブラックの顔料1色の構成であるため、写真印刷時にCMYの3色混合で黒を表現する必要があり、黒濃度の弱さに繋がっていると判断。そこで、シアンインクを改良し、暗部の色再現領域を拡大。さらに、数万点以上の画像から記憶色のRGB空間を特定し、空や肌、芝生の緑などをピンポイントで修正する新エンジンを採用することで、4色インクながら6色インクプリンタに迫る写真画質を実現したという。

 また、2013年モデルで提供された複合機上で動作する年賀状アプリに加えて、スマートフォンで宛名面まで作成可能なアプリを提供し、年賀状作成の機能への訴求をより強める。スマートフォン向けアプリは11月の提供を予定している。

NEOシリーズ

「DCP-J4220N」(ホワイト)

 NEOシリーズは、手差し/A4横送り機構によるA3縦印刷に対応する「DCP-J4220N」、「MFC-J4720N」の2機種を「技ありインク」採用へリニューアル。それぞれ「DCP-J4215N」、「MFC-J4510N」の後継に当たる。

 「DCP-J4220N」はFAXや電話機能を備えないプリンタとスキャナの複合機で、ブラックとホワイトの2色展開。店頭予想価格は24,000円前後の見込み。

 新たに20枚給紙が可能なADFを搭載したほか、手差しトレイとは別に背面側に多目的トレイを備えた。

 プリンタ部の主な仕様は、解像度が最大6,000×1,200dpi、インクはCMY(染料)+黒(顔料)の4色独立、インク滴量1.5pl、A4印刷速度は片面がカラー約18ipm/モノクロ約20ipm、両面がカラー/モノクロとも約6ipm。対応用紙は、A3~A6、レター、リーガル、エグゼクティブ、L判/2L判、はがき、封筒など。最大給紙枚数はトレイが150枚、多目的トレイが80枚、手差しが1枚。自動両面印刷にも対応する。

 スキャナ部の解像度は最大1,200×2,400dpi、出力階調は24bit、A4スキャンソフトはカラー/モノクロとも3.4秒。

 操作部には2.7型のカラータッチ液晶を搭載。インターフェイスはUSB 2.0、IEEE 802.11b/g/n無線LAN(Wi-Fi Direct対応)、SDカード/メモリースティックスロット、USBホストを備える。

 本体サイズは480×345×188mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約10.4kg。

「MFC-J4720N」

 「MFC-J4720N」は、FAX/通話機能を備える複合機。本体色はブラック。店頭予想価格は29,000円前後の見込み。

 プリンタ部およびスキャナ部の仕様は「DCP-J4220N」とほぼ共通だが、スキャナ部は解像度が2,400×2,400dpiとなる。

 操作部は3.7型のカラータッチ液晶を搭載。インターフェイスはUSB 2.0、Ethernet、IEEE 802.11b/g/n無線LAN、USBホストを備える。

 本体サイズは480×345×188mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約10.4kg。

SIMPLEシリーズ

「DCP-J137N」

 SIMPLEシリーズは、「DCP-J152N」を「DCP-J137N」へリニューアル。操作部のディスプレイが、従来モデルの1.8型液晶から、1行表示のモノクロ液晶へ変更し、より低価格化した。本体色はブラックで、店頭予想価格は8,000円前後の見込み。

 プリンタ部の主な仕様は、解像度が最大6,000×1,200dpi、インクはCMY(染料)+黒(顔料)の4色独立、インク滴量は1.5pl、A4印刷速度はカラー約6ppm/モノクロ約11ppm、給紙トレイは普通紙で100枚まで対応、対応用紙はA4~A6、レター、エグゼクティブ、L判/2L判、はがき、封筒など。スキャナ部仕様は、解像度が最大1,200×2,400dpi、出力階調は24bit、A4スキャン速度はカラー4.3秒/モノクロ3.4秒。

 インターフェイスはUSB 2.0およびIEEE 802.11b/g/n無線LAN。本体サイズは410×374×161mm(同)、重量は約6.9kg。

BASICシリーズ

 BASICシリーズは、全機種に無線LAN(IEEE 802.11b/g/n)を搭載。一部モデルを除いてWi-Fi Directにも対応させたの主な変更点。スマートフォン版の年賀状アプリも利用できる。ラインナップと主な特徴、店頭予想価格は下記の通り。

【表】BASICシリーズのラインナップ
機種名本体色主な機能店頭予想価格旧機種名
DCP-J957N-B/W黒/白2.7型タッチ液晶、ADF(20枚)、自動両面印刷、
CD/DVDレーベル印刷、Wi-Fi Direct、有線LAN、
ダイレクトプリント(USBホスト、SDカード/メモリースティック)
19,500円前後DCP-J952N-B/W
DCP-J757N2.7型タッチ液晶、ADF(20枚)、手差しトレイ、
自動両面印刷、Wi-Fi Direct
ダイレクトプリント(USBホスト、SDカード/メモリースティック)
17,500円前後DCP-J752N
DCP-J557N2.7型タッチ液晶、手差しトレイ、自動両面印刷、
Wi-Fi Direct、ダイレクトプリント(SDカード/メモリースティック)
14,500円前後DCP-J552N
MFC-J877NFAX、外付け電話対応、2.7型タッチ液晶、ADF(20枚)、
自動両面印刷、CD/DVDレーベル印刷、
Wi-Fi Direct、有線LAN、
ダイレクトプリント(USBホスト、SDカード/メモリースティック)
24,000円前後MFC-J870N
MFC-J987DN/DWN子機1台(DN)/2台(DWN)付属、FAX、2.7型タッチ液晶、
ADF(20枚)、自動両面印刷、CD/DVDレーベル印刷、
ダイレクトプリント(USBホスト、SDカード/メモリースティック)、
Wi-Fi Direct、有線LAN
33,500円前後(DN)
43,000円前後(DWN)
MFC-J980DN/DWN-B/W
MFC-J897DN/DWN子機1台(DN)/2台(DWN)付属、FAX(無線FAX対応)、
ADF(20枚)、2.7型タッチ液晶、
自動両面印刷、CD/DVDレーベル印刷、
ダイレクトプリント(USBホスト、SDカード/メモリースティック)
38,500円前後(DN)
48,000円前後(DWN)
MFC-J890DN/DWN
MFC-J827DN/DWN子機1台(DN)/2台(DWN)付属、FAX(無線FAX対応)、
2.7型タッチ液晶、手差しトレイ、
ダイレクトプリント(USBホスト、SDカード/メモリースティック)
29,000円前後(DN)
38,500円前後(DWN)
MFC-J820DN/DWN
MFC-J727D/DW子機1台(D)/2台(DW)付属、FAX、
1.8型タッチ液晶、手差しトレイ、
ダイレクトプリント(USBホスト、SDカード/メモリースティック)
24,000円前後(D)
33,500円前後(DW)
MFC-J720D/DW

【注記】初出時にMFC-J897DN/DWNの価格をそれぞれ33,500円前後、43,000円前後としておりましたが、メーカーより訂正されたので、記事内容を修正しました。

「DCP-J957N-B」
「DCP-J957N-W」
「DCP-J757N」
「DCP-J557N」
「MFC-J877N」
「MFC-J987DN」
「MFC-J897DN」
「MFC-J827DN」
「MFC-J727D」

(多和田 新也)