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ブラザー、1カートリッジ印刷枚数を公表で“真の印刷コスト”を追求

~歌舞伎役者の中村兄弟による”YouTuber”番組の公開収録も

 ブラザー販売株式会社は、都内でインクジェット複合機「PRIVIO」シリーズ新製品、および新TV CM発表会を行なった。

 発表されたのは「BASIC」および「NEO」シリーズの2015年モデル。製品の詳細については既報を参照されたい。

 発表会では、ブラザー販売株式会社代表取締役社長の片山俊介氏、同社常務取締役の三島勉氏、マーケティング推進部長の大澤敏明氏が登壇。挨拶と製品紹介を行なった。

ブラザー販売株式会社代表取締役社長 片山俊介氏
同社常務取締役 三島勉氏
同社マーケティング推進部長 大澤敏明氏

 三島氏は、ここ数年、消費増税などによりプリンタ市場全体が縮小傾向にあったが、ブラザーが2011年からFAXからプリンタに製品の主軸を移して以降、シェアは堅調に推移していると述べた。

 特にユーザーの印刷コストに対する満足度は、業界平均42ポイントに対し99ポイントをマークしていることをアピールし、今回の新製品では「1つのインクカートリッジで何枚印刷できるのか」を公表した。

 ランニングコストを重視するユーザーは購入者の3割近いのに対し、実際にコストパフォーマンスで製品を比較して購入したユーザーは1割に留まっているという調査結果から、従来の分かりにくかった「1枚辺りの印刷コスト」表記だけでなく、印刷可能枚数の公表を他社に先駆けて行なったという。三島氏は、「これに他社も追随し業界全体で公表する流れになれば、消費者が“真の印刷コスト”を比較するのがより容易になることを期待している」と述べた。

「シェアは堅調に推移」とアピール
印刷コストに対するユーザー満足度が高い
1カートリッジで印刷可能な枚数を公表

 次いで登壇した大澤氏は、新PRIVIOシリーズの特徴として、BASICシリーズにも4色独立インク、新エンジンを搭載し、本体サイズを15%小型化。より設置の自由度を高めながら、PRIVIO全機種で高画質な印刷を実現したほか、ブラザー独自のスマートフォンアプリ「Brother iPrint&Scan」だけでなく、写真コラージュアプリ「パペルック」や、カメラアプリ「aillis」、日本郵便の年賀状作成アプリ「はがきデザインキット2016」などの他社アプリで加工した写真や画像の印刷にも対応し、スマートフォン/タブレットとの連携強化を挙げた。

 加えて、年賀状アプリ「Brother 年賀状プリント」が宛名面の作成のほか、「筆まめ」、「筆王」といった大手年賀状作成ソフトの連絡帳インポートに対応したことを発表。11月にはWebアプリとして「Web年賀状キット2016」をサービス提供予定であるとした。

人気スマホアプリとの連携
「Brother 年賀状プリント」が連絡帳のインポートに対応

 2014年に引き続き、イメージキャラクターとして歌舞伎役者の中村兄弟を起用した新TVCMの上映の後、中村勘九郎さん、七之助さんが登壇し、CM撮影時の裏話と実際に製品を使用するデモンストレーションが行なわれた。

歌舞伎役者 中村勘九郎さん
同 中村七之助さん
CMでは新PRIVIOの発色の良さをイメージした鮮やかな着物を纏う中村兄弟の2人
この跳び上がっているシーンでは、実際にトランポリンを使用して跳んでいるとのこと
キャッチコピーは「おトクにできる。キレイにできる。」
PRIVIO TVCM「できる4色インク」篇

 製品デモは、ブラザー販売のYouTubeアカウントにて、YouTuberとして中村兄弟がプリンタを実際に使ってみるという「中村ブラザー!TV」というコンテンツの第3回収録を兼ねて行なわれた。内容は「公表された印刷枚数は実際に印刷できるのか」というもの。結果は公表値の499枚を上回る、534枚を印刷していた。なお、中村ブラザー!TV第3回は8月31日21時に公開予定とのこと。

「中村ブラザー!TV」第3回の撮影風景。中村勘九郎さんは、「過去2回は楽屋で緩い雰囲気の撮影だったので(公開収録は)緊張します」とこぼしていた
カートリッジを換装する二人
印刷するのは勘九郎さんが持つ文章メインのカラー資料。公称値のA4カラー印刷枚数499枚に「なぜ500枚にしなかったのか」と突っ込み、500枚印刷に挑戦
七之助さんがタブレットから印刷を指示
印刷開始
1枚目が印刷。ここで勘九郎さんから「500枚印刷が終わるのを待っていたら凄い時間が掛かりそうだけど大丈夫なの」と突っ込み
ということで、料理番組のように480枚まで印刷済みの同型機を持ってくる七之助さん
ちなみに1時間30分かけて480枚印刷しておいたとのこと
504枚を印刷し見事目標達成
〆に「ブラザー!」と叫ぶ勘九郎さん
最終的に534枚を印刷
片山俊介氏と中村兄弟の二人。〆の挨拶では、七之助さんが「(歌舞伎公演のチケットは値が張るので)我々も『おトクでキレイな中村兄弟』を目指して頑張っていく」と述べ笑いを誘っていた

(佐藤 岳大)