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ブラザー、さまざまな年賀状作成機能を盛り込んだインクジェット複合機

~無線LAN対応の低価格モデルも新たにラインナップ

DCP-J4215N-W
8月末より順次発売

価格:オープンプライス

 ブラザーは26日、インクジェット複合機「PRIVIO」シリーズの2013年ラインナップを発表。8月末より順次発売する。

 2012年よりインクジェット複合機のブランドをPRIVIOとして統一し、新機能を率先して導入する“NEO”、家庭向けの“BASIC”、ビジネス向けの“WORKS”に分類したが、今回の新ラインナップでエントリー向けの“SIMPLE”シリーズを新設した。これによりハイエンドからエントリーまで、幅広い市場をカバーする。

 A4横送り方式でA3縦印刷に対応する“NEO”シリーズの「MFC-J4510N」および、“WORKS”シリーズの「MFC-J6710CDW」と「MFC-J6510DW」は継続。

 2013年の製品では、PCレスで利用可能な年賀状作成アプリをクラウドサービス経由で提供するのが特徴(一部機種除く)。本アプリは11月頃に提供を開始する予定で、既存モデルのクラウド対応モデルであるMFC-J4510Nでも利用できる。

 同社が提供するクラウドサービス「PRIVIO OPEN TERRACE」よりテンプレートをダウンロードし、デジカメの写真を自動的にレイアウトしてデザインが完成する「自動写真レイアウト機能」。ハンカチや和紙などの素材をスキャンし、テンプレートに当てはめてオリジナルのハガキを作成できる「お気に入り素材合成」。単色で紙に書いた絵をスキャンして好みのテイストのカラーを適用できる「ラブリーカラーチェンジ」。テンプレートに描かれた下書きに沿って絵を描いたり色を塗ったりしたものをハガキのデザインとして利用する「A4お絵かきシート」。本体でプリント可能な専用宛名シートに手書きした宛先をスキャンしてハガキの表面に印刷できる「手書き宛名シート」、といった機能を搭載する。

 またクラウド対応機種を大幅に拡充したほか、スマートフォン連携も強化。BASICシリーズの「MFC-J980DN」と「MFC-J890DN」の2モデルは、NFCによる機器設定を行なってスマートフォンからダイレクトプリントする「タッチ de プリント&スキャン」機能を搭載する。

NEOシリーズ

DCP-J4215N-B

 NEOシリーズの「DCP-J4215N」は、DCP-J4210Nの後継で、既存のFAX/ADF搭載モデル「MFC-J4510N」のエンジンや筐体を用いて、カラーリングを変更したモデル。ホワイト(型番末尾-W)、ブラック(同-B)の2色をラインナップする。ただし、家庭向けの位置付けのためFAX機能やADFは省略している。操作部は3.7型タッチパネルを採用。

 A4横送り機構を採用し、A3縦までの印刷に対応。自動両面印刷にも対応する。プリンタ部のそのほかの仕様は、解像度が最大6,000×1,200dpi、インクは4色、液適量は1.5pl、A4印刷速度はカラー約18ppm/モノクロ約20ppm、両面印刷はそれぞれ約6ppm/6ppm、給紙トレイは150枚まで対応、対応用紙はA3~A6、L判、はがき、封筒など。

 スキャナ部の主な仕様は、解像度が最大2,400×2,400dpi、出力階調は24bit。A4カラースキャン速度は3.4秒。

 インターフェイスはUSB 2.0、Ethernet、IEEE 802.11b/g/n無線LAN(Wi-Fi Direct対応)、SDカード/メモリースティックスロット、USBホスト。本体サイズは480×290×163mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約8.2kg。

 発売は8月末。店頭予想価格は28,000円前後の見込み。

SIMPLEシリーズ

DCP-J152N

 新設されたSIMPLEシリーズの「DCP-J152N」は、9月末に発売。店頭予想価格は13,000円前後の見込み。

 無線LAN対応の低価格モデルで、各種メモリーカードやUSBストレージからのダイレクトプリントや自動両面印刷機能、年賀状アプリ、有線LANなどが省略される。操作部は1.8型液晶でタッチには非対応。

 プリンタ部の主な仕様は、解像度が最大6,000×1,200dpi、インクは4色、液適量は1.5pl、A4印刷速度はカラー約6ppm/モノクロ約11ppm、給紙トレイは100枚まで対応、対応用紙はA4~A6、L判、はがき、封筒など。スキャナ部仕様は、解像度が最大1,200×2,400dpi、出力階調は24bit、A4カラースキャン速度は4.3秒。

 インターフェイスはUSB 2.0、IEEE 802.11b/g/n無線LAN。本体サイズは410×374×161mm(同)、重量は約6.9kg。

BASICシリーズ

 BASICシリーズは、最廉価モデルの「MFC-J720D/DW」を除く全てのモデルが無線LAN機能を搭載し、クラウドサービスやスマートフォンからの印刷に対応。操作部ディスプレイが2.7型タッチ対応液晶に統一された。

 また、ADF搭載機は給紙枚数が15枚から20枚へ強化されているほか、先述の通り「MFC-J980DN」と「MFC-J890DN」の2モデルは、NFCを利用したダイレクトプリントをサポートする。

 各製品のプリンタ、スキャナの仕様は共通。プリンタ部は解像度が最大6,000×1,200dpi、インクは4色、液適量は1.5pl、A4印刷速度はカラー約10ppm/モノクロ約12ppm、両面印刷速度はカラー/モノクロとも約3ppm、給紙トレイは100枚まで対応、対応用紙はA4~A6、L判、はがき、封筒など。スキャナ部仕様は、解像度が最大1,200×2,400dpi、出力階調は24bit、A4カラースキャン速度は4.3秒。

 ラインナップと主な特徴、店頭予想価格は下記の通りとおり。発売時期は子機なしモデルが8月末、子機付きモデルが9月末の予定。

機種本体色子機旧機種主な機能店頭予想価格
DCP-J952N-B/W黒/白なしDCP-J940NADF、自動両面、CD/DVDレーベル印刷、ダイレクトプリント、年賀状アプリ、有線LAN28,000円前後
DCP-J752NなしDCP-J740NADF、自動両面、ダイレクトプリント、年賀状アプリ23,000円前後
DCP-J552NなしDCP-J540N自動両面、ダイレクトプリント(デジカメからの印刷には非対応)、年賀状アプリ18,000円前後
MFC-J870NなしMFC-J840NADF、自動両面、CD/DVDレーベル印刷、ダイレクトプリント、年賀状アプリ、有線LAN、FAX31,000円前後
MFC-J980DN-B/W黒/白1台MFC-J960DNADF、自動両面、CD/DVDレーベル印刷、ダイレクトプリント(Wi-Fi Direct/NFC対応)、年賀状アプリ、有線LAN、FAX40,000円前後
MFC-J980DWN-B/W黒/白2台MFC-J960DWN50,000円前後
MFC-J890DN1台MFC-J860DNADF、自動両面、CD/DVDレーベル印刷、ダイレクトプリント(NFC対応)、年賀状アプリ、FAX、無線FAX45,000円前後
MFC-J890DWN2台MFC-J860DWN55,000円前後
MFC-J820DN1台MFC-J810DNダイレクトプリント、年賀状アプリ、FAX33,000円前後
MFC-J820DWN2台MFC-J810DWN43,000円前後
MFC-J720D1台MFC-J710Dダイレクトプリント(スマートフォンアプリ非対応)、USB接続のみ28,000円前後
MFC-J720DW1台MFC-J710DW38,000円前後
DCP-J952N-B
DCP-J952N-W
DCP-J752N
DCP-J552N
MFC-J870N
MFC-J980DN-B
MFC-J980DN-W
MFC-J890DN
MFC-J820DN
MFC-J720D

(多和田 新也)