“スキャナとカメラ”のウィザード

　マイクロソフト株式会社は、報道関係者を対象としたWindows Millennium Edition（Windows ME）テクニカルセミナーを開催し、デジタルイメージング関連技術（Windows Imaging Acquisition）の概要をデモを交えながら説明した。

　セミナー開催に先立ち、米Microsoftが19日（現地時間）に発表したWindows MEの発売日、価格等に関してコメントした。これによると、米国でのWindows MEの発売は9月14日（現地時間）で、価格はスタンダード版が209ドル、Windows 95/98からのアップグレード版が109ドルとなる。現在、フルパッケージ版（Gold CD）の制作がすでに終了しており、これからOEM版などの制作に入るという。
　日本版に関しては「まだコメントできない。発表はまだ先になる」としながらも、「前回は同時発売としたが、必ずしもそういったニーズがあるとは限らないと考えている。（発売日に関しては）今回は若干の時差が生じるだろう」としており、同時発売がないことを明らかにした。

　Windows Imaging Acquisition（WIA）とは、これまでOSではサポートされなかった画像入力デバイス（デジタルカメラやスキャナ）の認識とデジタルイメージの取得に関する新規機能。これまではTWAINで行なっていたことをOSに取り込んでいる。

　WIAがWindows MEに採用されたことで、デジタルカメラなどのイメージング機器を接続すると“マイ コンピュータ”上で認識され表示される。また、コントロールパネル内の“スキャナとカメラ”フォルダをクリックするとデジタルカメラ内のデジタル画像をHDD内の“My Picture”内にコピーすることができる（“スキャナとカメラ”はスタートからアクセサリを選択することでも選択可能）。
　“スキャナとカメラ”で画像はサムネール表示され、プレビュー画像を表示させ拡大、縮小、回転といった簡単な操作を行なうことも可能。また画像データにはカメラのモデルや日付といったデータも記録できるため、それら項目で検索することも可能となっている。逆にデジタルカメラのプロパティも表示させることができるため、デジタルカメラ側が対応さえすれば、PC側からストロボの調整などを行なうこともできる。
　全く同じデバイスを同時に接続した場合だが、これまでは個別に認識できなかったが、WIAではそれぞれ別の入力デバイスとして認識されるよう改良さえれている。また、TWAINとは互換性が保たれており、既存のアプリケーションからも問題なく利用できるという。

　このほかWIAにはフレームキャプチャドライバも含まれており、Webカメラ（Intel YC76/CS330、Philips 645/646/675/680、Logitech Quickcam Home）やIEEE-1394対応のDVカメラを接続すると自動認識し静止画のキャプチャができる。

　発表会ではWIA以外にUniversal Plug and Play（UPnP）に関する概要説明も行なわれたが、規格の策定中と言うこともあり、米本社ショウルームで撮影されたビデオを流すなど、将来実現するであろうホームネットワークについての説明に終始した。

DVカメラを認識しキャプチャするところ	サムネール表示された画像をクリックするとプレビュー画像が表示される。回転などの簡単に作業は行なえるが、PCへの取り込みが主な目的

□マイクロソフトのホームページ
http://www.microsoft.com/japan/
□ニュースリリース（英文）
http://www.microsoft.com/presspass/press/2000/Jun00/WinMeReleasePR.asp
□「Windows Image Acquisition」に関するリリース（英文）
http://www.microsoft.com/hwdev/wia/
□WIA SDK（英文）
http://www.microsoft.com/downloads/release.asp?ReleaseID=20602
□関連記事
【5月23日】Windows Millennium Editionは今秋登場
～デジカメなどのサポートを強化～
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20000523/ms.htm

(2000年6月20日)

[Reported by funatsu@impress.co.jp]