トピック

デルからWindows/Mac完全両対応でThunderbolt 4搭載の湾曲ウルトラワイドモニター登場!

~梱包材に再生段ボール採用で環境にも優しく廃棄処理の手間とコストも削減

デル・テクノロジーズ40型「U4025QW」(左)と34型「U3425WE」(右)

 企業が仕事用モニターを新調するときは、業務のパフォーマンスを上げるためにも、やはり性能や表示品質の高さを重視して選ぶことが多いだろう。高精細で大画面、インターフェイスが豊富なのは大前提として、最近はプレゼン資料に編集した動画を入れ込んだりで、ゲームやクリエイティブ用途でなくてもリフレッシュレートや色空間カバー率の高さがポイントとなったりもする。

 今回、そういった性能や機能面でのニーズを満たしつつ、環境負荷、そして意外と見落とされがちな「廃棄コストがかかる梱包材の問題」まで解消したハイエンドモニター2製品がデルから登場した。早速紹介していこう。

デル製品は梱包材にも見所がある! なんと法人向けモニターの約99%が梱包材に発泡スチロールを一切使ってない!
【動画】湾曲+ウルトラワイド+大画面+120Hz表示+USBドック内蔵の最強の仕事モニター登場! デル 「U3425WE」、「U4025QW」の実力【仕事サクサク、ゲームはヌルヌル】

意外とコンパクト、でもハイパフォーマンスな34型「U3425WE」

 デルの法人向けモニターの一部ラインアップがこの2024年2月から3月頃にかけて一新される。中でも注目したいのは湾曲ウルトラワイドモニターの2機種だ。まずは扱いやすいサイズ感の34型「U3425WE」から紹介しよう。

34型のウルトラワイドモニター「U3425WE」

 U3425WEは、WQHD解像度(3,440×1,440ドット、21:9)の34型湾曲ウルトラワイドモニター。120Hzの高リフレッシュレートとDisplayHDR 600に対応し、DCI-P3/Display P3の色空間を98%、sRGBの色空間を100%、それぞれカバーする広色域モニターとなっている。

Display P3は98%、sRGBは100%カバーする
クリエイター向けモニターのようなキャリブレーションレポートが同梱されている

 インターフェイスはDisplayPortとHDMIを1つずつ備えるほか、Thunderbolt 4ポートを2個、USB 3.2 Gen.2ポートを計8個(Type-C×3、Type-A×5)用意している。Thunderbolt 4とUSBポートは内1つずつがアップストリーム用だ。

背面にある豊富なインターフェイス類
底面の手の届きやすいところにもダウンストリーム用のUSB Type-C×2、Type-A×1がある

 アップストリーム用のThunderbolt 4ポートはDisplayPort Alt Modeおよび最大90W出力のPDに対応する。WindowsノートやMacBookシリーズなど、Thunderbolt 4ポートを備えたデバイスから1本ケーブルをつなぐだけで、映像出力とデバイスへの給電を同時に行なえる仕組みだ。また、PCからアップストリームポートに接続すると、他のダウンストリーム用のUSBポート×7と2.5GbE LANポートもPCから利用可能になる。

Thunderbolt 4ポートにケーブル1本接続するだけで、外部映像出力とノートPCへの給電ができ、周辺機器も使用可能に

 つまり、U3425WEはドッキングステーション的な機能も内蔵している。ノートPCであっても、使いやすい外部キーボードやマウス、高画質なWebカメラを使えるだけに止まらず、最大2.5Gbpsという高速で安定した通信まで実現できるのは、これまでのビジネス向けモニターにはあまり見られなかったU3425WEならではの大きな強みだ。

 もう1つあるThunderbolt 4ポートはデイジーチェーン接続用となる。複数モニターでマルチモニター環境を構築するとき、通常はモニターごとにPCと直接ケーブル接続しなければならないが、デイジーチェーンであればモニターから次のモニターへと順番にケーブル接続して連結する形になる。最小限のケーブルで、スタイリッシュにマルチモニター化できるのだ。

デイジーチェーンにすることで、複数のモニターをシンプルに接続してマルチモニター環境を作り上げることができる

 U3425WEはウルトラワイドではあるものの、横幅は実測約81.5cmで、標準的な23.8型モニター(幅54cm前後)を2台並べた時の1m超に比べればはるかにコンパクト。湾曲であることも関係しているが、34型のウルトラワイドは意外な省スペース性を誇っており、デスクが狭いために泣く泣くデュアルモニターを諦めていたような人にとってもアップグレード先の有力候補になるだろう。

フラットなスタンドでモニター下にキーボードなどを置きやすい
背面にあるスティック1つでOSDを操作可能

デスクワーク以外の用途でも活躍する40型「U4025QW」

 「U4025QW」は40型の湾曲ディスプレイをもつウルトラワイドモニターだ。5K解像度(5,120×2,160ドット、21:9)の広大なデスクトップを実現しつつ、リフレッシュレート120Hzのハイエンドモデルとなる。DisplayHDR 600対応で、色空間はDCI-P3/Display P3を99%、sRGBを100%カバーするなど、34型のワンランク上の実力を持つ。

40型のウルトラワイドモニター「U4025QW」
Display P3は99%、sRGBは100%カバーする

 インターフェイスの構成は34型とほぼ同様だが、Thunderbolt 4ポートのPDが最大140Wに出力アップしている点が異なる。MacBook Proのような電力消費の大きいパワフルなノートPCのパフォーマンスにもきっちり対応できる。

Thunderbolt 4ポートは最大140Wで給電可能

 こちらもThunderbolt 4のデイジーチェーン接続用ポートと、計7つのダウンストリームポート(USB Type-C×2、Type-A×5)、2.5GbE LANポートなどを備える。本体底面には下方向にポップアップする「クイックアクセスポート」が設けられており、USBポート(Type-C×2とType-A×1)に素早くアクセス可能。業務効率を高める装備が充実した隙のない1台と言える。

背面のインターフェイス類
底面からポップアップする「クイックアクセスポート」にUSB Type-C×2、Type-A×1

 34型もそうだが、U4025QWはとりわけクリエイター向けと言ってもいい性能を誇る。5Kの広大なデスクトップを活かして、ツールウィンドウの多いフォトレタッチソフトや、タイムラインを細部まで表示したい動画ソフトを効率よく扱えそうだ。単純にアプリケーションウィンドウを複数並べ、マルチタスク作業するのにも向いているので、一般的な事務作業においても決してオーバースペックではないだろう。

複数のアプリケーションを同時並行で使える

 また、没入感の高い大画面かつ広色域なモニターということで、オフィスの受付などに設置してプロモーション映像を流すのもアリ。会議室用モニターにしてスライド表示やWeb会議に使ったり、スタッフの共有掲示板として活用したりするのもおすすめだ。U4025QWは個人が使うのにも威力を発揮するが、それ以外にも幅広い活用シーンが考えられるポテンシャルの高いモデルとなっている。

新型ウルトラワイドのメリットはどこにある?

 湾曲&ウルトラワイドのモニターは、ビジネスでの活用がまだそこまで広がっていないイメージもある。が、デルでは今回の2機種より以前から、ゲーミング、クリエイター向けに止まらず、ビジネス向けモニターでも湾曲&ウルトラワイドを展開してきた。

 なぜウルトラワイドがいいのか? 1つには、広いデスクトップを1画面で実現でき、デュアルモニターより使い勝手に優れることが挙げられるだろう。通常サイズのモニターを2台並べたデュアルモニター構成にしている人もいると思うが、ベゼルによって中央で分割されてしまうため、ウィンドウが2台をまたぐような使い方が難しい。いずれかのモニターをメインで使い、もう1台はサブ的な使い方をする、というパターンが多いのではないだろうか。

 一方ウルトラワイドモニターは、通常のモニター1.5~2台分弱の横幅で設置できる。とりわけ34型は大きすぎず、コンパクトで扱いやすい。それでいて画面が中央で分割されることなく、ウィンドウのレイアウトの自由度が上がるので、広いデスクトップをフル活用して生産性アップを図れる。

ウルトラワイドモニターはベゼルに邪魔されないので、広いデスクトップをフル活用できる

 また、今回の新モデルでは、リフレッシュレートが120Hzに引き上げられていることもポイントとなる。これまで主にゲーミングモニターで採用されてきた高リフレッシュレートなパネルだが、いよいよビジネス向けにもその波がやってきた。

 FPSのようなゲームの勝敗にこだわる人向け、といった文脈で語られることの多いリフレッシュレートではあるけれど、実際のところリフレッシュレートの高さは日常業務の快適さにもつながるもの。画面スクロールやマウスカーソルの移動が滑らかになるため、目への負担が減ると言われているからだ。

新型ウルトラワイドモニターは120Hz対応。実務アプリケーションの使用時でもその性能は体感できる

 他の人もいるオフィスだと難しいかもしれないが、個人事務所や自宅などのテレワーク拠点に導入する場合は、息抜きのゲームをするときにももちろんそのリフレッシュレートの高さを活かせる。動画配信サービスではウルトラワイドモニターのアスペクト比に近い横長のシネマ映像を全画面表示して、さらなる臨場感で動画コンテンツを堪能できるのもメリットだ。

ウルトラワイドならではのフレキシブルな使い勝手も実現

 話をビジネスに戻すと、U3425WEとU4025QWの2機種とも、「KVMスイッチ」と「PBP/PIP」、そして「Internal Multi Stream Transport(iMST)」という機能を備え、ワークスタイルに応じてそのワイドな画面をさらに利便性高く扱えるようになっている。

 「KVMスイッチ」は、2台のPCから1台のモニターを共有する形でアップストリームポートにも接続している時、モニター側で入力信号を切り替えるのに合わせて、モニターに接続している周辺機器の接続元PCも切り替えられるというもの。つまり、2台のPCの操作を1セットの外付けキーボードとマウスでまかなえるようになる。デスク上のスペースが限られている時には重宝するはずだ。

「KVMスイッチ」を使うことで、2台のPCでモニターを共有するときでも、1セットの外付けキーボードおよびマウスでまかなえる

 「PBP/PIP」は、モニターの複数の映像入力に別々のPCから同時接続している時、2台のPCの画面を並べて表示したり(PBP)、1台のPCの画面をサブ画面的に小さく表示したり(PIP)できるもの。一方のPCで時間のかかる処理をしているような場合に、その状況を監視しながら、もう一方のPCで他の作業をする、といった時に役立ってくれる。

「PBP」で2台のPC画面を左右に並べて表示
「PIP」で一方のPC画面をメイン表示し、隅にもう一方のPC画面を表示

 最後の「iMST」は、1本のケーブルで2つの映像を扱えるようにするもの。1台のPCから1本のケーブルでモニターに接続していたとしても、「iMST」を有効にすると画面が左右に2分割され、それぞれ別のデスクトップとして扱えるようになる。たとえば34型のU3425WEでは、PC側からは1,720×1,440ドットのモニター2台とつながっていると認識される。40型のU4025QWだと2,560×2,160ドットのモニター2台、という扱いだ。

ケーブル1本だけ接続しているが、Windowsのディスプレイ設定では2台のモニターとして認識されている

 これによって何が便利になるのかというと、PC側では2台の異なるモニターに接続していることになるため、たとえばOS設定で2つの出力先にそれぞれ別の設定を適用できるのがミソ。Windowsだと、UIのスケーリング設定を別個に設定して、特定のアプリケーションがスケーリング変更時に見にくくなる問題(画面外にはみ出る、もしくは反対に小さくなりすぎるなど)を回避できる。

 また、タスクバーを左右に2つ表示できるため、画面が横長なウルトラワイドだとボタンが遠くなって使いにくいと感じるときの対策にもなる。シングルモニターでありながらデュアルモニター的な使い勝手が実現できる機能、とも言えるだろうか。

 なお、macOSでは搭載チップによってマルチモニター出力が制限される。デュアルモニター(外部1画面のみ)に制限されるチップでは「iMST」を使用すると画面は2分割されるが、左右で同一内容のミラーリング表示となってしまうので注意したい。

デルは梱包材に再生段ボールを採用。一般的に使われる発泡スチロールに比べて環境にも費用面でも優しい

 一度でも自分でテレビやPC用モニターを購入したことがある人なら、その梱包材のボリュームの大きさをご存じのことと思う。たいていは巨大な発泡スチロールを多数用いて保護、固定されており、開梱後は大量に積み上がってしまうほど。ゴミとして処分するのに難儀するし、発泡スチロールの破片が散らばって静電気であちこちにくっつくので、掃除する時もやっかいだ。

モニターなどIT製品の梱包材として一般的な発泡スチロール。かさばるうえ、破片の掃除が大変(※画像はイメージです)

 個人用に1台買った時でも一苦労なのに、これが企業での大量導入となると負担が激増することは想像に難くない。自治体によって違いはあるものの、企業が排出するものは事業系資源ごみ、もしくは粗大ゴミとして処分しなければならず、基本的に有料となることは意外と知られておらず、これがバカにならないのだ。発泡スチロールはかさばるため、他のごみより処分費用が大きくなりやすいのもネックだ。

 発泡スチロール自体が環境に優しいとは言えない素材なのも気になる。製造時の二酸化炭素排出量や、廃棄時の自然環境への悪影響が懸念される。サステナブルな事業活動を推進する企業にとっては、できればモニターなど電子機器の導入に際しても環境負荷の少ない選択肢を選びたくなるのではないだろうか。

 そんななか、2016年から梱包材を工夫して負荷低減に取り組んでいるデルは、今や法人向けモニター製品の約99%、55機種について、発泡スチロールを一切使わず、梱包材のすべてを100%リサイクル可能な再生ダンボールに切り替えている。そのうえで梱包材の量も劇的に削減しているのだ。

 以下の写真を見ていただくと一目瞭然だろう。左がデルのモニター4台分の再生ダンボールの梱包材、右が他社製モニター4台分の発泡スチロールの梱包材だ。積み上げた高さを比べると約4分の1、つまりデル製モニター4台分で他社製1台分の量しかない(※デル、他社製とも同等スペックの23.8型モニター4台を使って計測。一部の他社製モニターは梱包材に発泡スチロールを使っていない場合もあり)。

デルのモニターと他社製モニターの梱包材の比較。いずれも23.8型のもの(出典: デル・テクノロジーズ)
「U3425WE」の梱包材。ほとんど段ボールのみでできている

 23.8型というビジネス向けスタンダード、言ってみればややコンパクトなモデルでこの違いだ。さらに大型のモデルになれば、梱包材のボリューム差は一段と顕著になってくるだろう。処分のしやすさだけでなく、開梱後に一時仮置きしておく場所の確保のしやすさという点でも圧倒的な違いが出てくるはずだ。

 そして、デルが工夫しているのは梱包材だけではない。モニター本体の素材についても、2021年以降販売している法人向け製品のうち約85%を再生プラスチックで製造している。IT製品の製造、使用、リサイクルにおける持続可能性に関する国際認証「TCO認証(TCO Certified Edge)」を始めとする複数の認証を取得しており、環境に配慮した製品であることがしっかり担保されていることも安心材料の1つだ。

TCO Certified Edgeほか、複数の国際認証を取得している

ドット欠け1つでも無償交換、デルの手厚いサポート体制

 最後にもう1つ。デルではビジネス向け製品のサポート体制を手厚くしていることも付け加えておきたい。

 今回の2機種を含むデジタルハイエンドシリーズでは、1つでも不良ドット(輝点)があったときには無償で代替品に交換できる「プレミアムパネル保証」サービスが付帯している。モニター購入時、ユーザーとしてはおそらく最も気になるドット欠けの不安を解消しているのは、うれしいところだ。

【おわびと訂正】初出時に、「1つでもドット欠け(無点灯)の不具合があったときには無償で代替品に交換できる」としておりましたが、正しくは「1つでも不良ドット(輝点)があったときには無償で代替品に交換できる」となります。おわびして訂正させていただきます。

 それ以外の故障発生時には、連絡してから最短で翌営業日に良品を送付する「翌営業日先出し交換サービス保守(全モデル標準3年間)」がある。ユーザーが先に手元のモニターをメーカーに送る必要がなく、すぐに届く代替品に差し替えて使い始められるので、ビジネスのダウンタイムを最小限に抑えられる。

 こうしたサポート体制、製品クオリティの高さ、さらには梱包材を減少することによる作業負担/環境負荷の低減という3本立てで、デルのビジネス向けモニター製品の満足度は高まり続けている。新年度への切り替わりのタイミングでモニターを新しくする予定があるなら、ぜひともデルのモニターを検討してみてほしい。