パソコン工房新製品レビュー
SSD 1TBで12万円弱なノートPC!しかも920gの軽さとタフなボディで4年保証!
2025年1月28日 10:00
パソコン工房のiiyama PCは、ビジネス、ゲーミング、クリエイター、ディープラーニングなど用途に合わせて多彩なシリーズを展開している。その中でも春からの大学生活にピッタリなのが学生向けパソコン“iiyama キャンパスPC”だ。
今回はその1つ「STYLE-14FH124-i5-UC1X-CP25」を紹介する。高い基本性能はもちろん、1kgを切る軽さと頑丈なボディを持ち、長時間のバッテリ駆動も可能と大学へと持ち運ぶのにピッタリのスペック。さらに、4年の長期保証が付いており、長く安心して使える。新社会人にも注目してほしい1台だ。
【お詫びと訂正】初出時に、本文中で本体重量を約930gと書いている箇所がありましたが、正しくは約920gとなります。お詫びして訂正させていただきます。
10コア12スレッドのCore i5-1334Uを採用
「STYLE-14FH124-i5-UC1X-CP25」は、CPUに第13世代Coreプロセッサ「Core i5-1334U」を搭載。パフォーマンス重視のPコアを2基、効率重視のEコアを8基備えたハイブリッドアーキテクチャを採用し、合計で10コア12スレッドを備えている。
Pコアの動作クロックは最大4.6GHzと高く、シングルスレッド重視、マルチスレッド重視どちらのアプリでも性能を発揮しやすくなっている。これでTDPは15Wと低消費電力なのもポイントだ。
メモリはDDR5-4800が16GB、ストレージは高速なNVMe SSDが1TBと普段使いであれば困ることのない容量を搭載。特にストレージ容量が大きめなのは心強い。
衝撃的な軽さとタフなボディ
本体をチェックしていこう。まず、手に持って驚かされるのは違和感を感じるほどの軽さだ。スペック上で約920g、筆者の実測で約911gという強烈な軽さを実現しており、手軽に持ち運べる。
さらに20.2mmの薄型ボディなのでカバンにもスムーズに入れられるのもうれしい。加えて、衝撃、振動など過酷なテストのクリアが必要な米国軍事規格であるMIL-STD-810Gに準拠したタフな作りをしており、満員電車でも安心と言える。
オールブラックのシンプルなデザインを採用しており、学業、仕事問わずにどこでも使いやすい。サイズは幅322mm×奥行き218mm×高さ20.2mm(ゴム足を含む)となっている。
キーボードはオーソドックスな日本語配列
キーボードは一般的な日本語配列で、矢印キーなど一部キーは小さめだが、ほとんどは十分なサイズが確保されており、剛性も高くスムーズな入力が可能だった。左下の「Fn」キーとファンクションキーを組み合わせることで、タッチパッドの有効・無効、外部出力の切り換え、音量や輝度の調整、ミュートや機内モードのオン、オフなどを実行できる。タッチパッドは実測で約106×66mmだった。
ディスプレイは14型フルHDと長時間作業もこなしやすい
薄型軽量のボディだが、ディスプレイは14型とモバイルノートとして大きめのサイズが確保されており、長時間の作業をこなしやすいのもポイントだ。解像度はフルHD(1,920×1,080ドット)で、リフレッシュレートは一般的な60Hzだった。ディスプレイの上部には200万画素と高画質なWebカメラとマイクがあり、底面にはステレオスピーカーが搭載されているので、オンライン授業やWeb会議にもすぐに使える。
インターフェイスは左側面にHDMI出力、USB 3.2 Gen 2、Thunderbolt 4を搭載。右側面にはUSB 3.2 Gen 1、ヘッドセット端子、microSDスロットを用意している。電源用に65WのACアダプタを付属しているが、Thunderbolt 4経由でも充電が可能。充電方法を柔軟に選べるのは持ち運ぶ上でうれしいところ。また、無線LANはWi-Fi 6Eに対応し、Bluetooth 5もサポートしている。
一般的な用途なら快適にこなせる性能
ここからは、基本性能を見ていこう。まずは、PCの基本的な処理性能を測定する。「PCMark 10」とCGレンダリングでシンプルにCPUパワーを測定する「Cinebench 2024」から。
システムの性能
PCMark 10は、Web会議/Webブラウザ/アプリ起動の“Essentials”で4,100以上、表計算/文書作成の“Productivity”で4,500以上、写真や映像編集“Digital Content Creation”で3,450以上が快適度の目安だ。それをすべて上回っており、一般的な用途であれば快適に使えることが分かる。Cinebench 2024はMulti Coreのテストで314ptsという結果は、Core i5-1334Uとして順当なスコアだ。薄型ボディだが性能は十分引き出せている。
ゲーム性能
続いて、3D性能を見てみよう。定番3Dベンチマークの「3DMark」と「ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマーク」でテストを行なった。
CPU内蔵のGPUを使っているだけにバリバリの3Dゲームを楽しむにはパワー不足と言える。ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー ベンチマークはフルHDの標準品質(ノートPC)でも設定変更を推奨という評価。解像度を1,280×720ドットまで落とせばスコアは3,523までアップするが、それでも設定変更を推奨という評価は変わらない。軽めのゲームなら遊べる程度と思っておこう。
SSDの性能
ストレージの速度もチェックしておこう。データ転送速度を測る「CrystalDiskMark」を実行した。PCI Express 4.0 x4接続のNVMe SSDが搭載されているだけに速度が気になるところだ。
シーケンシャルリードが4,670.78MB/s、シーケンシャルライトが2,879.08MB/sとNVMe SSDでトップクラスとは言えないが十分高速だ。ファイルの移動やコピーで遅さを感じることはあまりないだろう。
動作音と冷却性能
薄型軽量なので、動作音や冷却性能も気になるところ。Cinebench 2024を10分間動作させて、温度と動作クロックがどう変化するのかテストした。動作音はPCの前から10cmの位置に騒音計を設置して測定したときの最大値、CPUクロックと温度はHWiNFO Proの数値を追った結果だ。なお、CPUクロックはPコアの数値を掲載している。
動作クロックは1.77GHz前後、温度は63℃前後で推移した。動作音は最大で40.6dBだった。ややファンの音が気になるというレベルだ。静かな場所ではCPU負荷がかかる処理は避けたほうがよいだろう。温度に関しては、CPUの全コアに100%の負荷がかかる過酷なテスト中でも最大で65℃とまったく心配のいらない温度。薄型でも冷却力はしっかり確保されている。
薄い、軽い、頑丈で11万円台の良コスパ
オフィスワークならば快適にこなせる性能を1kgを切る薄型軽量ボディに詰め込みながら、14型と作業しやすいディスプレイサイズも実現。バッテリ駆動時間も十分に長く、4年保証と24時間365日の手厚いサポートもある。これで11万円台という価格はコストパフォーマンスに優れると言ってよいだろう。春からの大学生活だけではなく、新社会人にもオススメだ。