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メモリ16GBペアが11万円超え!? 2026年1月、パソコン市場を襲う「5倍高騰」

 2025年後半以降、PC業界で衝撃が走っている“メモリとストレージの高騰”。2025年11月からメモリは大きな値上がりを見せ、SSDも12月には大幅な値上がり傾向となった。ここでは、2025年6月から2026年1月後半までの価格推移をまとめている。

 AI向けのデータセンター需要の高まりにより、大手メモリメーカーはそちらへの生産を優先。SamsungとSK HynixがOpenAIと契約、Micronが個人向けブランドのCrucialを廃止などの動きを見れば、それは明らかだ。PC向けのメモリ供給減少が確実視されているため、値上がりにつながっているのはこれまでもお伝えしてきた。これは2027年まで続くとみられている。

 メモリ不足はビデオカードにも直撃しており、GeForce RTX 50シリーズの上位モデルを中心に品薄が続いている。その結果、市場で進んでいるのは旧世代GPUの搭載だ。マウスコンピューターではGeForce RTX 2050 Laptop GPU採用のノートPCを2026年1月13日に発売、MSIからもGeForce RTX 3050 Laptop GPUを搭載するゲーミングノートPCが2026年1月22日に登場している。

 デスクトップ向けでもGeForce RTX 3060が再登場するのではというウワサもあり、旧世代のGPUとそれに搭載されるメモリなら生産ラインや在庫にまだ余裕がある、ということだろう。PCメーカーもビデオカードメーカーも売る物がない、という状況は避けたいはず。2026年は旧世代製品の復活が増えるかもしれない。

 さて本題に移ろう。今回はAKIBA PC Hotline!での相場調査および一部筆者による調査をまとめ、平均価格をグラフ化している。

メモリの価格推移(2025年6月~2026年1月)

 まずはメモリについてだが、以下の種類のDDR5とDDR4の推移をまとめた。

  • DDR5-5600の48GB×2枚
  • DDR5-5600の32GB×2枚
  • DDR5-5600の16GB×2枚
  • DDR4-3200の32GB×2枚
  • DDR4-3200の16GB×2枚
  • DDR4-3200の8GB×2枚
  • DDR5-5600の48GB×2枚(SO-DIMM)
  • DDR5-5600の32GB×2枚(SO-DIMM)

 2025年11月から起きた大幅な値上がりは、2026年1月前半でも続いた。DDR5-5600の48GB×2枚は安かったころに比べると平均価格は15万円以上もアップ。約5.3倍も値上がりしてしまった。売れ筋といえる16GB×2枚も11万円以上、同じく約5.3倍の値上がりだ。

 しかし、2026年1月後半になるとほぼ横ばいになった。DDR4も同じ傾向で、値上がりの頂点は過ぎた感がある。とはいえ、しばらくは供給不足、品不足が解消される見込みはないため、このあたりの価格が続くのではないだろうか。なかなか厳しい時代だ。

SSDの価格推移(2025年6月~2026年1月)

 次はSSDだ。人気のハイエンドモデルからMicron Crucial T500、Samsung 990 PRO、SanDisk WD_BLACK SN850Xをピックアップ。それぞれ4TB、2TB、1TBモデルの価格推移を追っている。

 メモリとは異なり、SSDは値上がり傾向が続いている。メモリほど極端ではないが、2025年の夏に比べるとどの容量でも約2倍ほど価格はアップした。どこまで値上がりが続くのかまだ見えない状況だ。Crucialブランドは唯一1月の前半と後半で横ばいになっているが、2026年2月に撤退が決まっているため、市場から在庫が消えるのは時間の問題だろう。

HDDの価格推移(2025年6月~2026年1月)

 最後にHDD(3.5インチ)をみていこう。Western Digital WD BlueとSeagate Barracudaから人気の8TBモデルの価格をチェックしている。

 Barracudaは1月前半までは価格が上昇したが後半にはやや下落。逆にWD Blueは1月後半に大幅値上がりとなった。HDDは大容量モデルを中心に値上がり傾向ではあるが、メモリやSSDに比べると穏やか。ただし、HDDも生成AIの保存用に需要が伸びる見込みだけに、値上がり傾向は続くだろう。

若干値動きは落ち着きをみせたが……

 2026年1月後半になってメモリの値動きは緩やかになってきた。とはいえ、2025年夏に比べて約5倍の価格で落ち着いたという状況だ。メモリがPC市場へと潤沢に出回るまで少なくとも1年以上はかかるとみられ、2026年1月末の原稿執筆時点では価格が下がる要素は少ない。

 PCメーカーでも値上がりが行なわれているモデルが多くあり、PCパーツやPC本体の買い換えづらい時期は続きそうだ。

 2026年はGeForce NOWのようなクラウドゲーミングサービスにスポットが当たる時期になるかもしれない。また、価格の動きがあれば情報をお届けしたい。