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速い!安い!小さい!2万円台から買えるAlder Lake-NミニPC

 エネルギーコスト上昇に伴う電気料金の再値上げも迫る中、「そんなCPUで大丈夫か?」と聞かれれば、当時どれだけ革新的なCPUといえども、たとえば古のSandy Bridgeではさすがに大丈夫と言い難く、パフォーマンスの不足も否めないのが現実だ。

 Intelが第12世代Core以降に実装した「ハイブリッドアーキテクチャ」は、高性能な「パフォーマンスコア」と、高効率な「エネルギーエフィシェントコア」を動的に切り替えて利用することができる技術だ。最新のモバイル向けプロセッサーとなるコードネーム「Alder Lake-N」では、「エネルギーエフィシェントコア」つまりEコアだけを搭載することで、極めて低消費電力でありがなら高いパフォーマンスを実現している。

 時は令和、現在もなおSandy Bridge沼から抜け出せない同志を救うべく、今最もコストパフォーマンスに優れた最新のIntel Alder Lake-Nを搭載した小型PCを紹介していこう。

最上位Core i3-N305+2.5G LAN×2。Beelink「EQ12 PRO」

Beelink「EQ12 PRO」

 「Beelink EQ12 PRO」はAlder Lake-Nのシリーズ最上位、8コア8スレッドのCore i3-N305を搭載、Eコアは最大3.8GHzで駆動し、CPUに統合された「UHD Graphics」の実行ユニット数は32で最大周波数は1250MHzとなる。

 メモリはDDR5仕様で、ストレージもPCIe接続の500GB M.2 NVME SSDと高速。そして2.5Gigabit Ethernet×2を搭載している点が特徴的だ。コンシューマ向けの小型PCでありながら、アプライアンスでも活用できるだろう。

製品名Beelink「EQ12 PRO」
CPUCore i3-N305 Processor(8コア8スレッド)
メモリ16GB(DDR5)
ストレージ500GB M.2 NVME SSD + 2.5インチSATA
OSWindows 11 Pro
インターフェイスオーディオジャック、USB 3.2×3、Type-C(DP Alt Mode対応)、HDMI 2.0×2、2.5Gigabit Ethernet×2、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2
サイズ約124×112×38mm
実売価格5万6,800円前後

バランスの取れた鉄板モデル。MINISFORUM「Venus Series UN100」

MINISFORUM「Venus Series UN100」

 人気のMINISFORUMからは、4コア4スレッドのIntel Processor N100を搭載した「Venus Series UN100」が鉄板モデルだ。

 Eコアの最大周波数は3.4GHz、CPUに統合された「UHD Graphics」の実行ユニット数は24で最大周波数は750MHzとなる。Core i3-N305と比較するとスペックは控えめだが、実際のところブラウザタスクで動作に不満はない。メモリはDDR5、ストレージもPCIe接続の512GB M.2 NVME SSD、さらに2.5インチ SATAの増設も可能。microSD互換のTFカードスロットもある。

製品名MINISFORUM「Venus Series UN100」
CPUIntel Processor N100(4コア4スレッド)
メモリ16GB(DDR5)
ストレージ512GB M.2 NVME SSD + 2.5インチ SATA
OSWindows 11 Pro
インターフェイスオーディオジャック、TFカードスロット、USB 3.2(Gen2)×2、USB 3.2(Gen1)×2、Type-C(DP Alt Mode対応)、HDMI 2.0×2、Gigabit Ethernet×2、Wi-Fi 5、Bluetooth 4.2
サイズ約131×121×39mm
実売価格3万8,980円前後

3画面出力対応&2.5G LAN×2搭載。Beelink「EQ12」

Beelink「EQ12」

 Intel Processor N100を搭載した「EQ12」は、DP Alt Modeに対応したType-Cポートを備え、2つのHDMIポートと合わせて最大3画面出力に対応する。

 USB Type-Cポートは背面、つまりHDMIポートと同じ方向にあるためケーブルの処理も簡単だ。またこの価格帯でありながら2.5Gigabit Ethernet×2を搭載している点もポイントが高い。

製品名Beelink「EQ12」
CPUIntel Processor N100(4コア4スレッド)
メモリ8GB(DDR5)
ストレージ500GB M.2 NVME SSD
OSWindows 11 Pro
インターフェイスオーディオジャック、USB 3.2×3、Type-C(DP Alt Mode対応)、HDMI 2.0×2、2.5Gigabit Ethernet×2、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2
サイズ約124×112×38mm
実売価格3万4,800円前後

N100を搭載したスタンダードな小型PC。Beelink「Mini S12 Pro」

Beelink「Mini S12 Pro」

 Intel Processor N100を搭載した「Mini S12 Pro」は、周辺機器の接続に便利な4つのUSB 3.2ポートを搭載し、天板の内側には2.5インチ SATAの増設も可能。またメモリはDDR4仕様であることから、コストを抑えつつメモリを強化できるのも嬉しい。

製品名Beelink「Mini S12 Pro」
CPUIntel Processor N100(4コア4スレッド)
メモリ16GB(DDR4)
ストレージ500GB M.2 NVME SSD + 2.5インチ SATA
OSWindows 11 Pro
インターフェイスオーディオジャック、USB 3.2×4、HDMI 2.0×2、Gigabit Ethernet×1、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2
サイズ約114×114×39mm
実売価格3万1,800円前後

迷ったらコレ! N95を搭載した驚異のコスパモデル。GMKtec「NucBox G1」

GMKtec「NucBox G1」

 GMKtecは4コア4スレッドのIntel Processor N95を搭載した「NucBox G1」が実売価格は28,800円前後と驚異のコストパフォーマンスを発揮。Eコアは最大3.4GHzで駆動し、CPUに統合された「UHD Graphics」の実行ユニット数は16で最大周波数は1,200MHzとなる。

 Intel Processor N100と比較すると、実行ユニット数は8つ減っているが、周波数は450MHzほど高い。前面と背面にUSB3.2(Type-A)を2ポートずつ搭載。さらに優先LANは2.5Gigabit Ethernetを備える。価格設定を間違えているお得な製品。

2万円台で買える鬼安PC、GMKtec「NucBox G1」と「伝説のSandy Bridgeハイエンド自作機」の対決を動画で!

 安すぎるPC? GMKtec「NucBox G1」を動画レビュー! するだけではもったいないので、伝説のCPU、Sandy Bridgeの上位モデルCore i7-2600Kを搭載したハイエンド自作機と比較してみました。12年間のPCの進化やいかに……

製品名GMKtec「NucBox G1」
CPUIntel Processor N95(4コア4スレッド)
メモリ8GB(DDR4)
ストレージ512GB M.2 NVME SSD
OSWindows 11 Pro
インターフェイスオーディオジャック、USB 3.2×4、HDMI 2.0×2、2.5Gigabit Ethernet×1、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2
サイズ約114×106×42mm
実売価格2万8,800円前後

まさかのミニD-Sub15ピンに対応! NiPoGi「GK3Plus」

NiPoGi「GK3Plus」

 ジャングルを彷徨っていた私は目を疑った。筐体側面にまさかのミニD-Sub15ピンを搭載するNiPoGiの「GK3Plus」。HDMIは2.0で4K出力に対応し、VGAと合わせて3画面出力もできるが、ミニD-Sub15ピンの最大解像度はQWXGAまでなのでがちゃがちゃしそうではあるが面白い。

製品名NiPoGi「GK3Plus」
CPUIntel Processor N95(4コア4スレッド)
メモリ16GB(DDR4)
ストレージ256GB M.2 SSD + 2.5インチ SATA
OSWindows 11 Pro
インターフェイスオーディオジャック、USB 3.0×2、USB 2.0×2、HDMI 2.0×2、VGA×1、Gigabit Ethernet×1、Wi-Fi 5、Bluetooth 4.2
サイズ約133×133×46mm
実売価格3万1,980円前後

※記事中の価格は掲載時点のものであり、変更される場合があります。