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【2022年冬版】手のひらサイズの小型PC おすすめ10選

 デスクトップPCと聞いてまず思い浮かぶのは、大きなタワー型の筐体だろう。タワー型シャーシは冷却性や拡張性に優れるため、あらゆる価格帯のPCに広く採用されているわけだが、“場所を取ること”がデメリットだ。デスク上に設置スペースを確保できず、蹴飛ばし覚悟で床置きにしている、という人も少なくないのではないだろうか。

 そこで注目したいのが、今回紹介する「小型PC」である。小型PC(またはミニPC)というジャンルに明確な定義があるわけではないが、ここでは容積2Lクラス以下のものを対象とした。

 小型PCのフットプリントは400平方cmを下回るものが多く、中には手のひらにスッポリ収まる極小モデルもあり、タワー型と比べ圧倒的に省スペースだ。

 また、VESAマウントに対応した製品で、なおかつ対応するディスプレイであれば、その背面に取り付けることも可能で、この場合、設置場所を空ける必要もない。お気に入りのキーボードやマウス、大画面ディスプレイを使いたいなら、小型PCが最も省スペースな選択肢になり得るわけだ。

 一部の例外を省き、CPUやメモリなどにはノートPC向けのものを採用している機種がほとんどで、消費電力が低いのもメリットの1つである。特にCeleronやPentiumのJ/NシリーズのTDPは6〜15Wほどと極めて低く、こうしたCPUを搭載したモデルなら、長時間でも電気代をあまり気にせずに使い続けられる。

 また、Ryzen 9 5900HXなどの高性能CPUであれば統合GPUのパフォーマンスも高く、グラフィックの設定にもよるが、カジュアルな3Dゲームであればプレイできてしまえることもある。

 もちろん、小型であるぶん拡張性が限定的となっている点は知っておかなくてはならないだろう。そもそもCPUの換装やGPUの追加は行なえないし、ストレージは2.5インチSSD/HDDを増設できればよい方だ。この辺りは割り切って考え、その使い道をしっかり見極めた上で、目的に適う製品を選びたいところだ。

省電力CPUを採用したWin10 Pro搭載機
Beelink「U59」

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実売価格:3万2,000円前後●CPU:Celeron N5095(4コア4スレッド)●メモリ:8GB●ストレージ:256GB SSD(SATA)●拡張:2.5インチSSD/HDD×1(SATA)●OS:Windows 10 Pro●インターフェイス:USB Type-C×1、USB 3.0×4、HDMI×2、Gigabit Ethernet×1、Wi-Fi 5、Bluetooth 4.0、音声入出力など●サイズ:124×113×42mm●重量:約295g

 Intelの省電力CPU「Celeron N5095」を搭載した製品。本体の容積は約0.6Lほどと、小型PCの中でもコンパクトな部類だ。小さいながらも、メインメモリを最大16GBまでサポートし、また2.5インチSSD/HDD(最大2TB)を1基増設可能と、ある程度の拡張性も確保している。また、4K/60Hzの出力を行なえるHDMI端子を2基備えており、デュアルディスプレイ環境の構築が可能だ。

 なお、メインメモリを16GB、ストレージを512GBとした上位モデル(実売価格4万3,000円前後)も販売されている。

Core i3を搭載ながらも安価
BMAX「MaxMini B3」

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実売価格:2万8,000円前後●CPU:Core i3-5005U(2コア4スレッド)●メモリ:8GB●ストレージ:128GB SSD(SATA)●拡張:- ●OS:Windows 10●インターフェイス:USB 3.0×2、USB 2.0×2、Mini DisplayPort×1、HDMI×1、Gigabit Ethernet×1、Wi-Fi 5、Bluetooth 4.2、音声入出力など●サイズ:125×112×47mm●重量:約410g

 CPUに「Core i3-5005U」を搭載する小型PC。Core i3-5005Uは若干古めのCPUだが、そのぶん3万円を切る価格で購入できるのがうれしいところだ。映像出力端子としてMini DisplayPortおよびHDMIを1基ずつ搭載しており、最大2画面の同時出力を行なえる。VESAマウンタが付属しているため、ディスプレイ背面に設置することも可能である。

強力CPUによる高性能が魅力
CHUWI「RZBOX」

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実売価格:8万9,000円前後●CPU:Ryzen 9 4900H(8コア16スレッド)●メモリ:16GB●ストレージ:512GB SSD(PCIe)●拡張:M.2 2280 SSD×1(SATA/PCIe)●OS:Windows 10 Home●インターフェイス:USB 2.0 Type-C×1、USB 3.0×2、USB 2.0×3、DisplayPort×1、HDMI×1、ミニD-Sub15ピン×1、Gigabit Ethernet×2、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2、音声入出力など●サイズ:177×188×61mm●重量:約1,334g

 2Lサイズのオールメタル筐体が高級感を醸し出すハイパフォーマンス機。搭載CPUの「Ryzen 9 4900H」は、Radeon Vega 8 Graphicsを内蔵しており、統合型GPUとしては高速な処理が可能。ビジネスユースから動画編集、3Dゲームまで、幅広い分野での活用に対応できる性能を有している。また、映像出力は3系統を備えるほか、DisplayPort、HDMI、USB Type-Cからの出力でトリプルディスプレイを実現できる。

 プリインストールされているOSはWindows 10だが、本機はWindows 11へのアップグレードに対応しており、将来性も保証されている。

完全無音のファンレス機
ECS「LIVA Z2 (N4100) 64G」

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実売価格:5万円前後●CPU:Celeron N4100(4コア4スレッド)●メモリ:4GB●ストレージ:64GB eMMC●拡張:SO-DIMM×1(DDR4-2400)、2.5インチSSD/HDD×1(SATA)●OS:Windows 10 Home(Sモード)●インターフェイス:USB 3.0 Type-C×1、USB 3.0×3、USB 2.0×2、HDMI×2、Gigabit Ethernet×1、Wi-Fi 5、Bluetooth 4.2、音声入出力など●サイズ:132×118×56.4mm●重量:約640g

 OSにSモードのWindows 10 Homeを採用する珍しい製品だ。安全性を重視してSモードを使い続けることも、利便性を優先してSモードを解除することも可能。空冷ファンを搭載せず、CPUの冷却をヒートシンクのみでまかなうファンレス仕様であり、完全無音で運用できるため、静音性を重視する向きには持ってこいのモデルである。

 メモリは4GB、ストレージは64GBと、Windows 10マシンとしては物足りなさを感じる搭載量と言えるが、DDR4 SO-DIMMを1枚、および2.5インチSSD/HDDを1基増設できるため、後から不足を補うことも可能だ。

独自のセキュリティ機能に対応
HP「ProDesk 400 G6 DM」

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実売価格:9万8,000円前後●CPU:Core i3-10100T(4コア8スレッド)●メモリ:8GB●ストレージ:256GB SSD(PCIe)●拡張:SO-DIMM×1(DDR4-2666)、M.2 2230 WLAN×1(PCIe)●OS:Windows 10 Pro●インターフェイス:USB 3.1 Type-C×1、USB 3.1×1、USB 3.0×3、USB 2.0×2、DisplayPort×1、HDMI×1、Gigabit Ethernet×1、音声入出力など●サイズ:177×175×34.2mm●重量:約1,250g

 Intelの第10世代CPU「Core i3-10100T」を搭載する小型PC。体積1Lクラスの小型筐体ながら7基ものUSBポートを搭載しており、多くのUSBデバイスを接続可能だ。USBポートのうち、前面のUSB 3.1 Type-CおよびUSB 3.0はUSB給電に対応している。また2基ある映像出力端子により、最大2台のディスプレイに出力が可能だ。

 マルウェア感染から保護するHP独自のセキュリティ機能「HP Wolf Security for Business」に対応しているのもポイント。なお、搭載CPUの違いやMicrosoft Officeの有無で以下のバリエーションが用意されている。

  • Core i3-10100T搭載/Microsoft Office付き(実売価格13万5,000円前後)
  • Core i5-10500T搭載/Microsoft Officeなし(実売価格11万円前後)
  • Core i5-10500T搭載/Microsoft Office付き(実売価格14万7,000円前後)

高機能を凝縮した最強モデル
MINISFORUM「EliteMini HX90」

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実売価格:10万6,000円前後●CPU:Ryzen 9 5900HX(8コア16スレッド)●メモリ:16GB●ストレージ:512GB SSD(PCIe)●拡張:2.5インチSSD/HDD×2(SATA)●OS:Windows 10 Pro●インターフェイス:USB 3.0 Type-C×1、USB 3.0×5、DisplayPort×2、HDMI×2、2.5 Gigabit Ethernet×1、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.1、音声入出力など●サイズ:195×190×60mm●重量:約1,220g

 炭素繊維素材を用いた筐体に高機能を詰め込んだ、ハイエンドな一品。CPUにRadeon Vega 8 Graphicsを内蔵する「Ryzen 9 5900HX」を採用し、小型PCとしては最高クラスの処理能力を実現。ある程度なら3Dゲームをプレイすることも可能だ。

 2.5Gbps LANやWi-Fi 6を搭載しており、LAN越しのファイル転送を高速に行なえるのも大きな特徴である。また、7mm厚の2.5インチSSD/HDDを2基増設できる拡張性も備える。

 映像端子はDisplayPort×2、HDMI×2の計4基を搭載しており、それぞれにディスプレイを接続することで、最大4画面への4K/60Hz出力が行なえる。

 搭載OSはWindows 10 Proで、Windows 11へのアップグレードが保証されている。また、Ubuntuを正式サポートしており、望むならユーザー自身でUbuntuをインストールして運用することも可能である。なお、メインメモリを32GBに増強したモデル(実売価格11万6,980円)も併売されている。

Windows 11をプリインストール
Skynew「W3」

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実売価格:7万5,000円前後●CPU:Core i5-10210U(4コア8スレッド)●メモリ:8GB●ストレージ:256GB SSD(PCIe)●拡張:SO-DIMM×1(DDR4)、2.5インチSSD/HDD×1(SATA)●OS:Windows 11 Pro●インターフェイス:USB 3.1 Type-C×1、USB 3.0×4、USB 2.0×2、DisplayPort×1、HDMI×1、Gigabit Ethernet×2、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.0、SDカードスロット×1、COMポート×1、音声入出力など●サイズ:175×130×40mm●重量:約910g

 Windows 11 Proをプリインストールしたモデルだ。4コア8スレッドの「Core i5-10210U」CPUを搭載しており、普段使いやビジネス用途としては十分な処理性能を備える。

 高速なUSB 3.1 Type-Cを含む計7基のUSBポートや、2基の有線LAN、SDカードスロットと、充実したインターフェイス周りがポイントだ。

 また、2基あるメモリスロットのうち1基が空いており、増設が可能。7mm厚までの2.5インチSSD/HDD1基を内蔵することもできる。

薄型ボディのCore i5搭載機
デル「OptiPlex3090 マイクロ プレミアムモデル」

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実売価格:11万8,000円前後●CPU:Core i5-10500T(6コア12スレッド)●メモリ:8GB●ストレージ:256GB SSD(PCIe)●拡張:不明●OS:Windows 11 Home●インターフェイス:USB 3.0×5、DisplayPort×2、Gigabit Ethernet×1、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.1、音声入出力など●サイズ:183×178×36mm●重量:約1,160g

 厚さ36mmと小型PCの中でも薄型のスリムモデル。CPUに6コア12スレッドの「Core i5-10500T」を搭載する。OptiPlex3090の販売ページでは、OSの種類や2.5インチHDDの増設、Microsoft Officeの追加などを細かく指定することができる。本製品には、USB接続の有線キーボード(KB216)および光学マウス(MS116)が付属する。

Ryzen Pro搭載のビジネスマシン
レノボ「ThinkCentre M75q Tiny Gen2」

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実売価格:6万6,000円前後●CPU:Ryzen 5 Pro 5650GE(6コア12スレッド)●メモリ:8GB●ストレージ:256GB SSD(PCIe)●拡張:SO-DIMM×1(DDR4-3200)、2.5インチSSD/HDD×1(SATA)●OS:Windows 10 Home●インターフェイス:USB 3.0 Type-C×1、USB 3.1×1、USB 3.0×2、USB 2.0×2、DisplayPort×1、HDMI×1、Gigabit Ethernet×1、Wi-Fi 5、Bluetooth 5.1、音声入出力など●サイズ:182.9×179×36.5mm●重量:約1,320g

 CPUに「Ryzen PRO」プロセッサを選択できるビジネス向けの小型PC。メモリを暗号化する「AMD Memory Guard」やセキュリティソリューション「ThinkShield」に対応しており、機密性の高いデータを保護できるのが特徴である。

 メモリモジュールを1枚、2.5インチSSD/HDDを1基増設することが可能と、1.2L級の小型PCとしては拡張性も十分だ。なお、USB接続の有線キーボードと光学マウス、およびフロアスタンドが付属している。

0.7Lクラスの小型Core i5マシン
天空「TENKU BOX PC PRO i5版」

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実売価格:5万5,000円前後●CPU:Core i5-8279U(4コア8スレッド)●メモリ:8GB●ストレージ:256GB SSD(PCIe)●拡張:不明●OS:Windows 11 Pro●インターフェイス:USB Type-C×1、USB 3.1×1、USB 3.0×4、USB 2.0×2、HDMI×1、ミニD-Sub15ピン×1、Gigabit Ethernet×1、Wi-Fi、Bluetooth 4.2、microSDカードスロット×1、音声入出力など●サイズ:125×125×45mm●重量:約578g

 Intelの第8世代CPU「Core i5-8279U」を搭載するWindows 11 Proプリインストールモデル。採用する筐体は0.7Lクラスと、小型PCの中でもコンパクトな部類で場所を取らない。

 USBポートやmicroSDカードスロットなどインターフェイス類が充実しており、4K解像度のデュアルディスプレイもサポートする。VESAマウンタが標準で付属しているので、ディスプレイ背面に設置すれば、デスク周りをスッキリさせることができる。