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“ONE PIECE”コラボのAKRacing製ゲーミングチェアが登場

~キャラクター別に5モデル展開。外見や座り心地を実物でチェック

©尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション

 ゲーミングチェアブランドの「AKRacing」から、「ONE PIECE」とコラボしたモデル「AKRacing ONE PIECEシリーズ」が発売された。キャラクター別に5モデルの展開で、店頭予想価格は各49,800円前後の見込み。Amazon.co.jp、および東急ハンズで販売する。

 「ワンピース」は1999年に放送を開始したTVアニメーション。今年、いよいよ放送20周年を迎える。原作は週刊少年ジャンプで絶賛連載中の、尾田栄一郎氏による少年マンガ。常に高い人気を誇るロングシリーズとなり、映画の大ヒットなどいくつものムーブメントを起こしながら、今なお成長しつづける、少年向けエンターテイメントの最高峰である。

 ゲーミングチェアは名前のとおりゲーム用の椅子であり、価格も決して安くはないだけに、コミック/アニメとのコラボ商品というのはめずらしい。しかし多数のファンを抱える「ONE PIECE」とのコラボとなれば、気になる人も多いことだろう。今回は実際に全5モデルをお借りできたので、使用感を含めてお伝えする。

ルフィ、ゾロ、サンジ、ナミ、チョッパーの5モデルを用意

 「AKRacing ONE PIECEシリーズ」は、「ONE PIECE」に麦わらの一味として登場するキャラクターをモチーフにしている。モデル名は下記のとおり。

  • ONE PIECE ルフィ
  • ONE PIECE ゾロ
  • ONE PIECE サンジ
  • ONE PIECE ナミ
  • ONE PIECE チョッパー

 いずれもサイズや素材などは共通で、各キャラクターのイメージカラーと、キャラクターごとにデザインされた海賊旗マークの刺繍に違いがある。となると全モデルほしいという熱狂的なファンもいるかもしれないが、合計価格は約25万円で、なおかつゲーミングチェアを5脚を置けるスペースが必要なので冷静にご検討を。

 仕様的には、「AKRacing」のスタンダードモデルである「Overture」シリーズを踏襲しているが、背面のデザインなど一部異なる部分もある。サイズは42×52.5×130~137cm(座面幅×座面奥行×全高)で、重量は25kgとなっている。

 ちなみに「Overture」シリーズも市場想定価格は49,800円で同額。コラボモデルだからといって高価に設定されているわけではないのは良心的だ。

 各モデルの色味とデザインは写真をご覧いただきたい。カラーリングは全体的に明るめで、脚の部分にも色が塗られている。「AKRacing」シリーズのなかでもかなり目立つデザインだ。

 タイトルロゴと海賊旗のイラストは、刺繍で丁寧に描かれている。背もたれや膝裏など体にふれやすい場所に描かれているだけに、プリント処理のように耐久性が低いと痛みが出て台なしだ。ちなみに「AKRacing」のロゴはほかの製品でも刺繍で描かれており、刺繍によるデザインに実績があるのも安心な点だ。

【ONE PIECE ルフィ】
©尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション
【ONE PIECE ゾロ】
©尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション
【ONE PIECE サンジ】
©尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション
【ONE PIECE ナミ】
©尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション
【ONE PIECE チョッパー】
©尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション
座面の前部にあるタイトルロゴ。海賊旗のデザインと同じく刺繍で描かれている
脚部にもカラーリングが施されている
©尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション

ゲームにも仕事にも、読書にも良質な椅子

 実際の製品を試用して感じたこともお伝えしたい。筆者は身長174cm、体重60kgの男性。椅子は体型によって使用感が大きく変わるので、その点も踏まえてご覧いただきたい。

 座面はPUレザー製。固めだがクッション性があり、沈み込まない程度に体にフィットする感覚がある。背もたれも座面と似た質感で、肩や背中が当たって痛いようなところはない。背もたれの左右はやや内側に湾曲しており、両肩を横方向からも緩くホールドしてくれる。感覚的な言い方をすると「姿勢よく椅子にはまっている」と感じた。

PUレザー製の座面。固めだが体に沿うフィット感がある
©尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション

 背もたれの高さは頭の位置より高くなるのと、座面や背もたれの厚みがあるため、椅子としてはかなり大きく見える。しかし横幅は肩から大きくはみ出るわけではなく、一般的なオフィスチェアとさほど違わないサイズ感で使える。

 座面下の高さは35~42cmで調整が可能。一番下にして座れるが、足の裏が床について膝が上がってしまう。一番上だとさすがに高いが、足は十分届く程度。筆者はちょうどまんなかくらいの高さが快適だった。ゲーミングチェアやオフィスチェアは欧米人の体格に合わせた製品も多いが、これは座面が低めで肩幅も広すぎず、日本人の体格に合っている。

座面の高さとリクライニングは、右側のレバーで操作する
©尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション
座面を一番下にしたところ
座面を一番上にしたところ
©尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション

 背もたれのリクライニングは、ほぼ垂直から水平まで大きく動かせる(収納用にもっと前傾にできるが、ロックされず使用には不適)。一番前傾になる垂直の角度では、デスクワークで前傾姿勢の人ならこれでいいと思える程度で無理がない。首と腰のサポートに体をつける感じにすると、背筋が伸びていい姿勢になる。筆者は普段から前傾気味の姿勢なのでこれが一番好きだが、多くの人にはわずかに後ろに倒したくらいのほうが快適だと思う。

 斜め45度くらいまで倒すと、背中を背もたれに預けてリラックスできる。資料を読んだりするときには具合がいい。さらに倒すとほぼ座面と水平になり、寝るような姿勢にできる。実際にやると椅子が後ろに倒れてしまわないか心配になるが、筆者の場合ではそういった不安定感はなかった。

リクライニングを一番前に倒したところ(収納用の角度)
©尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション
リクライニングを一番後ろに倒すと、ほぼ水平になる
©尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション
実際に座ってみての作業の様子。モデルになってもらったPC Watchの若杉編集長も満足の様子
©尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション

 またアームレストも高さを調整できる。机の高さにもよるが、一番上にするとちょうどいいと感じた。また一番下にすれば、アームレストが腕にふれないくらいの高さになり、邪魔にならない。このアームレストは固そうな素材に見えるのだが、指で押すと少しへこむくらいの柔らかさがある。硬質なプラスチックの製品に比べて、腕を置いたときの感触がとても優しく、使ってみると大きな違いが感じられる。

アームレストを一番下にしたところ。ほぼ腕に当たらない高さになる
アームレストを一番上にしたところ。肘を置くにはちょうどいい高さだった
©尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション

 腰と首の部分にあるサポートは取り外し可能なので、体型や好みで使い分けられる。個人的には両方あってもいいと思うが、より大柄な人は腰のサポートを取って深く腰掛けるといったことも可能だ。

首と腰のサポートは取り外し可能
身長や体型、腰の具合などにより好みで取り外してかまわない
©尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション

 本製品は「ONE PIECE」のコラボ商品としてめずらしいものであると同時に、「AKRacing」シリーズとしても今までにない色味やデザインで目を引く。自分の好きなキャラクターのゲーミングチェアでゲームを遊んで、疲れたら座面を倒して「ONE PIECE」のコミックを読む、というのもいい。すでにゲーミングチェアとしての実績があるだけに、「どうせ買うならコラボモデル」という気分にさせられる製品だ。

製作協力:テックウインド