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横河電機とNTTコミュニケーションズ、製造業界のDXを支援する「共同利用型OTクラウドサービス」の第一弾として、「CIMVisionPharms」のクラウド版を販売開始

横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:奈良 寿 以下 横河電機)とNTTコミュニケーションズ株式会社(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:丸岡 亨 以下 NTT Com)は、両社で開発してきた「共同利用型OTクラウドサービス」の第一弾として、横河電機のOpreX(TM) Asset Operations and Optimizationのラインアップである「CIMVisionPharms(シムビジョンファームス)」(以下 本サービス)のクラウド対応版の販売を本日国内で、開始しますのでお知らせします。
今回、医薬品工場における製剤から包装までの秤量を含む各工程の製造実行管理を担う製造管理パッケージCIMVisionPharmsを、クラウドサービス化したことにより、サーバ基盤の構築・拡張・縮小が容易になり、お客様の管理業務の負担軽減、運用コストの適正化に貢献します。

開発の背景
両社は2021年10月19日に、横河電機が強みとするOT(Operational Technology)(※1)領域とNTT Comが強みとするIT領域の知見を融合させ、製造業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援する「共同利用型OTクラウドサービス」の共同開発および提供に関する業務提携を締結しました。この業務提携に基づき両社は、製造実行システム(※2)のクラウドサービス化の共同開発を進めてきました。
これまでも横河電機では、製薬業界のお客様に対して、PIC/S(※3)のGMP(※4)に準拠し、製剤から包装・出荷までの製造業務範囲をカバーした製造実行システム「CIMVisionPharms」を販売してきました。1994年の発売以来、お客様のニーズに対応して継続的に機能強化を図っており、GMPで定めた組織の責任階層によるアクセス制限管理電子記録・電子署名規則(厚生労働省ER/ES指針(※5))に対応した機能の実現や、指図に対する作業現場への詳細な指示を行い、固形製剤や注射製剤などさまざまな医薬品製造に適用できる豊富な機能を備えています。
医薬品業界のお客様の工場間連携とDXの促進、機器管理コストと運用負担の削減のために、両社の業務提携により本システムをクラウドサービスとして提供していきます。

クラウド版「CIMVisionPharms」の価値・機能
1. 「CIMVisionPharms」を「Smart Data Platform(※6)」上に構築することにより、クラウドならではのシステムの柔軟性を付加しつつ、高いセキュリティ環境を実現
本サービスはNTT Comが提供している「Smart Data Platform」のクラウド/サーバーやネットワークサービスを利用して構築されています。これにより、高いセキュリティ環境でありながらもシステムの更改や機能拡充、リソース変更、制御内容の変更などに柔軟に対応することを可能とします。

2. クラウド対応したことにより、管理業務負荷の低減・運用コストの適正化を実現
本サービスはNTT Comが提供している「X ManagedTM」(※7)(クロスマネージド)を利用して運用されています。これにより、事業所・工場内に設置されていたサーバの保守・運用業務からお客様は解放され、管理業務負荷の低減が見込まれます。また、サーバ基盤のリソース変更にも柔軟に対応できることから、お客様内の事業変化に素早く追従でき、運用コストの適正化も可能となります。サブスクリプション方式での提供とすることで、コストはCAPEXからOPEXとなり初期コストを削減することができます。

画像1:
サービス提供イメージ図

共同利用型OTクラウドサービスの今後の展開
横河電機が販売している製造業界向けの他のMESパッケージのクラウドサービス化については、今後両社で検討する方針です。また、リアルタイム性、可用性、セキュリティ要件が高度に求められる生産制御システム(※8)のクラウドサービス化とそれによるDXの加速についても、現在両社で検討を進めています。

両社からのコメント
横河電機株式会社 取締役 常務執行役員 デジタルソリューション本部長 戴 煜
このたび当社は、国内随一のネットワークプロバイダーが提供するセキュアなクラウド環境を利用した、共同利用型OTクラウドサービスの第一弾として、医薬品製造業のお客様向けのクラウド製造実行システムをリリースいたします。当社がこれまで培ってきたOTの世界におけるノウハウと、ネットワークやセキュリティにおける国内最高レベルのサービスを融合させることでお客様に新しいDXソリューションを提供していきします。

NTTコミュニケーションズ株式会社 常務執行役員 ビジネスソリューション本部長 小島 克重
今回、CIMVision Pharmsのクラウド化を、弊社が有するSmart Data Platform、XManaged(TM)で実現します。柔軟且つ高セキュリティなクラウド/ネットワーク環境と一元化された運用サービスにより、従来オンプレミス環境で提供していたアプリケーションを、クラウドサービスとしてご利用頂くことが可能となり、お客さまの業務効率化・生産性向上を支援します。今後も両社の協業の取組を製造業全体に普及させ、製造業のサプライチェーン全体の最適化を支援し、社会課題解決を目指していきます。

各社の役割
横河電機:本サービスの企画・販売、本サービスのアプリケーションの構築・保守運用(営業窓口:横河ソリューションサービス株式会社)
NTTCom:本サービスのクラウド/サーバー、ネットワークの構築、保守運用

(※1):OTとは、工場などで利用されている運用・制御技術の総称です。
(※2):製造実行システムとは、製造工程の管理や運転員の支援を行うシステムです。通称MESと呼ばれています。
(※3):PIC/S(PharmaceuticalInspection Convention and Pharmaceutical Inspection Co-operation Scheme)
品質システムやGMP基準の世界的な調和と、開発、展開、維持を目的として発足した、国際的な医薬品査察協定および医薬品査察協同スキームのことを指します。欧米、アジアなどの約50国が加盟しています。
(※4):GMP(GoodManufacturing Practice)
安全で効果的な医薬品・食品を生産するための製造・品質管理に関する基準のことを指します。各国がそれぞれ規則や指針を定めています。
(※5):厚労省ER/ES指針とは、医薬品等の申請等において当局に資料を電子的記録により提出し、またその提出資料を作成するために根拠とした原資料を電磁的に保存する場合の要件です。
(※6):データ利活用に必要な収集・蓄積・管理分析におけるすべての機能を、ICTインフラも含めてワンストップで提供し、データ利活用によるDX実現を加速させるNTT Comのプラットフォームです。
https://www.ntt.com/business/sdpf/
(※7):複雑化・グローバル化するICTオペレーションを、デジタルの力を活用し、シンプルにRe-Designすることで、ビジネスのスピードに追随するアジリティの高いITへの変革を支援するNTTComのマネージドサービスです。
https://www.ntt.com/business/services/xmanaged.html
(※8):生産制御システムとは、プラントの制御や運転の監視を行うシステムです。

【主な市場】
医薬品製造(固形製剤、注射製剤)

【用途】
秤量を含む製剤から包装まで製造実行管理

OpreXとは
OpreXとは、YOKOGAWAの制御事業の包括的ブランドです。お客様との価値共創を通じて培ってきたYOKOGAWAのテクノロジーとソリューションの卓越性を表し、YOKOGAWAの全ての制御関連製品、サービスとソリューションを包含しています。OpreX Transformation、OpreX Control、OpreX Measurement、OpreX Execution、OpreX Lifecycleの5つのカテゴリーから成り立ち、「CIMVisionPharms」はOpreX Transformationの製品・ソリューション群の一つであるOpreX Asset Operations and Optimizationに属しています。OpreX Transformationは、企業活動全体を俯瞰し、生産からサプライチェーン、リスク管理や経営までの領域を含む卓越したオペレーションを実現する包括的ソリューションを意味します。
YOKOGAWAはこのブランドのもと、お客様のビジネス課題解決の視点で、お客様の変革と成長を支援する統合ソリューションを提供していきます。

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