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日本初、コマンド一つで開発者ポータルを試せる「ちょこっとBackstage」をオープンソースとしてGitHubにて公開

株式会社エーピーコミュニケーションズは、開発者ポータル(Backstage:バックステージ)を気軽に試したいという開発者向けに、コマンド(※1)を一つ実行するだけでBackstageが利用できる「ちょこっとBackstage(chocott-backstage)」を2023年9月14日からオープンソース(OSS ※2)として、ソフトウェア開発のプラットフォーム「GitHub(ギットハブ ※3)」にて正式に公開しました。本件は日本初のOSSとなります(※4)。

※1:コンピュータに特定の処理を実行させるための命令文
※2:世界中の人々がプログラムコードやデザインデータを保存・公開できるソースコード管理サービス
※3:誰でも自由に使用・改良・再配布ができるプログラム
※4:当社調べ(2023年9月時点)

「開発者ポータル(Backstage)」は開発者自身が必要とするツールや情報などを簡単に見つけて利用することができるポータルサイトです。使い始めるまでにいくつかのステップを踏むため、時間とスキルが必要になりますが、「ちょこっとBackstage(chocott-backstage)」によりその手間が省かれ、気軽に「開発者ポータル(Backstage)」を使い始めることができるようになります。

―「ちょこっとBackstage」GitHub リポジトリ(※5)
https://github.com/ap-communications/chocott-backstage

※5:作成したファイルやディレクトリの状態を保存・記録しておく場所

画像1:
メイン

■Backstageとは
業界最大規模のITアドバイザリー企業であるガートナー社が、2023年のTop Strategic Technology Trendsとしてピックアップし世界的に注目が集まっている「Platform Engineering(プラットフォーム エンジニアリング)」という、開発者がアプリケーションをスムーズに提供できるようにし、それによってビジネス価値の創出を加速させるための概念があります。日本においては、IT人材不足問題の解消やエンジニアの働き方改革、攻めのDX推進の実現などの課題解決に寄与すると期待されており、今後の大きな市場発展が見込まれています。Backstageは、この「Platform Engineering」を推進するうえでの、開発者とのタッチポイントとして重要な役割を果たします。

Backstageは音楽配信サービス世界最大手のSpotifyが開発し、2020年にOSSとして公開された開発者ポータルで、現在はCNCF(Cloud Native Computing Foundation:クラウドネイティブコンピューティング技術を推進する非営利団体)に寄贈されています。
開発に必要となるさまざまなインフラ関連ツールやサービス、ドキュメントなどをまとめて表示し、開発者は自身が必要とするツールや情報などをこのポータル上で簡単に見つけて利用することができるため、それらを探し出したり構築したりする時間や労力が大幅に削減され、開発作業に集中できるようになります。
例えば、新たな開発チームを作るときや、新たなメンバーを開発チームにアサインするときなど、開発者が新しい環境で開発を取り組む際にも効果を発揮、SpotifyではBackstageの採用により、新規に参入した開発者に対する早期の立ち上がりをサポートするためのオンボーディング時間が55%短縮したと発表しています(※6)。また、TOYOTA North Americaでは、Backstageを含むプラットフォームエンジニアリングによる一連の改善によって2年間で1,000万ドルのコスト削減を実現したと発表しています(※7)。

※6:出典 https://engineering.atspotify.com/2021/09/how-backstage-made-our-developers-more-effective-and-how-it-can-help-yours-too/
※7:出典 https://platformcon.com/talks/how-toyota-saved-over-10m-and-optimized-developer-experience-through-platform-engineering

■提供の背景
当社は、エンジニアの質と量の不足によってデジタル化が進まないという課題に直面する多くの日本企業にとって、BackstageとPlatform Engineeringが課題解決のキーファクターになると考えました。しかし、BackstageはOSSのため無償で利用できる一方で、使い始めるためには公式ドキュメントにしたがってアプリケーションを生成し、データベースの用意や、各種連携システムの設定、利用するBackstage pluginの導入など、いくつかのステップを踏まなければならず、開発環境なども準備する必要があり、利用のハードルを上げてます。こうした煩雑さをなくすことで幅広い開発者の利用を促進できると考え、コマンド一つで気軽にBackstageを使うことができる「ちょこっとBackstage(chocott-backstage)」を開発し、OSSで提供することと致しました。

■「ちょこっとBackstage(chocott-backstage)」概要
ちょこっとBackstageは“docker compose”コマンドを実行するだけで、Backstageをすぐに利用することができます。
※GitHub Appの登録と環境変数の設定が必要です
生成したソースコードもリポジトリにあるため、コードを修正しながら試したり、お好みのPluginを独自に組み込んだりすることも可能です。

このリポジトリのコードは以下のことを行った状態になっています。
- Backstageアプリケーションの生成
- GitHubの一部Pluginコードを組み込み
- PostgreSQL Serverを利用するためのコード修正
- Backstageのコンフィグレーション
- Backstageのコンテナイメージ作成
- ローカル環境利用のためのDocker composeファイルの用意

▼システム構成

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システム構成

■当社取締役兼事業責任者 上林より
弊社では、AnsibleやTerraformなどの自動化、OpenStackやKubernetesなどのクラウドネイティブ領域、双方のプロフェッショナルサービスを大手クライアント向けに提供してまりました。その知見を活かし、開発ポータルを立ち上げるプロフェッショナルサービスも「開発者ポータル立ち上げサービス for Backstage」としてご提供しております。
また、現在ではBackstageのOSSコードへのコントリビュート(※9)や、一般社団法人クラウドネイティブイノベーターズ協会が運営する「Platform Engineering Meetup」などのコミュニティへの貢献も実施しております。これらの知見を活かし、今回の「ちょこっとBackstage」のリリースとなりました。現在AIも組み合わせた開発者ポータルの独自の機能もお客様と連携しながら開発しております。
株式会社エーピーコミュニケーションズはこのような取り組みを通じて、今後も開発者皆様の開発者体験の向上と開発者が支えるビジネスの発展に向けて、業界への貢献を推進してまいります。
株式会社エーピーコミュニケーションズ 取締役 兼 ACS事業部長 上林 太洋

※9:バグ改修、機能改善などの有志によるOSS開発への貢献活動

【参考】Platform Engineeringに関連した当社の取り組み
・プレスリリース:GitHubの有効活用で組織のDevOps実現を後押しするDevOps導入支援サービス for GitHub Enterprise
(2023年7月28日 https://www.ap-com.co.jp/pressrelease/post-10050 )
・プレスリリース:AIも組み合わせたBackstageで開発者体験を向上『開発者ポータル立ち上げサービス for Backstage』をリリース
(2023年6月13日 https://www.ap-com.co.jp/pressrelease/post-9845 )

■株式会社エーピーコミュニケーションズ 会社概要
株式会社エーピーコミュニケーションズは、ITインフラ基盤・ネットワークセキュリティのプロフェッショナルとして、システムインテグレーションに加えシステム構築・運用の内製化支援や自動化サービスや、クラウドネイティブ/Platform Engineeringの導入支援、データ&AI基盤に関連するサービスを提供しています。わたしたちは「エンジニアとお客様を笑顔にする」というVisionを掲げ、インフラエンジニアの未来を創るNeoSIerとして工夫と挑戦を行い続けます。

会社名 : 株式会社エーピーコミュニケーションズ
代表者 : 代表取締役社長 内田 武志
所在地 : 東京都千代田区鍛冶町2-9-12 神田徳力ビル 3F
設立 : 平成7年11月
事業内容: システムインテグレーション事業、技術者派遣事業、
研究開発事業、サービス開発事業
URL : https://www.ap-com.co.jp/

【商標名称等に関する表示】
*記載されている会社名及び商品名/サービス名は、各社の商標または登録商標です。

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