2023年6月1日 13:30
一般社団法人企業間情報連携推進コンソーシアム(理事長:市川 芳明/以下、NEXCHAIN) *1、積水ハウス株式会社(代表取締役 社長執行役員 兼 CEO:仲井 嘉浩/以下、積水ハウス)は、令和5年3月17日から国土交通省が公募を開始した「不動産IDを活用した官民データ連携促進モデル事業」について事業案の応募を行い、同5月30日に正式に採択されました。
「不動産IDを活用した官民データ連携促進モデル事業」は国土交通省が不動産関連情報の連携・活用の促進に向けて整備した、不動産を一意に特定できる共通番号「不動産ID*2」を情報連携のキーとした多様なデータの連携促進によって、各分野のDXを推進する取り組みにモデル的に支援し、幅広い分野における不動産IDの活用促進を目指すものです。
■モデル事業「不動産IDを用いた転入居手続きにおける自治体連携DXに関する取り組み」の内容
現在、積水ハウスでは賃貸住宅の入居申込みで入力いただいた氏名、住所などの利用者の情報を電気・ガス・光回線・引っ越しの民間企業に連携することで、引っ越し時に必要な手続きを簡素化できるサービス(以下、賃貸入居プロセスのワンストップ化サービス)を実施しています。
今回のモデル事業では民間企業だけでなく、水道使用開始の手続きや転出・転入届という自治体への届け出も情報連携により完結させることで、利用者の更なる利便性の向上を目指します。
その際、表記ゆれのある転居先住所の代わりに不動産を一意に特定できる「不動産ID」を情報連携し、人手に頼っていた建物・部屋の特定業務をシステム化することによる自治体および民間企業の業務効率化の検証を実施します。
■賃貸入居プロセスのワンストップ化サービスについて
賃貸入居プロセスのワンストップ化サービスは、賃貸物件の入居後に必要な電気、ガス等のサービス申込み手続きを簡素化し、引っ越し時の煩雑な手続きを手軽に変えるサービスです。
2021年1月のサービス開始後、86,000名を超える利用者に延べ130,000件以上の申込み手続き(2023年4月末現在)を利用頂いています。具体的には、不動産事業者が入居申込・契約時に得た利用者の情報(氏名や新旧住所、電話番号など)を、利用者自身の許諾のもと、NEXCHAIN が提供するブロックチェーンを活用した*3セキュアなデータ連携プラットフォームを通じて、電気・ガス・光回線や引っ越しの申込情報として利用者が希望する事業者(7事業者19商材)に連携しています。
■モデル事業実施期間
モデル事業の契約締結後~令和6年3月15日(金)まで
※国土交通省が別途委託する事業者とモデル事業に関する委託契約の締結を予定
■モデル事業実施後の展望
モデル事業の成果をもとに、連携先自治体の拡大、引っ越しに伴う必要な手続きの範囲拡大、賃貸入居プロセスのワンストップ化サービスを採用する不動産事業者の拡大を推進していきます。また、賃貸入居時だけではなく、戸建住宅やマンションへの引っ越し時のワンストップ化も検討していきます。
<注釈>
*1 企業間情報連携推進コンソーシアム(NEXCHAIN):あらゆる企業が、安全性の高い環境で情報を連携できる基盤を整備することで、 利用者と企業の双方に有益なエコシステムを実現し、オープンイノベーションを加速することを目的とした一般社団法人( https://www.nexchain.or.jp )
NEXCHAINは、賃貸入居プロセスのワンストップ化のための商用サービスを2021年1月から開始
https://www.nexchain.or.jp/news/2021/d69608-10-pdf-0.pdf
現在、電気、ガス、光回線、引っ越しの7事業者19商材(以下リリース時は18商材)の契約ワンストップ化を運用中
https://www.nexchain.or.jp/news/2021/nexchain_press_20211213_a.pdf
*2 「不動産ID」とは不動産登記簿の「不動産番号」13桁を基本に、同番号では特定できない場合にも対応できるよう「特定番号」4桁(集合住宅の部屋番号等)を加えた17桁の番号
https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/content/001599766.pdf
*3 ブロックチェーン技術は、NEXCHAINが提供するデータ連携プラットフォームに採用している技術の一つで、耐改ざん性の特徴を活かし企業・事業者間の取引履歴情報を記録・管理します。なお、企業・事業者間で連携される氏名などの本人確認情報は、オフチェーン領域経由で連携し情報連携後にNEXCHAINプラットフォームからは削除されます。