経産省、マグネットセットや水で膨らむボールに販売規制。子どもの誤飲防止で

　経済産業省は16日、「消費生活用製品安全法施行令の一部を改正する政令」を閣議決定し、磁石製娯楽用品や吸水性合成樹脂製玩具の販売を規制することを発表した。本改正は、強力な磁力を持つ複数個の磁石を組み合わせて使用するマグネットセットや、水を吸収することで大きく膨らむボールを販売を規制するもので、6月19日に施行される予定。

　マグネットセットについては子どもが複数個の磁石を誤飲し腸壁を挟む事故が2017年より11件、水で膨らむボールについては乳幼児が誤飲して腸内で大きく膨らむ事故が2021年に4件発生。いずれも開腹手術による摘出が必要となっており、同省は事故が起きた際の被害が重大であることから、これらを特定製品へ指定して規制対象とし、技術基準に適合しない製品の販売を規制することにしたという。

　改正により、マグネットセットは技術基準で定める磁力を超えるものであるため、子ども向け以外の製品であっても販売できなくなり、水で膨らむボールについても技術基準で定める膨潤率(吸水前の状態から50%を超えた膨潤率)を超えて膨張するため販売できなくなるという。

　同省は、当該製品を乳幼児に触らせないよう十分に注意することや購入しないことを呼びかけている。