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Samsung、ChatGPTの社内利用で3件の機密漏洩

 韓国이코노미스트(Economist)は3月30日、Samsung Electronicsが社内でChatGPTの使用を許可したところ、機密性の高い社内情報をChatGPTに入力してしまう事案が発生したと報じた。少なくとも3件が確認されているという。

 報道によれば、Samsungの半導体事業などを担うDS(Device Solution)部門において、3月11日にChatGPTの使用を許可。その後、約20日間で少なくとも3件の事案が発生したという。内訳は、設備情報の流出が2件、会議内容の流出が1件。同社では、事故の経緯の調査を進めるとともに、緊急措置としてChatGPTへの1質問あたりのアップロード容量を1,024B(バイト)に制限。今後も同様の事案が発生するようであれば、接続を遮断する可能性もあるという。

 事案の詳細は、1件目が、半導体設備測定データベースのダウンロードソフトに関するエラーを解消するため、ソースコードをChatGPTに入力して解決策を問い合わせたもの。2件目が、歩留まりや不良設備を把握するプログラムに関するソースコードをChatGPTに入力し、コードの最適化を図ったもの。3件目が、社内会議の録音データを文書ファイルに変換後、ChatGPTに入力し、議事録を作成したものだという。

 ChatGPTでは、入力されたデータを学習データとして活用する場合があるため、機密性の高い内容を入力すると、不特定多数にその内容が流出する恐れがある。これについてはOpenAI側でも、ChatGPTを利用するユーザーに対し、機密情報を入力しないよう注意喚起している。

ChatGPTには機密情報を会話で入力しないよう注意を促すダイアログ