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元禄型関東地震の最短再来間隔が2,000年ではなく500年だったと判明

~東大研究結果

1923年大正関東地震(緑枠)と1703年元禄関東地震(赤枠)の震源域の概要。矢印は今回の調査地域

 東京大学と産業技術総合研究所の研究チームは11日、稠密な地質/地形調査を行ない、マグニチュード8クラス元禄型関東地震による隆起運動が過去約6,300年で少なくとも5回、最短500年の間隔で起こっていたことを発見した。

 沿岸地下で巨大地震が発生すると地面が隆起し、海岸段丘という地形とそれを構成する地層中の化石の年代として記録される。1703年に発生した元禄関東地震と似たタイプの地震は、これまで2,000~2,700年間隔で発生していると推定されていた。

 しかし、研究チームが50cm解像度のデジタル地形情報の取得/解析から段丘地形を正確に把握した上で、稠密なボーリング調査を行ない、段丘地下構造を正確に把握したところ、得られた年代の間隔は最短で500年、最長で2,800年という結果となった。チームでは、従来の地震発生確率の見直しが必要になると考えている。

倉地域の海岸段丘の分布とその形成年代。線は過去の海岸線。数値は従来の年代値(上)と本研究で更新された値(下)
稠密ボーリング調査の概念図。それぞれの段丘面について複数箇所のボーリング(掘削)調査を行ない地下に埋没した段丘構成層から試料を採取