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ロシアの電波望遠鏡が捉えた94光年先からの信号。地球からのものだった

RATAN-600電波望遠鏡

 ロシアのタス通信が30日付けで伝えるところによると、先だってロシアの天文学者のチームが捉えた宇宙からの信号は、どうやら地球上での電波攪乱だったようだ。

 コーカサス山脈に設置された世界最大のRATAN-600電波望遠鏡は、2015年3月に、地球から94光年離れたHD 164595恒星系から発せられたと思わしき信号を捉えた。この信号が果たして地球外文明からのものなのか、SETIなども巻き込んだ騒ぎとなっていた。結果として、この信号は地球で発せられたものが攪乱し、RATAN-600によって捉えられたものであったようだ。

 タス通信の報道では電波源は明らかにされていないが、ロシア科学アカデミー天文研究所Alexander Ipatov所長によると、ソ連時代に同様の研究を行なっていた際に捉えた宇宙からの信号は、存在が公開されていないソ連の軍事衛星から発せられたものだったという。今回も同様のケースである可能性が強そうだ。