イベントレポート

AMD、性能そのままに薄型化した「Radeon PRO W7900 Dual Slot」

Radeon PRO W7900 Dual Slot

 AMDは、2スロットサイズにコンパクト化した「Radeon PRO W7900 Dual Slot」を発表した。6月19日の発売を予定しており、米国価格は3,499ドル。

 Radeon PRO W7900 Dual Slotは、ワークステーションや生成AIなどで求められるマルチGPU搭載PC向けに、2スロット厚のコンパクトなカードデザインを採用した製品。同社では2023年4月に「Radeon PRO W7900」を発表しているが、それと比べると占有スロットが3から2へ減り、価格も500ドル抑えられている。

Radeon PRO W7900(奥)とRadeon PRO W7900 Dual Slot(手前)の比較

 性能面の変更はなく、192基のAIアクセラレータを備え、FP16ピーク演算性能は123TFLOPSを発揮。メモリは48GB GDDR6、ピーク帯域幅は864GB/sで、Total Board Powerは295W。映像出力にはDisplayPort 2.1を装備している。

 コストパフォーマンスの高さが強みだとしており、1ドルあたりの性能を比較すると、競合製品であるNVIDIA RTX Ada 5000(米国価格4,000ドル)と比べると約2倍、上位のNVIDIA RTX Ada 6000(6,800ドル)と比べても最大52%優れているという。

Radeon PRO W7900 Dual Slot
競合と比べてコストパフォーマンスに優れるという

 あわせて、Radeon GPU向けソフトウェアスタックの最新版となる「ROCm 6.1」も6月19日より提供を開始すると発表。TensorFlowのサポートにより、多くのAIフレームワーク向けの開発が可能になったほか、WSL2のベータサポート、マルチGPU環境への対応などが実施される。

ROCm 6.1も提供が始まる