イベントレポート
80万円するというフォルダブルノートとハンドルPCを間近で見てきた
2023年10月20日 09:56
HPは18日(オーストラリア時間)、シドニーにて開催中の「SXSW Sydney 2023」にあわせて、報道関係者向けの新製品説明会を実施した。
まず、Vice President & Head, Personal Systems Category Greater AsiaのKoh Kong Meng氏が登壇。HPのイノベーションの本質は、ユーザーがよりよい暮らしを送り、より幸せに働き、より大きな夢を実現できるよう支援することであり、そのために大きく3つの分野に注力していると説明した。
1つ目は柔軟性(flexibility)。コロナ禍を経て働き方やライフスタイルが大きく変化し、PCは必要不可欠なものとなり、仕事に対する人々の考え方も変わった。そういった状況に対し、イノベーションによってハイブリッドワークなどより柔軟な働き方、学び方の実現を支える。
2つ目はAI。生成AIを含むAI技術により、PCにできることが本質的に変わるとし、PCを仕事や勉強のための道具である「Personal Computer」から、日々の生活と密接に関わる「Personal Companion」へと進化させようとしているという。ユーザーの情報を元にパーソナライズしたコンテンツの提供などがその一例だが、ChatGPTなどクラウドを介したAIではなく、将来的なNPUなどの活用を含め、PC上でAIが使えるようになることで、プライベートなデータを安全に扱うことができるようになるのに加え、コストや処理時間の削減を図れるとしている。
3つ目は信頼性。製品やサービスの品質だけでなく、企業やブランドといった面も含んだ幅広い意味での信頼性であり、再生素材の活用や多様性の実現など、世界で最も公正でサステナブルな企業を目指す。これは現代の人々だけでなく未来を担う世代に対しても行なっていくべきことだとした。
そして、これら3つが組み合わさることで同社はさらなる進歩を遂げられるだろうとし、新製品を通じて同社のイノベーションの本質であるところの、よりよい暮らしやよりよい働き方、より大きな夢をユーザーに提供できると語った。
続いて、Comsumer Notebook Category Manager - Australia and New ZealandのSash Vrgleski氏から、製品のより細かな説明が行なわれた。以下実機写真とともに簡単に紹介する。新製品の詳細については既報もあわせてご覧いただきたい。
まずはHP Spectre Foldableについては、17型折りたたみ式PCとして最小最薄であることや、初の3in1デバイスであること説明。さまざまな形態で使える柔軟性の高さや各所に再生素材を採用したサステナブルな設計なども特徴だと紹介した。
続いてHP ENVY Move All-in-Oneについては、モビリティと大画面を両立した一体型PCだと紹介。移動できること、多様な使い方ができること、共有して使えることの3つを柱に設計しており、書斎で仕事をしたり、リビングでコンテンツを視聴したり、キッチンでレシピを見たり、子どもが勉強に利用したりと、これ1台を屋内で持ち歩き、いろいろな用途で活用できるという。
そのほか、Home Printing Systems Category Manager - Australia and New ZealandのBen Fermaner氏によるプリンタ製品の紹介も行なわれた。
同氏は、コロナ禍を経て印刷物の重要性が再認識されたとした上で、新製品となる「HP OfficeJet Pro 9100」シリーズを紹介。25枚/分の印刷が可能で、エンタープライズレベルのセキュリティ機能の搭載、インク切れの心配がないInstant Inkへの対応などが特徴となっている。