イベントレポート

GIGABYTE、リード5GB/s超えのPCIe Gen4接続SSD

~実測値15GB/sの超高速PCIeカードSSDも

世界初となるPCIe Gen4対応SSD「AORUS NVMe Gen4 SSD 2TB」

 台湾GIGABYTEは、世界初を謳うPCI Express Gen4 (以下PCIe Gen4)対応の高速SSDを発表した。

 現在販売されているSSDは、接続インターフェイスとしてSATA 6GbpsまたはPCIe Gen3 x4に対応するものが大半を占めている。アクセス速度はいずれもほぼ接続インターフェイスの転送速度上限に達しており、インターフェイスがSSD速度向上のボトルネックとなっている。

 そのため、かねてより高速なインターフェイスの登場が待たれていたが、より高速なPCIe Gen4をサポートするチップセット「AMD X570」の登場に合わせて、PCIe Gen4対応SSDが登場するかたちとなった。

 GIGABYTEが発表したPCIe Gen4対応SSDは、フォームファクタがM.2 2280の「AORUS NVMe Gen4 SSD 2TB」と、PCI Expressカード型の「AORUS AIC Gen4 SSD 8TB」の2モデルだ。

 M.2タイプのAORUS NVMe Gen4 SSD 2TBは、容量2TBで、接続インターフェイスがPCIe Gen4 x4、プロトコルがNVMe 1.3となっており、シーケンシャルアクセス速度はリード最大5,000MB/s、ライト最大4,000MB/sと、PCIe Gen3 SSDを大きく上回る速度を実現する。

 コントローラはPhision製「PS5016-E16」を採用しており、カード全体がヒートシンク兼用の金属製ケースに収められた形で提供される。

フォームファクタはM.2 2280で、基板全体がヒートシンク兼用の金属製ケースで覆われている
接続インターフェイスはPCIe Gen4 x4、プロトコルはNVMe 1.3に対応し、アクセス速度はリード最大5,000MB/s、ライト最大4,000MB/sを誇る
コントローラはPhision製のPS5016-E16を採用。NANDフラッシュメモリのブランドは不明

 PCI Expressカード型のAORUS AIC Gen4 SSD 8TBは、接続インターフェイスがPCIe Gen4 x16、プロトコルがNVMe 1.3となり、シーケンシャルアクセス速度は、リード/ライトともに最大15,000MB/sと、これまでのSSDの常識を覆す圧倒的な速度を実現している。

 現時点で詳細な仕様は公開されていないが、AORUS NVMe Gen4 SSD 2TBを4基搭載し、RAID 0構成で動作させているものと思われる。カードには大型のヒートシンクと空冷ファンが装着されており、SSDの発熱も効率良く冷却できるように考慮されている。

PCI Expressカード型のPCIe Gen4対応SSD「AORUS AIC Gen4 SSD 8TB」
接続インターフェイスはPCIe Gen4 x16。仕様は現時点ではまだ不明ながら、AORUS NVMe Gen4 SSD 2TBを4基装着しRAID 0で動作させているものと思われる
カード全体が大型ヒートシンクで覆われ、大型の空冷ファンも取り付けられているため、熱対策も万全だ

 実際のベンチマークテストでも、公称どおり非常に高速な結果が確認できた。

 CrystalDiskMarkを利用したベンチマークテストでは、AORUS NVMe Gen4 SSD 2TBがシーケンシャルリード5,014MB/s、シーケンシャルライト4,266MB/sと公称値を上回り、ランダムアクセス速度も申し分ない速度を発揮。

 AORUS AIC Gen4 SSD 8TBでも、シーケンシャルリードが15,385MB/s、シーケンシャルライトが15,509MB/sと、いずれも公称値を上回る速度を記録していた。ランダムアクセス速度も圧倒的で、ハイエンドゲーマーは要チェックの存在となりそうだ。

AMD X570マザーボードで動作デモが行なわれ、AORUS NVMe Gen4 SSD 2TBではシーケンシャルリード5,014MB/s、シーケンシャルライト4,266MB/sを記録していた
こちらはAORUS AIC Gen4 SSD 8TBの結果、リード、ライトともに150,000MB/sを上回る、圧倒的な速度を記録していた

 2製品のうち、AORUS NVMe Gen4 SSD 2TBについては、今後なるべく早い段階での発売を予定しているという。

 価格はPCIe Gen3対応SSDと比べてやや高くなるかも、とのことだが、大きく変わることはないとの見通しも示しており、まずまず入手しやすい価格での登場が期待できる。日本での発売も予定しているとのことだ。