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デル、24,980円からのマルチタッチ対応液晶ディスプレイ

~WSXGAの19.5型とフルHDの27型

E2014T(右)とP2714T(左)
順次発売中

価格:24,980~69,980円

 デル株式会社は、マルチタッチに対応した19.5型液晶ディスプレイ「E2014T」を26日、27型液晶ディスプレイ「P2714T」を18日に発売する。価格は前者が24,980円、後者が69,980円。

 「E2014T」は同社のエントリー向けEシリーズに属する低価格な製品。5点マルチタッチをサポートし、Windows 8の新しいUIでのタッチ操作に対応。DisplayPort、ミニD-Sub15ピン、HDMI(MHL対応)×2など、インターフェイスも充実させた。

 主な仕様は、解像度が1,600×900ドット(WSXGA)、表示色数が1,677万色、中間色応答速度が2ms、輝度が225cd/平方m、最大コントラスト比が800万:1、視野角が上下160度/左右170度。パネルはTN方式で、LEDバックライトを採用。色域はCIE1976比で83%。

 タッチパネルのインターフェイスはUSBを使用する。通常時消費電力は16W。本体サイズは505.9×165×376mm(幅×奥行き×高さ)、重量は4.89kg(スタンド/ケーブル込み)。スタンドは-5~30度のチルトに対応する。

9月26日発売のE2014T
E2014Tの主な特徴
E2014Tの主な仕様
発表会場に展示されたE2014T
ベゼルフレームはあるが、エッジでの操作に配慮し余白を設けてある
側面に電源ボタンやOSD操作ボタンを装備
本体背面
DisplayPort、MHL対応HDMIを2基、ミニD-Sub15ピン、USBを装備
OSD表示。横のボタンに対応するガイドアイコンが表示され、わかりやすい
日本語に設定したところ
輝度に応じて消費電力メーターも減る仕組みのようだ
ディスプレイケーブルがない場合、約5分でスリープに入る

 「P2714T」は高機能性重視のPシリーズに属する製品。10点マルチタッチをサポートする。インターフェイスはE2014Tと同様DisplayPort、ミニD-Sub15ピン、HDMI(MHL対応)×2に加え、USB 3.0とUSB 2.0のHubを2ポートずつ備える。

 主な仕様は、解像度が1,920×1,080ドット(フルHD)、表示色数が1,677万色、中間色応答速度が8ms、輝度が270cd/平方m、最大コントラスト比が800万:1、視野角が上下/左右ともに178度。パネルはPLS方式で、LEDをバックライトを採用。色域はCIE1976比で83%。

 タッチパネルのインターフェイスはUSBを使用する。通常時消費電力は19W。本体サイズは665×79.7~421.3×246.5~475.5mm(同)、重量は9.39kg(同)。スタンドは60度のチルトに対応する。

P2714Tの主な特徴
ボタンの配置
インターフェイス類
主な仕様
発表会場に展示されたP2714T
60度のチルトが可能で、より自然な姿勢で操作できる
スタンドは大きく開くことでチルト角をつけるタイプ
こちらも電源ボタンなどは右側面に装備される
スタンド部は金属フレームで、質感は高い
ACアダプタを利用する
左側面にはUSB 3.0 Hubを2ポート備え、USBメモリやHDDなどを接続可能
背面のインターフェイス
各種画質のプリセット設定

Windows XPリプレース需要でもタッチディスプレイ市場への期待が高まる

河田浩行氏

 18日に都内で開かれた記者説明会では、同社 クライアント製品&ソリューションマーケティング本部 ブランドマネージャーの河田浩行氏が、製品投入の背景を説明。「IDC Japanのリサーチによれば、弊社のディスプレイの国内販売シェアは昨年16%で堅調に伸びつつあるほか、6年連続で1位を維持。また直近の第2四半期のディスプレイサーチのデータを見るとシェア17%と、さらに伸びている。今回の新製品の投入により、タッチパネルディスプレイ市場の土台を固め、さらにシェアを拡大していきたい」と意気込みを語った。

 同社の液晶ディスプレイは、エントリー向けの「E」シリーズ、スタンダード向けの「S」シリーズ、機能性を充実させた「プロフェッショナル」シリーズ、そしてクリエイターなどハイエンド向けの「デジタルハイエンド」シリーズの4ラインナップで展開している。「これまでにSシリーズでタッチ対応の『S2240T』、『S2340T』を展開してきたが、今回はEとプロフェッショナルシリーズにもラインナップ展開することで、サイズと機能別のニーズに応えられるようになる。この4製品でタッチ対応ディスプレイ市場におけるシェアを強固なものにしたい」とした。

 このタイミングで新製品を投入した背景としては、タッチパネル対応ディスプレイの市場が個人やSOHOのみならず、公共機関における利用の増加、スマートフォンやタブレットの普及に伴う需要の拡大などが見込まれるからだという。

デルの国内におけるディスプレイのシェア
ディスプレイの製品展開
タッチ対応ディスプレイのラインナップ。新製品投入により19.5~27型まで揃うことになる
新製品投入の狙いと背景

 また、2014年の4月にかけてはWindows XP機のリプレースもビジネスチャンスの1つであるという。ゲストとして招かれた日本マイクロソフト株式会社 コンシューマー&パートナーグループ OEM統括本部 第三営業部 シニアマネージャーの近江岸建太氏は、「我々は2014年4月までに、現在ある30%のWindows XP搭載PCを10%以下に抑えることを目標に掲げているが、企業のPCをリプレースするにあたって結構な数のデスクトップがあることがわかった。我々はデルとタッチディスプレイに関する長期的なパートナーシップを結び、タッチディスプレイとWindows 8を組み合わせた新しいビジネスのシナリオを企業に提案し、リプレースを促進させていきたい」と説明した。

近江岸建太氏
スマートフォンを代表とするモバイルの普及により、人々のライフスタイルが変化した
タッチ対応デバイスのシェア。PCも少しずつではあるが増えてきており、国内だけ見ると、量販店で販売されるPCの約40%がタッチ対応になっているという
デバイスのみならず、OSやサービスでもタッチ対応の充実を図る
Windows XPのリプレースにおけるタッチによるビジネスの進化シナリオも提案

(劉 尭)