NVIDIA、今後のノートとデスクトップドライバのバージョン・機能を統一
~HDMI経由でのBlu-ray 3DのTV出力にも対応

4月26日(現地時間)発表



 米NVIDIAは26日(現地時間)、今後リリースするノートPC用とデスクトップPC用のグラフィックスドライバのバージョン並びに機能を統一すると発表した。

 これまでのノートPC用ドライバは、デスクトップPC用のものと比べ、改訂の速度が遅く、機能に開きが出ることがあった。NVIDIAではこれを見直し、今後両者を同じタイミングで、同じバージョン/機能を持ったものをリリースしていく。

 NVIDIAでは2008年12月からノートPC向け汎用ドライバをリリースしており、各OEMメーカーによるノートPCにも適用できる。ノートPC向けもデスクトップPC向けと同じバージョンに引き上げられることで、CUDA周りなどの機能が最新のものになり、3Dグラフィックスの性能も向上するとしている。

最新版にすることで機能が追加性能も3割程度向上することも

バージョン256ではHDMI経由のBlu-ray 3Dの出力にも対応

 現行のバージョン197では、ノートPCのHDMI出力を使った3D Visionへの対応が盛り込まれている。この点は若干の注意が必要で、現行のPC向け液晶ディスプレイでは、HDMI入力による3D Vision(120Hz)はサポートされていない。一部のプロジェクターでは、HDMI入力が可能になるが、HDMI 1.3aのバンド幅のため、解像度は720p以下に制限される。

 これに対し近々予定されているバージョン256では「3DTV Play」という独自のソフトを併用することで、PC側のHDMIが1.3aであっても、Blu-ray 3Dに完全対応し、1.4相当の信号を出力できるため、3D対応TVに繋ぐと、1080p24、720p50、720p60といったソースの3D出力が可能になる。その際3Dメガネは3DTV付属のものをそのまま利用できる(これらの機能に対応するのはGeForce 200M以降で、Blu-ray 3Dは300M以降)。

 また、197の次には、ソニーのVAIOなどカスタムドライバを用いてる製品にもNVIDIA純正ドライバが適用できるようになる。ただし、このドライバが適用できるのはNVIDIA製単体GPU、グラフィック内蔵チップセット、Optimus対応製品で、VAIO Zなど旧来のNVIDIA GPU-Intel GPU切り替え式の製品についてはドライバの仕様から対応できない。

(2010年 4月 26日)

[Reported by 若杉 紀彦]