キヤノンは、A4用紙対応のインクジェット複合機6機種を発表した。発売は9月中旬で、価格はオープンプライス。
今回のモデルは、ハードウェアの大幅な変更はないが、液晶の大型化や無線LAN対応機種の増加など、操作性と快適性の向上に重点を置いている。ソフトウェア面でも、写真補正機能の強化やWebプリントユーティリティの機能向上など実用性を高める方向を目指している。
写真補正機能の強化では「エリア別明るさ補正機能」を追加、全体の彩度を落とすことなく写真の暗い部分のみを適正な明るさに補正することで、逆光で撮影された写真などがより適正に印刷される。Webプリントは、年賀状に匹敵する主要プリント用途になっており、簡単な操作で必要な部分がきちんと印刷されることを目指したという。
●PIXUS MP990大型液晶と新しいユーザーインターフェイスが特徴 |
複合機の最上位機種で、オンラインショップ販売予定価格(以下、販売予定価格)は39,980円。
基本的な仕様は、昨年のMP980を踏襲し、グレーを含む6色インクシステムや、4,800dpiのCCDスキャナなどの機能を継承している。
新たに3.8型の大型液晶を搭載し、操作部分に十字キーとホイールを一体化した「イージースクロールホイール」による新ユーザーインターフェイスを採用した。また、無線LANが「AOSS」に対応し、対応機器との設定が簡単になった。
PIXUS MP640 |
昨年の最多販売機種であるMP630の後継機種で、ラインナップの主力となる。販売予定価格は29,980円。
顔料ブラックを含む5色インクシステムや、4,800dpi CISによるスキャナなどの仕様はMP630を継承している。
新たに液晶サイズの拡大(2.5→3.0型)、新ユーザーインターフェイス、無線LANのAOSS対応など、MP990同様のブラッシュアップが行なわれた。このモデルまでがDVD/CD印刷対応となる。
PIXUS MP560 |
MP630に次ぐ量販機種であるMP540の後継機の1つ。販売予定価格21,980円の中級機種ながら無線LANに対応したのが特徴。AOSSとWPSにも対応している。有線LAN端子は備えていない。
顔料ブラックを含む5色インクシステム、2,400dpi CISスキャナなどの基本機能は、MP540を継承している。このモデルまでが自動両面印刷対応となる。
PIXUS MP550 |
MP560から、無線LANと自動両面印刷を省略したモデルで、ラインナップのスタンダードに位置づけられている。販売予定価格19,980円。多機能を求めないが、ある程度高い品質が必要で、1台のPCとUSB接続するユーザーに向いた機種と言える。
PIXUS MP490 |
1.8型液晶と顔料ブラック付き3色インクシステムを備えた普及機種で、販売予定価格は11,980円。
液晶を備えた製品としては一番廉価な製品となる。MP480の後継機種にあたる。このモデルまで、メモリーカードから直接印刷できるカードダイレクト機能を備える。
PIXUS MP270 |
複合機ラインナップの最下位機種で、販売予定価格は1万円を切る9,980円。
液晶表示やカードダイレクト機能などは備えていないが、カメラとUSB接続して印刷するカメラダイレクトに対応している。
インクシステムはMP490と同じ顔料ブラック付き3色インク。
液晶はないがシンプルな操作パネル | メモリーカードスロットはないが、カメラとケーブル接続して印刷できる(カメラは別売) |
(2009年 9月 8日)
[Reported by 伊達 浩二]