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個人でHP・Dell超えのASUSが、世界一厳しい日本法人市場を本気で狙いにきた!

ExpertBook Ultraを手にするジョニー・シー氏

 ASUSは6月17日、報道関係者およびパートナー各社の参加者約1,200名を一堂に集め、法人向けPC新製品発表会および体験会「ASUS Summit 2026」を東京都内で開催し、法人向けモバイルノートのフラグシップモデル「ExpertBook Ultra」を筆頭に、製品を多数発表/展示した。

 なお、ExpertBook Ultraの詳細については関連記事を参照されたい。

 発表会の冒頭では、台湾本社より7年ぶりに来日したジョニー・シー会長が挨拶。「ASUSが掲げている目標は、イノベーションにより人々の暮らしを豊かにすることであり、人々を中心に考えることがASUSの原動力となっている」などと語った。

 そして現在、ASUSは法人市場に大きな一歩を踏み出そうとしている。法人においてAI導入が増える中、同社はこれをチャンスだと捉えており、ASUSも単なるPCメーカーからAI企業へと変貌を遂げ、AIで法人市場のニーズを満たせると考えているようだ。

ジョニー・シー氏

 しかし、法人市場においては何よりも信頼性が求められている。そのため導入を考えている顧客の心の中で、まず製品の信頼性を勝ち取る必要があるとシー氏は言う。そしてその第一歩が日本市場だ。

 シー氏は、「日本は我々にとって重要な市場の1つであるが、それは我々の技術やイノベーション、品質を引き上げてくれるからだ。日本市場は、グローバルと比較してプレミアムな製品、クラフトマンシップ、そして何よりも信頼性が高く評価される要素。だから、法人市場での成功は、日本のユーザーに求められている信頼性をまず勝ち取る必要がある」と語った。

 もっとも、日本市場においてASUSは個人向け製品で既に大きな成功を収めている。マザーボード、Copilot+ PC、ゲーミングノート、ゲーミングモニターなどは高い市場シェアを誇る。「これもひとえに過去35年に渡って皆様が支援してくださったおかげだ」とシー氏は感謝の辞を述べつつも、法人市場はまだ大きな余地を残しているとし、個人向け市場での実績をベースに法人向けビジネスの強化を加速させ、注力していく意向を強調。その第1弾が、今回新たに発表するフラグシップモデル「ExpertBook Ultra」であるとした。

 そして、単なるPCメーカーから脱却し、AI企業に生まれ変わるための新たなスローガンとして「All in on AI」を掲げた。AI PCからスタートし、AIサーバーやワークステーション、そしてAIスーパーコンピュータインフラに至るまでワンストップで提供し、AIにより日本の可能性を加速させていきたいとした。

ASUSのこれまでの歩み
日本は重点戦略市場
日本市場での実績
All in on AI戦略

 続いて、ASUS JAPANシステムビジネス事業部代表取締役社長のアルヴィン・チェン氏が登壇。2024年以降、個人向けノートPCの売上高がHPおよびDellを超えた実績を紹介しながら、法人向けPC市場への本格参入を宣言。そのためのスケールメリットは既にあるとし、残る課題はパートナーとともに急速に成長させることにあるとし、招待したパートナー各社に協力を求めた。

アルヴィン・チェン氏

 また、財務実績よりも取り組みの姿勢や成果の重視、リーン思考に基づく行動といったユニークな企業文化、HPやDellに引けを取らない強力なエンジニアリングリソース、顧客重視の製品開発や強力なパートナーシップと実行力を持っていること、そして365日対応可能なサポート体制や品質基準などについてアピールし、持続性、品質、競争力を重視しながらパートナーとともにチャネル展開すると意気込みを語った。

個人向けノートPCではHPやDellを凌駕
成熟した法人市場における進出
ASUSのユニークな企業文化
法人市場では既に勢いづいている
品質へのこだわり
法人に求められる安心感
法人での存在感を強めつつあるASUS

 製品発表会場では、新発表のExpertBook Ultraをはじめとし、「ExpertBook P」シリーズや「ExpertBook B」を多数展示。特に堅牢性について実機デモや体験を介してアピールし、キーボードにペットボトルの水をかけたり、天板の上に乗ったり、鉛筆を挟んだままディスプレイを閉じたり、ディスプレイの端を持ったり、120cmの高さから落としたりしても壊れないことをアピールした。

ExpertBook BとPシリーズの違い
ExpertBook B/Pのラインナップ。このピラミッドの頂点にあるのが今回発表したExpertBook Ultra
独自のAIユーティリティ。一部機能を除き、ほとんどがローカルで動作するAIだ
軍用レベルの耐久性
エベレストの高さまで上がる気球で上昇しても動作
天板に100kgの荷重をかけるデモ
水をこぼすデモ
ExpertBook Ultraの内部
基板CPU側
基板裏面
会場のほかの展示。独自設計の空冷/水冷ハイブリッドVera Rubinのサーバーや、RTX Spark搭載のProArt MiniPCなども展示されていた

 ちなみにこれらの耐久テスト、「いつしかの発表会で見たような風景」ではあるのだが、このイベントでは「スタッフがデモする」のではなく「参加者が自ら体験できた」のが最大のポイント。イベントには1,000人を超える参加者が詰めかけたが、大勢が実際に堅牢性を体験できるという点はかなり斬新で、どの体験ブースも長蛇の列をなしていたのが印象的だった。

来場者自ら耐久性テストできる、というのはかなり斬新な取り組み