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977g「ThinkPad X1 Carbon」発売、Core Ultra X7搭載

ThinkPad X1 Carbon Gen 14 Aura Editionの分解モデルを手にしている、大和研究所機構開発プロジェクト#1筐体設計リーダーの堀内茂浩氏

 レノボ・ジャパンは4月7日、約977gと軽量でありながら、高性能なIntel Arc B390 GPUを内蔵したCore Ultra X7が搭載可能なモバイルノート「ThinkPad X1 Carbon Gen 14 Aura Edition」を発売した。

 ThinkPad X1 Carbon Gen 14 Aura Editionは、2005年のThinkPadに取り入れられた「ロールケージ(Roll Cage)」構造を彷彿とさせる「スペース・フレーム」を採用したのが特徴だ。

 従来のユニボディのノートPC設計においては、組み立ての都合およびその構造上、コネクタを底面に集中させる必要があり、それが実装面積の増加につながっていた。これにより冷却機構の大型化が難しくなり、限られた面積でプロセッサの性能向上(電力向上、発熱増大)をフォローするのが困難だった。

 スペース・フレームでは、キーボード面にもコネクタを設ける構造とした。基板の両面を用いた実装により基板の小型化に成功、これにより冷却機構を大型化することができた。その結果、冷却機構の大型化を実現し、強力な内蔵GPUを備えたCore Ultra X7シリーズを搭載可能とした。

ThinkPad X1 Carbon Gen 14 Aura Edition
スペース・フレーム構造の採用
3分割構造を採用
Core Ultra X7を搭載可能
スペース・フレーム着想の原点
ThinkPad X1 Carbon Gen 14 Aura Editionのスペース・フレーム
スペース・フレームの仕組み
液晶のパワーモジュールもメイン基板側に移動し、液晶が薄型化
コネクタを基板両面に実装することでスペースを18%削減した
基板小型化によりファンが大型化して冷却性が向上した。また、CPUに直接吹き付けるAeroCoreも採用する
キーボード面の温度も従来モデルから低下し、騒音も低下する
小型化した基板

 冷却機構の大型化に伴い、キーボード表面の温度の低減を実現するとともに、ファンノイズも低減した。また、液晶のパワーモジュールも液晶側ではなくメイン基板側に実装されるようになり、液晶の厚みが約1.1mm削減できたとしている。さらに、ヒンジの薄型化により、キーボードを筐体奥に移動させ、タッチパッドを約23%大型化させることに成功した。

 スペース・フレームによりキーボードの着脱も容易となった。具体的には、キーボード面とフレームの接合にはマグネットやフックを利用し、正しい位置に装着しやすいような工夫がされている。なお、磁石を利用しているものの、キーボード面はクレジットカードなどの磁気ストライプの保持に影響をおよぼさないような数値に抑えているとのことだ。1つのキー単位の交換も可能となり、修理のコストを最小限に抑えることができる。

取り外しが容易なキーボード
マグネットやフックなどを活用して、正しい位置にセットしやすいようにした
キーボードが奥へと移動し、タッチパッドの面積が大型化
キー単位の修理も可能となり、修理コストが低減
タッチパッドが従来モデルから大型化

 このほか、カメラにもこだわり、視野角が約110度の1,000万画素MIPIカメラが選択可能。液晶が見やすい角度に調整すると、首から下が切れたような映像になるのを防げるほか、複数人でWeb会議に参加する際も映り込みやすくしている。

オプションの約110度の1,000万画素のMIPIカメラ

 最小構成は、CPUにCore Ultra 5 325、メモリに32GB LPDDR5x-8533、ストレージに256GB NVMe SSD、ディスプレイに1,920×1,200ドット表示対応14型IPS非光沢液晶ディスプレイ、OSにWindows 11 Homeなどを搭載する。価格は65万4,060円だが、現在の直販価格は39万2,700円。

 プレミアムモデルは、CPUにCore Ultra X7 368H vPro、メモリに32GB LPDDR5x-8533、ストレージに512GB NVMe SSD、ディスプレイに2,880×1,800ドット表示対応14型OLEDディスプレイ、OSにWindows 11 Homeなどを搭載する。価格は84万5,900円だが、現在の直販価格は48万2,163円。

 なお、FIFA公認の「ThinkPad X1 Carbon Gen 14 FIFA World Cup 26 Edition」も4月10日に発売予定。こちらは天板にロゴが入るほか、トラックポイントのキャップもサッカーボールを模したデザインとなっている。直販価格は43万8,900円の予定。

 インターフェイスはThunderbolt 4 3基、USB 3.2 Gen 1、HDMI出力、Wi-Fi 7、Bluetooth 6、指紋センサー、500万画素/IR対応Webカメラ、音声入出力などを備える。バッテリは58Wh 3セルリチウムイオン。

ThinkPad X1 2-in-1 Gen 11 Aura Edition

 このほか、液晶が360度回転する2in1「ThinkPad X1 2-in-1 Gen 11 Aura Edition」も同時発売する。底面に内蔵型のペンスロットを採用し、Active Penを含めた際の可搬性が向上している。重量は最軽量時で約1.15kg。価格は70万7,960円から。

 4月7日に都内で開かれた製品発表会では、レノボ・ジャパン執行役員副社長開発担当の塚本泰通氏が、製品開発の背景について説明。AI能力の向上により、人々の働き方に変化が生まれてきている中、レノボとしてはPersonal AI、Enterprise AI、Public AIを組み合わせたHybrid AIを推進していくと宣言。

 そうした戦略の中で、AI時代に即した性能を持ち、従業員だけでなくIT管理者の両方のニーズに応え、そして持続可能性をもつだけでなく、安心して使える品質とセキュリティを実現した製品を提供していく必要があるとする。そしてレノボはその実現のために、2026年のThinkPadにさまざまなイノベーションを投入したと語った。

塚本泰通氏
企業におけるAI利用の浸透
レノボが推進するHybrid AI
製品に対するニーズ
2026年のThinkPadシリーズのイノベーション
第三者機関による評価で製品セキュリティを担保
ThinkPadのラインナップ
ThinkPad全ラインナップでCopilot+ PC対応
製品ポートフォリオ
2026年モデルの一部は新たに右側にもUSB Type-Cポートを設け、設置の柔軟性が向上