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TSMC情報漏洩の狙いは2nm先端技術か。東京エレクトロン子会社の元従業員が関与

 TSMCから機密情報を不正に持ち出した疑いで、台湾司法当局が8月5日に3人を拘束した事案について、東京エレクトロンは8月7日に声明を発表した。これによると、同社子会社であるTokyo Electron Taiwanの元従業員1名の関与が確認されたという。

 複数の報道によると、TSMCの内部調査で現旧従業員が同社から不正に情報を入手していたことが判明。台湾司法当局は7月下旬に容疑者3人を拘束した。8月6日には、TSMCの取引先であるTokyo Electron Taiwanに家宅捜索が行なわれたとみられている。一部報道では、2nmプロセス技術に関する情報を入手しようとした疑いも伝えられている。

 東京エレクトロンは本件について、関与が確認された元従業員をすでに懲戒解雇したと説明。同社は法令遵守および倫理基準の徹底を経営の最重要事項とし、台湾司法当局の捜査に全面的に協力するとしている。また、社内調査の結果、関連する機密情報の外部流出は現時点で確認されていないという。