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時代が3周目に突入?世界初の「折りたたみ式キーボード一体型ミニPC」登場

玲瓏

 中国で世界初となる折りたたみ式キーボードが一体となったミニPC「玲瓏(Ling Long)」が発表となった。メーカーの詳細については不明だが、中国の動画サイトbilibiliを中心に活動しているようで、AYANEO発起当時と同様の動きとなりそうだ。一般販売価格は4,699人民元(約10万4,000円)を予定している。

 今となっては「キーボードが一体となったPC」は珍しいのだが、PCの黎明期に登場したとも言える「Apple II」や1980年代に登場した「MSX」などはそもそもキーボードが一体型であり、ある意味“復古”である。ちなみに2016年にはテックウインドの「キーボードPC」があったほか、海外版ながらもASUSの「EeeKeyboard PC EK1542」が2010年に発売されている。

 その“最新版”となる玲瓏は、キーボードはちょうど中央から2つに折り曲げられ、持ち運ぶ際はズボンのポケットに収まるサイズとなっている。加えて、「バッテリ」が内蔵されているのも特徴。

【12時40分訂正】バッテリ内蔵についての表記を改めました。

 小型ながらもタッチパッドが搭載されているため、後はモニターさえ用意すればPCとして利用できる。発表会では一般的なモニターのほかに、スマートグラスと接続しての利用を挙げている。

折りたたみ式
フルサイズキーボードを搭載しているという

 CPUにRyzen 7 8840Uを搭載した。30Wクラスの放熱に対処するために、マウス併用時に使用頻度の高い本体左側にバッテリを収納しつつ、右側にマザーボードや放熱機構を搭載した。右側は負荷時でも表面温度は42℃とハイエンドスマートフォンと同程度に収まっているという。

 インターフェイスとしてはUSB4、USB 3.1 Type-C、USB 3.0、Wi-Fi 6などを搭載する。また、スマートフォンと同様にフレームの一部がアンテナとなる設計を採用し、突起のあるアンテナの搭載を不要とした。

マザーボード
左側にバッテリ、右側にマザーボードを搭載
左側の温度を抑えた

 ソフトウェアとしては、Wi-Fiでスマートフォンやタブレットに接続してそれらをモニターとして使用したり、ホットスポット機能を提供したり、本体内蔵のキーボード/タッチパッドをスマートフォン/タブレット側で使ったり、CPUのTDPを設定したりできる「玲瓏管家」を搭載する。

 バッテリは60Whで、オフィス用途なら10時間、エンターテインメントなら6時間、ゲームなら最大4時間程度の駆動が可能。100WのGaN対応USB充電器が付属するが、アダプタにはUSB Type-Aが1基、Type-Cが2基備わっており、ほかのデバイスも充電可能。

 メモリは16GBまたは32GB、ストレージは512GBまたは1TB。筐体はアルミ合金を採用する。本体のフットプリントは150×100mm、重量は800g。