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Premiere Proにも生成AI機能が登場。オブジェクトの追加/削除や動画生成など

生成拡張(Generative Extend)。フレームをAIで追加し、クリップを長くできる

 Adobeは、動画編集ソフト「Premiere Pro」向けの新たな生成AI機能について詳細を公開した。フレーム生成や動画内のオブジェクトの追加や削除、テキストプロンプトを使った動画生成機能などが新たに利用可能になる。

 生成拡張(Generative Extend)は、映像フレームをシームレスに追加し、クリップを長くできる機能。編集のタイミングを合わせたり、トランジションを追加したりするといった作業が簡単になるという。

 オブジェクトの追加と削除(Object Addition & Removal)は、動画内のオブジェクトを選択し、不要なオブジェクトを削除したり、置き換えたりできる機能。被写体の衣服を買えたり、セットの装飾を変えたりできる。

 テキストから動画生成(Text to Video)では、テキストや参照画像をプロンプトとして与えると、Premiere Pro内で新しく映像を生成できる機能。アイデア出しのほか、ストーリーボードやBロールの作成に活用できるという。

オブジェクトの追加。ケースの中のダイヤモンドを生成している
オブジェクトの削除。配管を削除している
テキストから動画生成。テキストプロンプトから動画を生成できる

 これらの生成AI機能においては、Adobeの提供するFirefly以外にも、OpenAIやRunway、Pikaといったサードバーティの動画生成用AIモデルも利用可能となる。なお、アプリケーションへの統合に際しては、Adobeの安全基準に一貫性が保たれるよう、AIモデルの学習が適合するか確認するとしている。

 さらに、アプリケーション内で作成されたアセットにはコンテンツクレデンシャルが付与され、それがどのように作成されたのか、どういったAIモデルが用いられたのかを確認できるとしている。これらの生成AI機能は2024年後半に登場予定だという。

生成AI機能においては、Adobe Firefly以外にも、OpenAIやRunway、Pikaといったサードパーティ製動画生成モデルが利用できる
コンテンツクレデンシャル

 また、現在ベータ版で提供されているオーディオ関連の新機能については、5月より一般提供を開始する。

 5月に提供が始まるのは、クリップハンドルをドラッグするだけでフェードを作成できる「インタラクティブなフェードハンドル」、AIがオーディオクリップを自動的にタグ付けする新たな「エッセンシャルサウンドバッジ」、ビジュアルインジケータを刷新した「エフェクトバッジ」。さらに、タイムラインの波形のデザインも一新される。