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インテルが体験型イベント「AI PC Garden」を開催。各社のAI PCが一挙展示
2024年3月29日 17:43
インテル株式会社は、3月30日と31日の2日間、東京・原宿のCafé STUDIO(YMスクエア原宿1階)において、AI PC体験イベント「AI PC Garden powered byインテルCore Ultraプロセッサー(以下AI PC Garden)」を開催する。開催時間は、2日間とも11時から19時まで。入場は無料。
それに先立ち、3月29日、報道関係者に会場の様子を公開した。
AIをクラウドから手元に。新メッセージは「インテルAI入ってる?」
同社執行役員 マーケティング本部の上野晶子本部長は、「AI PC向けのCPUとして、インテルCore Ultraプロセッサーを発表した。これからたくさんのAI PCが登場することになる。AI PCの時代の幕開けはインテルによってもたらされることになる」と宣言し、「かつてインテルが打ち出したセントリーノ(Centrino)は、電源ケーブルやLANケーブルといったケーブルからPCから解放し、自由に利用できるようにするためのプラットフォームであった。一方で、今回のAI PCは、すべてをクラウドでやっていたAIを、手元でできるようにする新たな自由を実現したものになる」と切り出した。
その上で、「AIをローカルで活用する際に足りていないのはアプリケーションである。AI PC Gardenでは、デベロッパーが集い、さまざまなアプリケーションを開発してもらい、花を咲かせてほしいという意味を込めた。AI PCはハードウェアメーカーだけでなく、アプリケーションが組み合わさって初めて花が開く。
また、AI PCが普通になったらどうなるのかという少し先の未来を描きたいと考え、それを未来カフェとして映像で表現した。また、アートエリアでは、新たなPCが作るアートの世界を体感してもらえるようにした。インテルは、人々の生活を豊かにするというモットーを掲げており、それをフラワー、アート、環境によって体現した」と語った。
AI PC Gardenは、「Intelと皆で創り上げていくAIの未来」をテーマに、インテルCore Ultraプロセッサーを搭載したPCメーカー9社が発売するAI PCを展示。AI関連の開発者やエンジニア、インテルのAI最新技術に関心のある人、AI PCに興味がある人などを対象に、タッチ&トライを通じて、最新のAI PCを体験できるようにしているほか、さまざまなAIアプリケーションが体験可能になっている。
また、ビジネススタイルとライフスタイルのテーマ展示、ステージイベント、フラワー演出、ラテアートの提供などが行なわれる。会場内のファニチュアにはハーマンミラーが協力。若者世代の利用シーンも演出している。
AI PCが実現する世界観を動画とイラストで紹介するコーナーでは、インテルBlue Carpet Clubに参加しているイラストレーターのSIBATO氏や、addgrooveの代表取締役であり、映像監督である神宮司秀将氏により、AI PCが創出する特別な空間を演出している。「インテルAI入ってる?」という新たなメッセージも展開。このメッセージ映像は、店頭展示の際にも使用されることになる。
また、会場でアンケートに答えた人に、フラワーデザイナーである楠木誠悟氏監修のミニブーケをプレゼントする。
同社では、「ライフスタイルがAI PCの力で、どのように便利になり、どのように彩り豊かになるのか。AI PC Gardenは、その可能性を体感できる空間となる。会場一杯に飾られた花が色彩と芳香で、来場者を迎え入れ、自然とテクノロジーの調和と AI PC の体験へと誘うことになる」としている。
さらに、AI PC が当たるプレゼントキャンペーンも実施する。インテルジャパンのX(Twitter)アカウント(@IntelJapan)かInstagramアカウント(@IntelJapan)のいずれかをフォローしてから、イベント会場の写真を、「#IntelAI」と「#AIPCがある世界」の2つのハッシュタグをつけて、XかInstagramのどちらかに投稿した人の中から、抽選で1人にインテルCore Ultraプロセッサーを搭載した最新AI PCをプレゼントする。
AIは若い世代の武器に。AI PCがそのイノベーションの力に
報道関係者向けの事前内覧会に登場した世代・トレンド評論家の牛窪恵氏は、生成AIの認知度が若い世代で高いことや、同様に若い世代において生成AIの活用意向が圧倒的に高いことを指摘。牛窪氏が代表取締役を務めるインフィニティの調査では、Z世代を中心とした18歳~29歳では、生成AIを活用したいという人が70%を占め、ほかの世代に比べて最も多いことが分かったという。
また、生成AIを利用したことがある人に、生成AIのイメージを聞くと、X世代(40~65歳)で最も多い回答が「仕事を手伝ってくれるもの」となり、2番目が「簡単に情報を検索してくれるもの」となったが、Z世代(15~24歳)およびY世代(25~39歳)では、いずれも「おもしろいコンテンツを生み出すもの」という回答が最も多かったという。
「子どものころからデジタルに接している世代は、AIに対するイメージが違う。文章生成AIの利用目的でも、自分の知らない知識を得たり、対話する相手になってもらったりというものが多い」と述べた。
また、「年齢が高い人がAIに求める一般的なイメージは、タイパや時短、生産性向上など『省TIME』としてのものが多い。しかし、若い人たちは、AIとの分業によって、自分は別の作業に時間が割ける点にメリットを感じており、『消TIME』を期待している。さらに、AIとの協業によるひらめきやアイデアの創出など、イノベーションの源泉となる『SHOW TIME』が、これからのAIには求められてくるだろう」と分析した。
若い世代が求める「タイパ」は単純に時間を省いて楽をしたいというわけでなく、短い時間で自己研鑽したり、隙間時間を効率的に使ったり、貪欲に物事を吸収したいという姿勢が根底にあることを指摘した。
一方、インテルの上野本部長は、「AI PCによって、ローカルでAIを活用できるようになると、AIを利用するアプリケーションを開発できるチャンスが広がり、ビジネスチャンスも生まれる。若い世代の人たちが、そうしたことに挑戦できるパラダイムシフトを起こせるのがAI PCである」とした。
さらに、「デジタルに慣れ親しんだ若い人たちが持つ直感をAIで加速することが、若い世代のこれからの武器になってくるだろう。格差を埋めて、新たなものを生み出す力に変えていくことも支援したい。インテルはクリエイターやゲーマーなど、次の一歩を踏み出そうとしている人たちを応援してきた。AI PCの力を使って、若い人たちに夢を持ってもらい、イノベーションを起こしてもらいたい」などと語った。