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Webブラウザベンチマーク「Speedometer 3.0」公開。6年ぶりの大幅更新

 Webブラウザ用ベンチマーク「Speedometer 3.0」が11日公開された。メジャーバージョンアップは2018年1月以来約6年ぶりになる。

 以前のバージョンと比べ、より正確な結果が得られるよう測定方法を変更したほか、現在のWebの状況に測定環境を近づけるため、npm(パッケージ管理システム)の月間ダウンロード数などに基づいて使用するJavaScriptフレームワークを選定したという。デバイスやエンジンの処理性能が大きく向上したことを受け、スコア数値の基準も調整している。

 また、Todo以外のWebアプリケーションが測定項目に追加され、テストを実行すると、Todoアプリ(TodoMVC)の操作だけでなく、リッチテキストの編集、チャートのレンダリング、ニュースサイトの閲覧の4項目で測定が実施されるようになった。これにより、JavaScriptだけでなく、スタイルやレイアウト、グラフィックス、DOMなど幅広い要素の性能測定が可能になったとしている。

 なお、従来のSpeedometerは、AppleのWebKitプロジェクトの一部として開発されてきたが、今回のSpeedometer 3.0では、WebKit(Safariほか)だけでなく、Blink(Google Chromeほか)、Gecko(Mozilla Firefoxほか)といった主要なWebブラウザエンジンの開発者たちと共同で進められた。WebKitチームではこの共同開発について2022年12月に発表しており、その後リポジトリには数百ものコントリビュートがあったという。