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SFL 2023プレイオフレポート。因縁の板ザンvsネモ戦やマリーザミラーマッチの最終決戦も

 12月16~17日「ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2023(以下SFL 2023)」のプレイオフが開催された。選手たちはオフラインで対戦を行ない、リアルタイム視聴はZaikoの有料オンライン配信で行なわれ、後日YouTubeなどでも無料公開される予定。

 「ストリートファイターリーグ: Pro-JP」は、格闘ゲーム「ストリートファイター」シリーズ最新作を使用し、格闘プロゲーマーたちでチームを組み、リーグ戦を行なう格闘ゲームイベント。今回のSFL 2023では2023年6月2日発売の最新作「ストリートファイター6」を使用し、4名1組の全9チームにて勝敗を競い合う。

 7~9月に開催された1st Stageにて、全9チームで総当たり戦を行なってスコアを競い、その中から上位6チームが勝ち上がり、10~11月に行なわれた2nd Stageで再度総当たり戦を行なった。2nd Stage上位4チームのうち1位のチームのみが決勝戦グランドファイナルに進出、残る3チームがプレイオフに進出し、ここで勝ち上がった1チームのみがグランドファイナルに進出できる。

 本稿では16日のプレイオフ【DAY 1】を配信でチェックした内容を簡単に紹介するとともに、17日のプレイオフ【DAY 2】の現地取材を行なったので、その時の様子をレポートしたい。なお、選手たちへのインタビューは複数メディア合同で取り行なわれたものとなる。

【DAY 1】ひぐちガイルとかべケンの好調でSaishunkan SOL 熊本が勝利

 16日に行なわれたプレイオフ【DAY 1】ではリーグ4位の魚群と3位のSaishunkan SOL 熊本が争い、ここで勝利したチームが17日の【DAY 2】に進出、グランドファイナルへの切符をかけて戦う流れとなる。

 プレイオフでもホームアンドアウェイ方式を引き続き採用するが、70ポイントがゴールに設定されており、70ポイントに到達した段階で勝利チームが決定する。リーグ戦での順位が高いチームがホームでスタートし、1巡終わるとホームとアウェイが入れ替わり、再度対戦を行なう。1巡で獲得可能なポイントは最大で40ポイントとなるため、早ければ2巡で勝利が確定し、試合がもつれた場合、最大4巡まで順番が回る可能性がある。

 試合では、かべのケンやひぐちのガイルが好調で見事に魚群を撃退、Saishunkan SOL 熊本がプレイオフ【DAY 2】にコマを進めた。中でも決め手となったのは、Saishunkan SOL 熊本とパートナーシップを交わしたFUKUSHIMA IBUSHIGIN所属のかべの活躍だ。

 また、ネモのJPも要所で勝利してポイントを稼いでいたほか、ひぐちが1巡目、2巡目の大将戦で連勝するなど、大将戦でのポイントを稼いだのも大きい。一方でリーグ中はエースとして勝利を重ねてきたShutoが2戦2敗と不調だった点は【DAY 2】でどうなるか気になるポイントだった。

1巡目は4位の魚群がアウェイ、先鋒はマゴジュリ、中堅はもけ春麗、大将は水派キャミィ。このオーダーに対して3位のホームSaishunkan SOL 熊本は先鋒にカベケンが出て勝利、中堅はShutoマリーザが出るが、もけ春麗が勝利、大将戦はひぐちガイルが出て勝利して30-10でホームとアウェイが入れ替わる
2巡目はSaishunkan SOL 熊本がアウェイで、先鋒はネモJP、中堅はカベケン、大将はひぐちガイル。このオーダーに魚群は先鋒、まちゃぼーケンで挑むもネモJP勝利。中堅にはもけ春麗が挑み、もけが勝利、大将には再度水派キャミィが挑むがここもひぐちガイルが勝利。スコアは60-20となり、次巡に進む
3巡目、後がない魚群がアウェイで、先鋒はもけ春麗、中堅は水派キャミィ、大将がマゴジュリのオーダーで挑む。このオーダーにSOLは先鋒、Shutoマリーザで挑むももけ春麗勝利。中堅はネモJPが臨む流れで、ネモJPが勝利。ここでSaishunkan SOL 熊本が70ポイントに到達して勝利を決した

試合のキーマンはShuto?

 【DAY 2】の会場では試合前のインタビューで選手たちの心情を伺った。まずはDetonatioN FocusMeに聞くと、ふ~どは「2位でリーグを抜けれたことで、プレイオフをホームでスタートできる。練習もしっかりできているので勝ちたいと」コメント。板橋ザンギエフは「倒したいヤツ」がいると含みのあるコメントで笑いを取る。ナウマンや竹内ジョンも十分な練習期間があったので、2チーム分の練習がしっかりできたとコメントした。

【おわびと訂正】初出時に「DetonatioN FocusMe」の表記が正確ではありませんでした。おわびして訂正させていただきます。

 魚群がくるか、Saishunkan SOL 熊本が来るかは【DAY 1】が終わらないと分からない点については、板橋ザンギエフが、フラットに練習したつもりだが、気が付くとマリーザ戦(Shutoが使用)とJP戦(ネモが使用する)を中心にやっていたとコメント。ふ~ども、組み合わせとしては魚群の方がよかったと思うが、練習内容では圧倒的に対Saishunkan SOL 熊本の方が仕上がっていたという。

 【DAY 1】の試合はメンバー全員で観戦したとしており、ふ~どは「ホームの利を活かして勝った印象」と述べ、「我々もホームの利を活かしたい」と語った。

 要注意人物について聞くと全員がShutoだと口を揃える。Shutoが【DAY 1】で不調だった点について話を聞くと、板橋ザンギエフやふ~どらは、Shutoは最初からうち(DFM)をターゲットにしていたから【DAY 1】ではひぐちに任せていたのではないかと考えていると見解を述べた。

 最後に2nd Stageからコーチとして雇った立川について話を聞くと、「今日も楽屋に来ており、賑やかにしてくれているし、練習中もDiscord上で賑やかに話してくれるので楽しく練習できる」と笑いを交えて語る。板橋ザンギエフは続けて、「フラットな視点でチームを見てアドバイスをくれるなど、マクロからミクロまで幅広くコーチとしての役割をやってくれている」とし、コーチの有効性を語った。

DetonatioN FocusMeの試合前インタビューの様子
試合中の様子

 続いてSaishunkan SOL 熊本の選手たちにも意気込みを伺った。「ネモは今日勝ってグランドファイナルに行くが、その前にザンギエフを潰して気持ちよくグランドファイナルに臨みたい」とし、ザンギエフへの怒りと勝利宣言を見せる。

 Shutoは「今日が自分の頑張る日なので、頑張って活躍してみんなで一緒にグランドファイナルに行きたい」とした。

 ひぐちは、今日も勝ってチームに貢献して、まだまだこのチームで遊んでいきたいとコメント。

 かべは昨日よりも緊張がほぐれているので、大きな声が出せるとコメントした。

 ここで昨日(DAY 1)のキーマンがひぐちだった事に触れ、今日のキーマンについて聞くと、ネモの口からは、やはりShutoの名前が告げられた。

 選手たちの試合前のジンクスやルーチンなどについて聞くと、ネモは試合前にお手洗いにいったり、水を事前に用意しておくなど、試合中に気になる事が発生しないように準備する事だとコメント。Shutoは以前から導入している自前のノートを見ることで、勝敗なども気にならず、より試合に集中できるとした。ひぐちは特にあまりないが、強いて言うなら大好きなコーヒーを飲む事とコメント。かべは試合前に深呼吸をするほか、対戦相手を見ると気後れしてしまうため、胸を張って偉そうにしているとした。

Saishunkan SOL 熊本の試合前インタビューの様子
試合中の様子

 試合を行なうステージは背景映像をリアルタイム合成しながら配信しているため、グリーンバックの環境で行なわれた。選手たちは全員が同じステージに集合して、対戦を行なうほか、試合中に相談なども同じ場所で行なっていた。

 対戦を行なう台の裏には、本大会の協賛企業の1社、株式会社マウスコンピュータから「G-Tune FZ-I9G90」が提供されており、こちらのハイエンドPCが2台設置され、これらが対戦で使用されていた。

ステージ全景。グリーンバックの中央には対戦を行なう対戦台があり、両サイドにはゲーミングチェアが4脚ずつ配置されていた
対戦台の裏側にはマウスコンピュータ「G-Tune FZ-I9G90」が2台設置されており、実際の試合で使用されているのが確認できた
SFL2023で使用するPC「G-Tune FZ-I9G90」は特別クーポンコードを使う事で14万3,000円オフで購入できる

【DAY 2】DFM、Shutoマリーザに全員で挑む総力戦を展開

 19時よりいよいよプレイオフ【DAY 2】、リーグ2位のDetonatioN FocusMe vs リーグ3位のSaishunkan SOL 熊本の一戦が開始となった。アウェイ側となるSaishunkan SOL 熊本が先にオーダーを提示し、それに対してDetonatioN FocusMe側が選手やキャラクターを申告して試合が展開していく。

 注目ポイントの1つはやはり、2巡目に行なわれた板橋ザンギエフマリーザに対してネモJPが挑んだ因縁対決だろう。簡単に補足しておくと、ネモは「ストリートファイター6」の発売前からザンギエフを敵視しており、それに対して、ザンギエフを主要キャラクターとして使用し、自身のプレーヤーネームにも使っている板橋ザンギエフが敵視しているという構図が見られており、格闘ゲーム界におけるライバル関係となっている。

 とは言うもののチーム戦の場合、キャラクターの相性などチームの勝利を優先でオーダーを組むため、なかなかこうした直接対決は実現しにくいのだが、今回はついに直接対決が実現する運びとなった。そして、結果は板橋ザンギエフが勝利。ただし、板橋ザンギエフが使用していたのはザンギエフではなくマリーザだった。

板橋ザンギエフとネモがついにオフラインで直接対決

 また、もう1点の注目ポイントは要注意人物としたShutoに対して、DetonatioN FocusMeのメンバー全員がShutoと対戦した事だろう。リーグ戦では基本的に対策キャラクターとプレーヤーをある程度絞って練習して当てるのが一般的だが、4人、4キャラクターそれぞれがShutoのマリーザ対策を練り上げて挑む展開はこれまでにあまり見た事のないユニークなオーダーとなっていた。

 試合展開はDetonatioN FocusMeが好調ながら、Saishunkan SOL 熊本もShutoのマリーザが手ごわく、決着がつかないまま、70ポイント先取の状況の中で、3巡目を終えて60-60という一進一退の攻防が続く展開となった。

 そして迎えた最終戦、ホーム側となったSaishunkan SOL 熊本側はShutoがマリーザを出すと事前に宣言しており、一方でDetonatioN FocusMeの3巡目までのShutoとの対戦は1勝2敗とやや厳しい状況。本日絶好調で全勝を続けていた竹内ジョンのラシードは1巡目の大将戦でShutoにも勝っている事から再戦が行なわれると予想していたが、ここで出てきたのがなんと、板橋ザンギエフのマリーザだった。ここにきてマリーザのミラーマッチがチームの勝敗を決するという事態となったのである。

 しかも板橋ザンギエフのマリーザの師匠の1人はなんとShuto、つまり師弟対決でもあり、さらには年齢の若いShutoに対して、「おじ」と呼ばれる古くからの格闘プロゲーマーである板橋ザンギエフとの対決など、さまざまな因縁の絡んだ多くの視点から楽しめるマリーザミラーマッチとなったわけだ。

 試合の展開はShutoマリーザの猛攻に対して、板橋ザンギエフが巧みな技を見せるギリギリの攻防が続くが、あと一歩のところで板橋ザンギエフマリーザを倒しきれないShutoマリーザという展開が各所に見られ、終わってみれば板橋ザンギエフマリーザが勝利。DetonatioN FocusMeが最終決戦、グランドファイナルへの進出を決める事となった。

1巡目は【DAY 1】勝利チーム、Saishunkan SOL 熊本がアウェイで先鋒はネモJP、中堅はひぐちガイル、大将はShutoマリーザ。このオーダーに対してホーム、DetonatioN FocusMeは先鋒にふ~どDee Jayが出て勝利、中堅は板橋ザンギエフマリーザが出るが、ひぐちガイルが勝利、大将戦は竹内ジョンラシードが出て、フルカウントの接戦を制してDetonatioN FocusMeが30-10でホームとアウェイが入れ替わる
2巡目はDetonatioN FocusMeがアウェイで、先鋒は竹内ジョンラシード、中堅は板橋ザンギエフマリーザ、大将はふ~どDee Jay。このオーダーにSaishunkan SOL 熊本は先鋒ひぐちガイルで挑むも、ここは竹内ジョンが勝利、中堅はここで因縁の対決、ついに板橋ザンギエフマリーザにネモJPが挑む。がここは板橋ザンギエフマリーザが勝利を収めた。大将にはShutoマリーザが挑む。ギリギリの接戦をShutoマリーザが勝利。スコアは50-30となり、次巡に進む流れとなった。
3巡目は再度Saishunkan SOL 熊本がアウェイ。先鋒はひぐちガイル、中堅はかべケン、大将はShutoマリーザ。このオーダーにDetonatioN FocusMeは先鋒にふ~どDee Jayが挑むが、ここはギリギリの駆け引きを制してひぐちガイルが勝利してポイントを取り返す流れ。中堅には本日好調の竹内ジョンラシードが登場して勝利。大将はナウマンケンが挑み、かなりの接戦となったが、ここはShutoマリーザ勝利となり、スコアは60-60の同点となり、次巡の先鋒戦で勝敗が決する展開となった。
4巡目の最終決定戦はDetonatioN FocusMeがアウェイのため、先に出場選手、キャラクター申告を行なう。ここで登場したのはなんと板橋ザンギエフマリーザ、そしてホームのSaishunkan SOL 熊本はShutoマリーザのマリーザミラーマッチという衝撃の展開に。2先の最終決定戦を制したのは板橋ザンギエフマリーザだった

 試合終了後は両チームへのインタビューが行なわれた。まずは勝利したDetonatioN FocusMeの選手たちに話を伺った。試合の感想を聞くと、ふ~どは、リーグ2位のアドバンテージがあったので、相手よりよい内容で練習できたのが勝利の要因と語る。また、Shutoに対してチーム4人全員が出て総合力で戦った点が勝因だったのではとした。板橋ザンギエフはこれに加えて、Shuto側はまさかマリーザミラーの準備まではできてなかったのではないかと予想。そこが勝利の要因とした。

 ナウマンは本日3巡目の大将戦でShutoマリーザに挑むも惜敗だった点に触れ、僕は今日勝てなかったので、グランドファイナルに向けて練習して強くなり、グランドファイナルでは活躍したいと口惜しさを見せた。

 本日は全勝で好調だった竹内ジョンは、そんなナウマンのコメントに続ける形で、今日はナウマンさんに比べてめっちゃ勝てたので、気持ちいいですとコメントして笑いを誘う。続けて、今回はすごくいい動きができたが、まだ足らないと思うので、さらに修行を積みたいとした。

 グランドファイナルでのFAV ggaming戦について話を聞かれると、板橋ザンギエフは、やはりリーグ中圧倒的に強かったボンちゃんのルークをどう攻略するかがポイントになるとコメント。チーム一丸となって攻略したいとした。

 本日のオーダーについての質問では、リーグ中はケンのミラーマッチが得意で勝率の高かったナウマンをかべのケンに当てなかった点について聞かれると、これについては対ケン戦は竹内ジョンの方がより強く当たれる状況だったため、チーム勝利優先のオーダーと説明。また、配信でもコメントされていた「会議室」についても確認を行なった。

 「会議室」とはDetonatioN FocusMeにコーチとして就任する立川が試合会場には入れなかったため、控室で待機して観戦したり、作戦を練ったりしていた事を指す。特に最終4巡目で、Shutoマリーザに板橋ザンギエフマリーザを当てる作戦は立川の押しがかなり強かったとコメントがあった。

 この点について立川にも話を聞くと、やはり板橋ザンギエフマリーザとShutoマリーザで比べた場合、Shutoマリーザのプレイは待ち気味で必殺技の「グラディウス」をあまり使わないが、板橋ザンギエフマリーザはこれをガンガン使うため、板橋ザンギエフマリーザに分があると考えたのだという。

 ここで板橋ザンギエフがこのような感じで自分の意見を強く言うところがコーチとしての立川のいいところだとフォローするなど、和気あいあいとしたままインタビューは終了となった。

終了後のDetonatioN FocusMeのインタビューの様子
立川コーチも会場におり、控室で戦略を練ったり、アドバイスなどを行なっていたという

 続いて、本日惜しくも敗れてしまったSaishunkan SOL 熊本の選手たちにも感想を聞いた。ネモは「全然いい動きができなく、後悔しかない、特に“お相手のマリーザ”に負けてしまったのが本当に最悪だが、次回は勝てるように頑張りたい」とした。

 Shutoは、2巡目の対ふ~ど戦について触れ、ここでふ~どDee Jayに勝利してなんとか踏ん張れて、イベントは盛り上げられたが、負けてしまった板橋ザンギエフマリーザ戦や竹内ジョンラシード戦などでは、あそこであれをやればもっと勝てたなど反省点があり、自分以外にも何かしらの反省点がある1日だったが楽しかったとコメント。

 ひぐちは配信でも触れた、ふ~どDee Jayに勝利した点について再度触れ、ふ~どさんに勝てた事が本当に嬉しかったが、竹内ジョンラシード戦での敗北などいろいろ反省点もあり、次の機会に活かしたいとした。

 かべは竹内ジョンラシード戦での敗北について触れ、選択肢が散らばってしまって、気持ち的には余裕があったが、メンタルがショートしてしまったのでそこが反省点でした、キャパシティが足らないと感じたとコメントした。

 DetonatioN FocusMe側のオーダーについて、視聴者側からみると、驚く事が多かったが、それについてはネモはそこまでオーダーや作戦で負けた印象はないとしており、とにかくDetonatioN FocusMeへの対策が不足していた点を強調した。

終了後のSaishunkan SOL 熊本のインタビューの様子

次回グランドファイナルは2024年1月13日

 以上、SFL 2023プレイオフのレポートを簡単に紹介した。「ストリートファイター6」は発売直後から好調な滑り出しを見せており、特に格闘ゲームにあまり詳しくなかったり、初めてプレイする人たちなどからの評価が高く、プレイする人がどんどん増えているのが現状だ。

 その理由の1つが新たに追加された操作システム「モダン」なのは多くのプロゲーマーたちが認めており、実際に多くのプレーヤーがモダン操作を使って本作を楽しんでいる。また、ゲーム実況の配信者などからの評価も高く、実際にこれまで格闘ゲームの配信をした事のない実況者や、VTuberたちによる大会が開かれるなど、幅広い層に支持されている。

 そんな状況の中で格闘プロゲーマーたちも、積極的に「ストリートファイター6」をプレイして練度を高めているが、SFL 2023ではこうした高練度のプレーヤー同士のしのぎを削るバトルが多く展開しており、プレイしている人なら驚く展開が多く見られたし、あまり詳しくない人でも見ていて楽しめる試合が数多く展開していた印象だ。

 今回のプレイオフで勝利したDetonatioN FocusMeはいよいよ来年、2024年1月13日にグランドファイナルで、リーグ1位のFAV ggamingに挑む。なお、グランドファイナルではゴールとなる獲得ポイントはさらに増え、90ポイント先取が必要だ。

 プレイオフでは見事にホームの利が活き、2試合ともホーム側が勝利するという、結果だけ見ると順当とも言える展開となったが、一方で【DAY 2】は最終戦までもつれ込むなど、どちらが勝ってもおかしくない白熱の試合展開だった。

 特にDetonatioN FocusMeは1st Stage前半は不調の連続で、優勝どころか1st Stage脱落ギリギリのところで踏ん張り耐えたチームだったが、2nd Stageでは2位まで上がり、プレイオフでも勝利してその強さを見せつけた。グランドファイナルで優勝してドラマを作るのか、上位常連のFAV gamingがそのままグランドファイナルでも勝利するのか。オフライン開催、かつ観客動員も行なわれるグランドファイナルは今回も要注目の1戦と言えるだろう。

プレイオフの実況は【DAY 1】では大和周平氏が、【DAY 2】ではアール氏が務めた。解説はハメコ。氏だ。
グランドファイナルは2024年1月13日に行なわれる
会場は新宿住友ビルの三角広場で、リアルタイム観戦も実施する

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