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「Micron 3500 SSD」ゲームや科学技術計算などに最適化。高速SSDはAI PCにも有用

Micron 3500 SSD

 Micron Technologyは14日、同社が5日に発表したクライアント向けSSD「Micron 3500 SSD」に関する説明会を開催。同社クライアントストレージ担当バイスプレジデント兼ジェネラルマネージャーのプラサド・アリュリ(Prasad Alluri)氏より説明が行なわれた。

 Micron 3500 SSDは、クライアント向けの中でも高性能なPCでの採用を想定した製品。ゲーマー、科学者、クリエイターといったユーザーが利用するような、ワークステーションやハイエンドPCへの搭載を見込んでいるという。

クライアントストレージ担当バイスプレジデント兼ジェネラルマネージャーのプラサド・アリュリ氏
ゲーマー、科学者、クリエイターといった高性能SSDを必要とするユーザー向け

 製品の特徴として、同社製の232層3D TLC NANDフラッシュを採用。パフォーマンスクライアント向けSSD製品としては初の採用だと説明しており、独立した6つのプレーンによるリード・ライトでの並列性の実現や電力効率の改善、2,400MT/sを発揮する業界トップクラスの高速I/Oの採用などにより、高い性能を実現したという。

 加えて、シーケンシャルリード・ライト速度で最大7,000MB/s、ランダムリード・ライト速度で最大115万IOPSの高いベース性能を持つ点、特定のアプリケーションに向けた最適化によりユーザー体験を高めた点も特徴として説明した。

 競合製品と比べると、ゲームでは、Valorantの場合で最大38%、Call of Duty:Modern Warfareで最大12%ロードが高速化。また、DirectStorageにも対応しており、将来的なさらなる高速化も見込めるという。そのほかにも、SPECwpcのスコアにおいて、科学技術計算では最大132%、クリエイティブ用途では最大74%優れた結果を記録。アプリケーションに応じた最適化などもを図ることで、性能やユーザー体験を高めているという。

6つの独立したプレーンや高速I/Oなどが特徴
競合製品と比べて高い性能を発揮できるという

 また、今後登場が見込まれるAI PCについても言及。PCはその画面やバッテリの大きさ、放熱性能などにより、究極のエッジAIデバイスになるだろうと述べた。

 その上で、大規模言語モデルをはじめとした膨大なパラメータを持つAIモデルでは、実行中にメモリとSSDで大量にスワップが行なわれることになるため、本製品のような高性能SSDは大きな役割を果たせるだろうと説明した。将来的にはAIアプリケーション向けにSSDを最適化することで、さらなる性能向上も図れるという。

高性能SSDはAI PCにおいて重要だという
主な仕様