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MS-DOS時代のゲームがブラウザで動く「DOS_deck」

 往年MS-DOS時代のゲームをWebブラウザ上でプレイできるサイト「DOS_deck」が公開された。なお、DOS_deckはそれ自体に既に入っているゲームだけがプレイできる仕組みであり、たとえば手持ちのMS-DOS対応ゲームをアップロードして動作させるといったことはできない。

 MS-DOSは既に提供やサポートが終了しており、MS-DOS上で動くゲームはWindowsとは互換性がない。その時代のゲームを現代的なハードウェアで動作させたいなら、PCエミュレータの「DOSBox」を使う手があるが、PCにインストールする必要があるほか、アクセシビリティにも制限があった。

 そこで代わりにWebブラウザ上でDOSを動作させる「JS-DOS」と呼ばれるものが登場した。しかし、基本的にMS-DOSのゲーム自体がキーボード/マウスを前提としたものであるため、「ゲームコントローラで操作したい」といった近代的なニーズには応えられない。つまり、「ROG Ally」や「Steam Deck」といったスレート型のゲーミングPCで操作できなかった。

 そこでDOS_deckはJS-DOSをベースに構築しながら、コントローラでも操作できるようにしたのが特徴。ゲームを起動したら、ゲーム画面を少なくとも1回操作すれば開始となる(一部ブラウザはエミュレート前にゲームを1回クリックする必要がある)。なお、Steam Deckで使用する場合は、ChromeとEdgeのインストールが必要で、やや特殊な手順を経てコントローラレイアウトを割り当てる必要がある。

 21日現在、プレイできるゲームは14種類のみで、いずれも合法的に配布可能なゲームのみ提供しており、具体的にはシェアウェア、フリーウェア、デモ版か、当初は商業的にリリースされたものの、現在はパブリックドメインになっている「Liberated」のもの。たとえば「DOOM」はシェアウェアのため、1面だけプレイでき、残りのエピソードは購入サイトへのリンクとなっている。