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AI使った宿題カンニングに教師はどう対応すべきか。ChatGPT開発元が提言

 OpenAIは、同社の教育者向けヘルプページで、同社製含む「AIが生成した文章かどうかを検出するツール」を用いても、確実に区別できることは証明されていないと記載した。

 たとえChatGPTに「このコンテンツはAIが生成したものか」と問いかけても、ChatGPTにはその質問に対する知識がなく、反応はランダムで、回答にはなんの根拠もないとした。

 実際、OpenAI製のAI検出ツールを使って、シェイクスピアの作品やアメリカ独立宣言といった、明らかに人間が生成したコンテンツを判断させても「AIが生成したもの」としてラベル付けされてしまったという。また、ツールがたとえ正確に識別できたとしても人が編集を加えれば検出を回避できるとしている。

 そもそもOpenAIがこうした文書を掲示したのには、生徒(学生)がAIの使用を明らかにしないまま課題を解くのに使っている可能性があるため。生徒のAI利用は校則に違反する可能性や、OpenAIの利用規約に違反している可能性(13歳未満は利用禁止、18歳までは親または保護者の許可が必要)がある。

 そいうった状況に対しOpenAIは、生徒がChatGPTを用いるのを許可する場合、生徒とChatGPTとの対話の特定部分を教師と共有するよう促すことを推奨している。それによって、教師はChatGPTと生徒のやり取りを分析し、生徒の批判的思考や問題解決のアプローチを観察したり、生徒がお互いの作業をレビューし協力的な環境を促進したり、個人の成長をサポートしたりできるとしている。

 一方で生徒はAIと対話する能力や、AIシステムの欠点の理解も深められる。また、AIツールの使用が将来当たり前になる中で、責任ある使用を奨励することは、生徒がAIを活用する上で重要になるとも述べている。