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8割以上がパスワードを使い回し。トレンドマイクロ調べ
2023年8月31日 15:49
トレンドマイクロ株式会社は31日、Webサービスおよびパスワードの利用や管理の実態を調べた「パスワードの利用実態調査 2023」の結果を発表した。調査対象は、日本国内に住んでいる12歳以上の男女で、かつID/パスワードでのログインが必要なWebサービスの利用者1,030人。調査期間は2023年7月31日~同8月1日。
8割以上の利用者がパスワードを使いまわし
調査では、調査対象のうち、83.8%が複数のWebサービスでID/パスワードを使いまわしていると回答した。2020年の前回調査では、85.7%がパスワードを使い回していると回答しており、微減傾向にはあるものの多くの利用者が使い回しをしている状況が判明した。
ID/パスワードを使い回している利用者にその理由を聞いたところ、「異なるパスワードを設定すると忘れてしまう」(72.8%)、「異なるパスワードを考えるのが面倒」(48.6%)との回答が多かった。
同調査では、ID/パスワードでのログインが求められるWebサービスの利用数も調査しており、1人あたり平均14のWebサービスを利用していることが明らかとなっている。トレンドマイクロはこうした背景も踏まえ「さまざまなサービスを利用する中で、異なるパスワードを設定することに対する利用者への負担が依然として大きく影響している」とコメントしている。
一方、調査対象の89.8%が「自身の個人情報やWebサービスのID/パスワードが流出することについて不安を感じるか」という質問に対して、「どちらかというと不安を感じる・不安を感じる」と回答している。
約2割が不正アクセスや情報流出の被害経験。クレカ被害など
調査対象のうち、過去に不正アクセスや情報流出の被害経験があると回答した人は17.7%だった。具体的な被害内容としては「クレジットカードの不正利用」(36.8%)がもっとも多く、続いて「利用しているWebサービスからの情報流出」(34.1%)となった。
被害経験があると回答した人を対象に、被害後に行なった対策について尋ねた設問では、「被害にあったアカウントのパスワードの変更」「アカウントの削除」などを行なっていたことが分かった。また、「何もしない」と回答した人も13.2%いた。
トレンドマイクロは、複雑なパスワードを自動的に生成する機能、生体認証、1つのマスターパスワードで複数のID/パスワードを管理できるパスワード管理ツールなどを活用することや、個人情報などの流出対策を講じることなどがサイバー犯罪の対策になるとしている。