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RCカーの乗車感覚を体験できるイベント開催。VRと電動チェアで再現

 株式会社タミヤ株式会社ハイスペックNTT西日本は5月12~14日にかけて開催された第61回静岡ホビーショーの「RCカーフェスティバル」において、VRでラジコンカー(RCカー)の乗車感覚を体験できるイベント「タミヤRCカー シンクロドライビング」を実施した。

 タミヤ製RCカーに360度カメラとジャイロセンサーを搭載し、リアルタイムの一人称視点映像と上下/左右への動きや傾きを、操縦者が座る電動チェアに伝えることで、あたかもRCカーに乗車しているかのような感覚が楽しめる、というもの。

 電動チェアは2018年に東京工業高等専門学校が開発した「シンクロアスリート」。チェアの支柱部分にあたる3本の柱をモーターで駆動し、精密に制御することによって、デバイスが取得した動きを再現できる。遠隔操作デバイスが取得した映像を操縦者に伝える楽しみ方はドローンのFPVが知られているが、「シンクロドライビング」の場合は映像だけでなく、機体の上下動や傾きまで物理的なフィードバックとして伝える試みとなる。

 本イベントにおいてはRCカーからの映像と動きのデータをシンクロアスリートに伝える通信としてNTTの60GHz帯無線LANを採用しており、高精細映像と動きのデータを低遅延で伝えることによって、臨場感の高い体験を実現できたとしている。

 本イベントでは各日60枚の整理券を配布し、合計180回の乗車体験を実施した。すでに終了したイベントであり、次回の開催は未定。NTT西日本のプレスリリースによれば、今後も安全な擬似乗車体験を通して自動車の魅力が感じられる機会を提供するとともに、RCカーの魅力を深掘りすることで地場産業のアップデートにも挑戦したいとしている。