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イトーキ、プロ向けの本格ゲーミングチェア「Act Gaming」

Act Gaming

 株式会社イトーキは3日、ゲーミングレーベルとして新たに「Daidara」(ダイダラ)を立ち上げ、その第1弾製品としてゲーミングチェア「Act Gaming」を発売した。本体色はレッドとライトグレーの2種類で、価格はどちらも14万9,900円。直販サイトなどに加え、ヤマダデンキの一部店舗でも販売も実施する。

 Act Gamingは、同社が2018年にオフィスチェアとして発売した「Actチェア」をベースに、ゲーマー向けの改良を加えて開発した製品。最高峰のゲーミングチェアを謳い、プロプレイヤーや本格的なゲーム環境を求めるユーザーをターゲットとして、同社がオフィス製品で培ったさまざまな技術を投入したという。

 背もたれには身体にフィットするエラストマー素材を使用。肩の動きにあわせて左右にねじれる構造で、腰を支えるランバーサポートも装備している。また、くるぶしを支点に座面と背もたれが連動して動くアンクルムーブシンクロロッキング機構も備える。

背面
背もたれはエラストマー素材を使用
ランバーサポートも装備
ヘッドレスト部
ヤマダデンキの一部店舗でも展示/販売を行なう

 座面は抗菌/抗ウイルスおよび防臭加工を施したファブリック素材で、内部にはペンディングシートと呼ばれる圧力を分散するための樹脂パーツを配置。また、座面の先端部分を巻き込むことで、奥行きが変えられるスライドシート機構により、太ももへの圧迫も抑えたり、体型にあわせて調整が行なえる。

 座面高は360~450mm(着座基準点)の間で調整が可能。ゲーミングチェアは部屋で靴を履かずに座るケースが多いため、オフィスチェアより最低高を低めに設計したという。ひじ置きは上下や前後、左右回転ができる4Dアームを採用し、自在に調整できる。

 本体サイズは640~780×540~615×1,135~1,225mm、重量は21.6kg。

座面はファブリック素材。ひじ置きは自在に調整できる4Dアーム
脚部にもカラーリングが施される

オフィスチェアの技術をプロゲーマーにも届ける

株式会社イトーキ 代表取締役社長 湊宏司氏
同社 Web事業統括部 部長 鈴木恵里子氏

 同日開催された製品発表会では、株式会社イトーキ 代表取締役社長の湊宏司氏と、Web事業統括部 部長の鈴木恵里子氏が登壇。これまでの同社の取り組みや新レーベル、新製品について紹介を行なった。

 同社では、家でまなぶ、家ではたらく、家であそぶの3つを柱に、主にチェアを中心とした家庭用家具を展開してきた。製品開発においては、デスクよりチェアの方が人間との接触面が多いため、多くの技術が用いられ、人間工学的な研究もさまざまな角度から行なわれているという。

 ゲーミングチェア市場には2019年に参入。家庭のインテリアにも馴染むデザインの「X FOCUS CHAIR」やエラストマー素材を背もたれに使用した「YL9G」などを投入してきた。

家庭用家具製品は、家でまなぶ、家ではたらく、家であそぶの3本柱
ゲーミングチェア市場には2019年に参入
Act GamingのベースとなったActチェア

 新レーベルのDaidaraは、プロなどの本格ゲーマーにオフィスチェアの技術を届けることを目指し、eスポーツ市場の盛り上がりにもあわせてスタート。まずはチェアからとなるが、今後デスクなどの製品も計画しているという。なお、これまでのゲーミング製品シリーズとの統合は現時点で予定しておらず、プロ向けとカジュアル向けといったかたちで並行して製品開発をしていく。

 レーベル名は日本の伝承に登場する巨人「ダイダラボッチ」に由来。各地で人々のために土地を整えたなどの言い伝えがあることから、その献身性と強さをレーベル名とロゴデザインに込めたという。また、富士山を作るために近江の土を掘って、その跡地が琵琶湖になったという伝承があり、その近江に同社が工場を構えていることも理由の1つだとしている。

ダイダラボッチに由来する「Daidara」レーベル

 また同社では、Act Gamingの発売にあたってプロゲーミングチームの「VARREL」、「TEQWING」とサポート契約を締結。発表会では、VARRELのらきょるん選手、TEQWINGのよっシィ選手らによるトークセッションも行なわれた。

トークセッションも行なわれた。左から、イトーキ株式会社の平社直己氏、VARRELのらきょるん選手、TEQWINGのよっシィ選手、イトーキの寺本宜広氏
左から、らきょるん選手、よっシィ選手、株式会社ヤマダホールディングス SPA商品事業部 事業部長 狛裕樹氏、湊宏司氏