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Good 8 SquadがSFL: Pro-JP 2022 グランドファイナルで悲願の初制覇!
2023年1月25日 16:06
2023年1月21日13時より「ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2022(以下SFL 2022)」の最終決戦、グランドファイナルが開催された。会場は有明TFTホール1000で、観客を動員してのオフライン開催とZAIKOによる有料配信を用意した。実況はアール氏と大和周平氏、解説はハメコ。氏、ゲスト解説は広島TEAM iXAのリーダー、ストーム久保氏。また、SFL 2021でもリポーターを務めた高木由梨奈氏、安藤咲良氏の2名が今年もリポーターとして参戦し、会場のナレーションや、応援ツイートの読み上げなどを務めた。
グランドファイナルは全2試合行なわれ、1試合目の準決勝はホームがプレイオフ1位通過のSaishunkan Sol 熊本、アウェイがプレイオフ2位通過の名古屋OJA BODYSTAR Mildomによる対戦が行なわれる。ここで勝利したチームが続く決勝戦にて、SFL 2022リーグ1位通過のGood 8 Squadと対戦し、ここで勝利したチームが優勝となる。
グランドファイナルでは、これまでのリーグ戦と同様にホームとアウェイに分かれ、アウェイのチームのオーダーに対してホーム側が対戦する選手を決める方式。先鋒戦の勝利チームが10ポイント、中堅戦10ポイント、大将戦20ポイントのスコアを獲得でき、70ポイント先取したチームが勝利となる。
最大獲得ポイントは40ポイントとなるため、1巡で決着がつくことはなく、2巡目はホームとアウェイを入れ替え、決着が着くまでこれを繰り返す。グランドファイナルは70ポイント先取のため、最短でも2巡目の大将戦、最長で4巡目の先鋒戦までかかる可能性がある。
ということで早速グランドファイナルの様子をレポートしていこう。なおグランドファイナルのリアルタイム配信はZAIKOによる有料配信だが、後日YouTubeにてアーカイブの無料公開を行なう。また、本文中の選手名については敬称を略している。
1巡目全敗の危機をひぐちとShutoの追い上げで乗り越え、Saishunkan Sol 熊本が決勝進出!
準決勝はホームがプレイオフ1位通過のSaishunkan Sol 熊本で、出場メンバーはネモ、Shuto、ひぐち、YHC-餅。対するアウェイはプレイオフ2位通過の名古屋OJA BODY STAR Mildomで、出場メンバーはあきら、ウメハラ、ふ~ど、ナリ君。
入場時はステージ両端の入り口からそれぞれのチームの選手が、リーグの頃からおなじみのハメコ。氏のコールとともに入場。スモークが吹きあがるド派手な演出で会場のテンションがさらに高まっていく。
1巡目アウェイの名古屋OJA BODYSTAR Mildomの事前オーダーは先鋒がウメハラのガイル、中堅があきらのキャミィ、大将がふ~どのポイズン、待機はナリ君となった。
先鋒戦はウメハラのガイルに対してYHC-餅のダルシムが挑む。意気込みを聞かれたウメハラは「前回ちょっとダルシム戦……前回っていうか、リーグ通してダルシムに1回も勝ってないんですけど、練習はしてきたんでそれを出せればいいなと思ってます」とコメント。
ここでウメハラは続けて「でも、どっちにしても、今日でこの地獄から解放されると思うとすごく嬉しいです。今日は朝からハッピーです!」とSFLリーグの過酷な日々から解放される喜びを語り、会場を笑いに包んだ。
対するYHC-餅は「今回、ホームスタートということなんで、その利点をうまく活かすために、やっぱりウメハラさんのガイルに勝つっていうのが自分の役割だと思ってますんで、それをできるように頑張ります」とこれまで勝利してきたガイル戦に自信を見せた。
1巡目、YHC-餅ダルシムとウメハラガイルの先鋒戦。YHC-餅ダルシムはVトリガーI/VスキルI、ウメハラガイルはVトリガーII/VスキルII。これまで1勝もできていなかったウメハラガイルが、ここにきて勢いを見せ、終わってみれば2本連取の2-0でYHC-餅ダルシムに勝利。ウメハラガイルの先鋒戦勝利により、アウェイの名古屋OJA BODY STAR Mildomが10ポイント先取という展開となった。
中堅戦はあきらのキャミィに対してネモのギルが登場。試合前の意気込みを聞かれたあきらは「前回対戦した時にネモさんのギルに負けまして、今日もうすんごいギル戦やってきました。で、まぁ努力は必ず報われるって言葉、あまり好きじゃないんですけど、今日だけは報われてほしいなと思います」とコメント。これに対してネモは「この組み合わせは多分ギルで1番自信があります。やっぱりそのSaishunkan Sol 熊本にはすぴくん(@spikunn)がいるんで、彼のキャミィに頼んで、ほぼ毎日やってきました。その成果を見せたいなと思います」とこちらも自信を見せた。
1巡目、ネモギルとあきらキャミィの中堅戦。ネモギルはVトリガーII/VスキルII、あきらキャミィはVトリガーI/VスキルII。ここでもリーグ中に敗退していたネモギルに対して、あきらキャミィが猛攻を見せて2-1で勝利。あきらキャミィの勝利により、アウェイの名古屋OJA BODYSTAR Mildomが20ポイント連取という驚きの展開となった。
大将戦はふ~どのポイズンに対してShutoのユリアンがポイントを取りに行く。意気込みを聞かれたふ~どは「そうっすね。あの、Shuto倒さないと熊本には勝てないなって思ってたんで、“Shutoをみんなで倒しましょう”の1人目として頑張りたいなと思います」と対策は万全である旨を語った。対するShutoは「そういう風に意識してくれるのは嬉しいんですけど……まぁ、リーグ本戦中2回勝ちはしたんですけど、3回目で負けたら意味ないなと思ってきて、しっかりポイズン戦詰めてきたんで、ここ20点取って五分の状況でアウェイに行きたいと思います」とした。
1巡目、Shutoユリアンとふ~どポイズンの大将戦。ShutoユリアンはVトリガーI/VスキルI、ふ~どポイズンはVトリガーII/VスキルII。ここでもふ~どポイズンが有言実行、ShutoユリアンのShutoへの人対策も含めて、しっかりとShutoユリアンを抑え込む展開を見せ、3-1で大将戦を制するという驚愕の展開となった。
1巡目大将戦のふ~どポイズン勝利により、アウェイの名古屋OJA BODYSTAR Mildomが全勝累計40ポイントを獲得。圧倒的有利のまま2巡目をホームで迎えるという流れとなった。
2巡目はホームとアウェイが入れ替わる。Saishunkan Sol 熊本の事前オーダーは、先鋒がネモのユリアン、中堅がひぐちのガイル、大将がShutoのユリアン、待機はYHC-餅となった。
先鋒戦、ネモのユリアンに対して、ホーム側、名古屋OJA BODYSTAR Mildomの先鋒は、ふ~どのポイズンと申告。意気込みを聞かれたネモは「プレイオフで負けてしまったんで、リベンジしたいなと思います」とした。対するふ~どは「あの1周(1巡)目はすごくいい感じだったんですけど、この大会、前回とかもこっから捲られるところを間近で見てるんで、ここもちゃんと勝って、決勝に行きたいと思います」と全勝してなお、油断していない心境を語った。
2巡目、ふ~どポイズンとネモユリアンの先鋒戦。ふ~どポイズンはVトリガーII/VスキルII、ネモユリアンはVトリガーI/VスキルI。ここはネモユリアンも踏ん張りを見せたが一歩及ばず、ふ~どポイズンが2-1で勝利した。ふ~どポイズンの先鋒戦勝利により、名古屋OJA BODY STAR Mildomが10ポイント獲得、累計50ポイントとした。このポイント獲得で名古屋OJA BODYSTAR Mildomは大将戦で勝利すれば最短2巡目で終わらせられる可能性を見せ、じわりじわりとSaishunkan Sol 熊本を追い詰める。
中堅戦はひぐちのガイルに対して、あきらのキャミィが挑む。意気込みを聞かれたひぐちは「そうですね、今日初めての僕の対戦なんですけど……」とコメント中に名古屋OJA BODYSTAR Mildomの笑い声が会場に響き渡り、思わずコメントを止めて指で差してコメント中である事をアピールし、「大分余裕そうっすね。ちょっとコメントしてるんで、ちょっと待ってくださいね」と名古屋OJA BODYSTAR Mildomを牽制して会場を盛り上げて見せる。ひぐちのこうしたマイクパフォーマンスは非常にプロレス的で面白い。
続けて「今日でストリートファイターリーグ最後なんですけど、ちょっとストVもこれで最後くらいになるかなと思って、卒業式しようと思うくらいの気持ちで来たんで、頑張りたいと思います。あと、まだ今のところちょっと(チームが)点数を取れていないので、ここで10点取って流れを持ってきたいと思います」とした。
対するあきらは「プレイオフでもあった組み合わせ……ガイル戦はうちにも、ウメハラさんという偉大な方がいるんで、めちゃくちゃやって来ました。で、向こうにもすぴくん(@spikunn)というキャミィ使いがいると思うんですけども、越えていって勝ちたいと思います」と強気のコメントを返した。
2巡目、あきらキャミィとひぐちガイルの中堅戦。あきらキャミィはVトリガーI/VスキルII、ひぐちガイルはVトリガーI/VスキルII。これまで一進一退の攻防を繰り返してきたこの対戦、今回は多大なプレッシャーの中で、ひぐちガイルがギリギリのところで勝ちを掴み、2-1で勝利。ひぐちガイルの勝利により、アウェイながらSaishunkan Sol 熊本が10ポイントを取り返す展開となった。
大将戦はShutoのユリアンに対してウメハラのガイルが挑む。Shutoは「いやぁ、面白いっすね!」とギリギリの接戦を楽しんでいる心境を語る。続けて「ギリギリ、首の皮1枚繋がったんで、ここ勝ったら次ホームなんで、一気に逆転できるチャンスはあるなっていうのと、プレイオフの時、正直ガイル戦は全然自信なくて……ただ今日まですごい時間があったんで、ユリアンが有利だなって思えるぐらい仕上げてきたんで、ここ勝って反撃したいと思います」と意気込みを語る。対してウメハラは「前回俺とふ~どがShutoに負けて、ちょっと2人とも復讐心を持って取り組んできて……俺らやられたらやり返すんで、ちゃんとここは勝って決勝に行きたいと思います」と好戦的なコメントで会場を盛り上げた。
2巡目、ウメハラガイルとShutoユリアンの大将戦。ウメハラガイルはVトリガーI/VスキルI、ShutoユリアンはVトリガーI/VスキルII。接戦を展開する両者ながら、ギリギリのところでShutoユリアンが勝利する展開が相次ぎ、ここは3-0でShutoユリアンの勝利となった。
2巡目大将戦のShutoユリアンの勝利で、Saishunkan Sol 熊本が累計30ポイント獲得。スコアとしてはSaishunkan Sol 熊本が30-50とまだまだスコア上は劣勢ながらも勢いを見せ、名古屋OJA BODYSTAR Mildomへの反撃に成功する展開となった。
3巡目アウェイの名古屋OJA BODYSTAR Mildomの事前オーダーは先鋒がウメハラのガイル、中堅があきらのキャミィ、大将がふ~どのポイズン、待機はナリ君と、1巡目と全く同じオーダーとなった。
先鋒戦はウメハラのガイルに対してこちらも再度1巡目と同じくYHC-餅のダルシムが挑む。意気込みを聞かれたウメハラは「さっき勝ってたんですけど、同じ組み合わせなんで、同じ展開にはならないかなとは思うんですけど、もうこのままの勢いで、先鋒、中堅で終わらせたいなと思ってるんで勝ちます」とした。
対するYHC-餅は「さっきは結構面食らったような戦い方をされたんで、それに対応してなんとか勝ちたいと思います」とし、これまでと異なるウメハラガイルの動きを警戒し、対応していくとした。
3巡目、YHC-餅ダルシムとウメハラガイルの先鋒戦。YHC-餅ダルシムはVトリガーI/VスキルI、ウメハラガイルはVトリガーII/VスキルII。ここはウメハラガイルの動きに冷静に対処したYHC-餅ダルシムがギリギリの攻防を制して2-1で勝利。YHC-餅ダルシムの先鋒戦勝利により、ホームのSaishunkan Sol 熊本が40-50とさらに点差を縮めた。
中堅戦はあきらのキャミィに対して今度はひぐちのガイルが挑む。試合前の意気込みを聞かれたあきらは「はい、ドキドキしてます」と笑顔を見せる。続けて「プレイオフの時にも似たような状況が、(v6プラス)FAV gaming戦であって、勝つことができて、ふ~どさんに、もし負けたとしても2ライフ、3巡目が残ってるっていうような状況を作ることができたんで、今回も2ライフ作るっていう状況ができればいいなと思います」とコメント。
これに対してひぐちは「そうですね、2巡目の中堅勝ってからかなりこちらに流れが来てますので、ちょっとここ勝って、3巡目のホームの大将で終わらせたいと思います」とした。
3巡目、ひぐちガイルとあきらキャミィの中堅戦。ひぐちガイルはVトリガーI/VスキルII、あきらキャミィはVトリガーI/VスキルII。本日2度目となる対戦だが、今度はあきらキャミィがギリギリの接戦を制して、2-1で勝利。あきらキャミィの勝利により、アウェイの名古屋OJA BODYSTAR Mildomが10ポイント獲得、累計60ポイントと点差を広げるとともに、次の大将戦で負けても4巡目が残る、2ライフの状態を作ることに成功した。
大将戦はふ~どのポイズンに対してShutoのユリアンが再び挑む。意気込みを聞かれたふ~どは「勝つ流れが来てるんじゃないかなと思うんで、さっきの試合内容を出してもう1回勝とうと思います」と自信を見せた。対するShutoは「さっきも言ったんですけど、マジ面白いっすね、リーグ! てか、どんだけ俺に見せ場をくれるんだっていうこの大会で思ってて」と自信たっぷりにコメント。
この後、何を言おうとしたか忘れちゃったと発言して会場を笑わせる。続けて「ここ勝ったら60対60で延長戦(4巡目先鋒戦)に行って、多分俺、延長戦(4巡目先鋒戦)も出るんですけど」とし、大将戦のさらに先のことまで話してしまい、また会場を盛り上げる。
続けて「今までこうやってチーム救ってきたんで、俺はこのチームのエースだと思ってるんで、ここチーム救います」と最後はエース宣言を決めて見せた。
3巡目、Shutoユリアンとふ~どポイズンの大将戦。ShutoユリアンはVトリガーI/VスキルI、ふ~どポイズンはVトリガーII/VスキルII。今度はShutoユリアンが有言実行、ふ~どポイズンと一進一退の大激戦を繰り広げ、ギリギリの状況の中で、最後はクリティカルアーツ「ドミナントクラッシュ」で決めて、ギリギリの大将戦を3-2で勝利した。
3巡目大将戦のShutoユリアン勝利により、Saishunkan Sol 熊本がついに名古屋OJA BODYSTAR Mildomと並ぶ60-60となり、最終4巡目先鋒戦までもつれ込む長期戦となった。
そして雌雄を決する最後の4巡目先鋒戦。アウェイのSaishunkan Sol 熊本は早々にShutoのユリアンが名乗りを上げる。そしてそれに対して、名古屋OJA BODYSTAR Mildomからは、2巡目の大将戦で1度敗れたウメハラのガイルが再登場!
最終戦に向けてコメントを求められたShutoは「ここ勝ったらめっちゃかっこいいと思うんで、勝ちたいですし、ここ負けたら今までの俺と何も変わんないんで、ここ絶対勝ちます」とシンプルながらも想いの詰まったコメントを見せる。対するウメハラもシンプルに「すごい責任なんですけど、プレッシャーに負けないよう頑張ります」とコメントした。
最終4巡目、ウメハラガイルとShutoユリアンの先鋒戦。ウメハラガイルはVトリガーI/VスキルI、ShutoユリアンはVトリガーI/VスキルII。接戦を展開する両者だが、ギリギリのところでShutoユリアンが慎重かつ冷静な動きでウメハラガイルを抑え込み、2先となる先鋒戦を2-0で抑えてShutoユリアンが勝利!
この勝利により、70-60でSaishunkan Sol 熊本が名古屋OJA BODYSTAR Mildom相手に逆転勝利し、グランドファイナル決勝進出を決定した。
準決勝の試合終了後は、勝利したSaishunkan Sol熊本のチームインタビューが行なわれた。決勝進出について聞かれたリーダーのネモは「そうですね、なんかこの若手2人すげえなって思いながら見てましたね」とし、会場から笑いが漏れる。続けて「決勝に上がることができたので、次の準備をして、グランドファイナルを迎えたいなと思います」とした。
次に準決勝のキーマンとも言えるShutoに対して、アール氏から、3巡目大将戦の有言実行についての気持ちを聞かれたが、試合終了直後ということもあり、あまりの興奮で質問がはっきり聞き取れなかったようで、聞き返すという場面も見られた。
改めて質問を聞いたShutoは「でも本当になんかラッキーだな、ぐらいには思ってましたね。本当に(俺の)見せ場を作ってくれるなって思ってたんで。よくわかんないですけど、そのストリートファイターリーグの神様がいるとしたら……自分に見せ場を作ってくれたのかなっていう風に思ってたんで、逆にいっぱい試合できて嬉しいなとか、ここ勝ったらかっこいいなみたいな感じだったんで、緊張とかはあんまりなかったです」と最近のShutoらしいコメントを残した。
ここで決勝への意気込みについて再度リーダーのネモに話を聞くと「すごい試合をした後なんですけど、やっぱり本番は(決勝の)Good 8 Squad戦だと思うので、気を抜かずに勝ちに行きたいなと思います。皆さん、応援よろしくお願いいたします」としてインタビューを締めくくった。
続けて、今回惜しくも敗れた名古屋OJA BODYSTAR Mildomにも話を聞く流れとなった。先ずはリーダーのあきらに気持ちを聞くと「やっぱり、このチームが終わってしまうのが悲しいっていうのが1つと、悔しいは1番なんですけど、それでも今ちょっと色々思い返すと楽しかったなとは思える、このストリートファイターリーグになったなと自分自身思います。で、ファンの方々に長期間だったんですけども、長きにわたって名古屋OJA BODYSTAR Mildomっていうチーム自体を応援していただけたことは、ほんとに ありがたいことですし、本当に自分の人生にとって、貴重な時間を過ごせたかなと思います。ありがとうございました」とした。
続けてウメハラにも話を聞くと「なんか去年もちょっと、このグランドファイナルの場面で振るわなくて、それがすごい自分的にはなんか不甲斐ないなと思って、今年かなり捧げた……今年っていうか、去年かなり捧げたつもりだったんですけど、同じ結果になっちゃって、すごい残念だなと思ってるし、申し訳ないなと2年連続ちょっと似たような結果になっちゃったんでって思ってますね」と無念さを語った。
また、ふ~どにも名古屋OJA BODYSTAR Mildomというチームの1年について話を聞くと「すごいあの、楽しくできたんじゃないかなとは思います。」とシンプルに返す。
今回の準決勝戦の序盤は50対0といい形でのスタートだった点について聞かれると「いや、けどやっぱり全然これ(逆転)あるなと思ってたんで、まあしょうがないなっていう。で、あの岐阜からササモくん(@sasamostreet)呼んだんで、是非ちょっとあの熊本(Saishunkan Sol 熊本)さん、スパーリングパートナーとして使っていただいて決勝のGood 8 Squad戦でも頑張ってください」とし、決勝に備えて呼んでいた、バイソン使いとして知られるIBUSHIGIN所属のプロゲーマー、ササモ氏をステージ上でSaishunkan Sol 熊本にレンタルする約束をした。
最後にナリ君からも「ちょっと今日はこの組み合わせで出ることができなかったんですけど、やっぱり間近でこの3人の熱い戦いを見れて、皆さんの応援もあって、すごい盛り上がったのではないでしょうか、と思います。 もうちょっと自分自身も精進していきたいなと思いますので、今年1年すごい楽しませていただいて、皆さん、チームメンバーもファンの皆さんもありがとうございました」としてインタビューを締めくくった。
準決勝の試合終了後は解説のハメコ。氏のコーナー「ハメコ。's チョイス特別編」と題して、2023年6月発売予定のシリーズ最新作「ストリートファイター6」の最新情報を紹介するコーナーとなった。ここでカプコンのプロデューサー、松本修平氏とディレクターの中山貴之氏が登壇し、最新映像とともに「ストリートファイター6」についての開発秘話などのトークが展開した。
Good 8 Squadの切り札はカワノのルーク! どぐらのアレックスに出番はあるのか?
そして、インターバルを挟んでいよいよ決勝戦の開始となった。決勝戦はホームがSFL 2022リーグをトップ通過したGood 8 Squadで、出場メンバーはガチくん、ぷげら、カワノ、どぐら、対するアウェイは先ほど準決勝で見事な逆転勝利を果たしたSaishunkan Sol 熊本で、出場メンバーはネモ、ひぐち、Shuto、YHC-餅の対戦だ。
1巡目アウェイのSaishunkan Sol 熊本の事前オーダーは先鋒がYHC-餅のダルシム、中堅がひぐちのガイル、大将がShutoのユリアン、待機はネモとなった。
先鋒戦はYHC-餅のダルシムに対してガチくんのラシードが挑む。意気込みを聞かれたYHC-餅は「やはりガチくんが来たかなっていう感じで。まあ、苦しい戦いになるとは思うんですけれども、しょうがないというか……頑張ります」とコメント。
対するガチくんは「去年は悔しい思いをして、ここの舞台で負けてしまったんですけど、今回はもうそういう思いはしたくないという気持ちで、チーム一丸となって頑張ってきたんで、まずはここで景気づけに勝ちたい」とした。
1巡目、ガチくんラシードとYHC-餅ダルシムの先鋒戦。ガチくんラシードはVトリガーII/VスキルI、YHC-餅ダルシムはVトリガーI/VスキルI。リーグ中も何度か当たった組み合わせだったが、これまでガチくんラシード有利の展開が多かったこの試合で、YHC-餅ダルシムが奮闘を見せ、ギリギリの攻防ながら2-1でYHC-餅ダルシムが勝利。YHC-餅ダルシムの先鋒戦勝利により、アウェイのSaishunkan Sol 熊本が10ポイント先取という展開となった。
中堅戦はひぐちのガイルに対してぷげらのバイソンが登場。試合前の意気込みを聞かれたひぐちは「結構ぷげらさんとは、ストVの大会で当たることが多いんですけど、結構負けちゃってて、だからこうやってホームで来てると思うんですけど、このグランドファイナルという大事な場面で、餅(YHC-餅)さんがおそらくきつい組み合わせを勝ってくれたので、僕もちょっと勝って貢献したいなと思います」とコメント。
これに対してぷげらは「僕もひぐちも、もうどうあがいてもオムレツにはなれなくて。で、彼は今常温に戻ってる状態だと思うんですけど、僕は取り出されたばっかりなので、叩き合ったら一応僕の方が固いんじゃないかなと思っております、頑張ります」と2カ月ぶりの不思議コメントを披露してくれた。
なお、後日ぷげらの配信で確認してみたところ、卵の話ではなく、肉の話だったのだという。つまり、既に生まれてしまっている2人は今から生まれる前の卵から作れるオムレツには戻れない。そして、肉となった2人のうち、ひぐちは既に1試合を終えているので、焼き頃の柔らかい状態になっているが、対して自身はまだ初戦のため、固い状態のため、試合すればより固い自身の方が勝てるという理論のようだ。
1巡目、ぷげらバイソンとひぐちガイルの中堅戦。ぷげらバイソンはVトリガーII/VスキルI、ひぐちガイルはVトリガーI/VスキルI。ここはぷげらバイソンが堅調な攻めを見せ、2-0でひぐちガイルを撃沈させた。ぷげらバイソンの勝利により、Good 8 Squadが10ポイントを取り返す展開となった。
ここで会場はざわめきを見せる。誰もがぷげらのバイソンをShutoのユリアンに被せると思っていたため、Good 8 Squadの誰がShutoユリアンを止めるのか分からないからだ。
大将戦のガチくんからの申告に会場は騒然となる。大将戦に出るのはカワノ、そしてカワノの選んだキャラクターはなんと、“ルーク”! カワノがリーグ中は1度も使ってこなかったルークを使うという驚愕の申告となったのだ。
驚愕の発表だったが、意気込みを聞かれたShutoは意外と冷静に「カワノの使いそうなキャラを5、6キャラ使ってきたんすけど、その中に一応ルークはいたので考えてきてよかったなと思ってますね。やっとここまできました。勝ちます」と対策は万全と語った。対するカワノはこの局面で初のルークでの出場について聞かれると言葉少なげに「はい、まぁ超やってきたんで、見せれたらいいなと思います」とした。
1巡目、カワノルークとShutoユリアンの大将戦。カワノルークはVトリガーI/VスキルI、ShutoユリアンはVトリガーI/VスキルII。1戦目はカワノルークの動きがぎこちなく、コンボミスなどもあり、Shutoユリアンが勝利。ところが、2戦目からギアが上がったかのようなカワノルークの猛攻が見事に決まり、連勝を続けてShutoユリアンをしっかりと抑え込み、カワノルークがなんと3-1で大将戦を制する驚愕の展開となった。
1巡目大将戦のカワノルーク勝利により、Good 8 Squadが30-10の有利な状況で2巡目のアウェイの突入する流れとなった。
2巡目はホームとアウェイが入れ替わる。Good 8 Squadの事前オーダーは、先鋒がどぐらのベガ、中堅がガチくんのラシード、大将がぷげらのバイソン、待機はカワノとなった。
先鋒戦、どぐらのベガに対して、ホーム側、Saishunkan Sol 熊本の先鋒は、YHC-餅のダルシムが登場。意気込みを聞かれたどぐらは一言「いいんだね?」と意味深発言。再度「ダルシム……出しちゃっていいんだね?」と聞いてから、最後に一言「I'm ready」としてコメントを締めくくったので、会場は大盛り上がりだ。
経緯を説明すると、SFL 2022リーグ開始前から、どぐらは自身の配信にて、ストリートファイターリーグの練習以外では、かなり頻繁にアレックスを使い続けていた。また、何なら練習後にGood 8 Squadのスパーリングパートナーである立川を相手にアレックスでプレイして遊んで、立川を(ネタとして)いじめまくる動画をよく配信していたのだ。もちろんどぐらなりのサービス配信の側面もある一方で、これだけやり続けていると、ファンからもいつかアレックスを本番で使うんじゃないかという期待が高まっており、そんな状況下で、アレックスのセリフ「I'm ready」発言を見せたからこそ、会場は大いに盛り上がったのだ。
また、アレックスはダルシムに対して有利なキャラクターとしても知られるため、会場のみならず実況席でも可能性は高いのではと盛り上がりを見せていた。
これに対してYHC-餅は「ベガ戦はやってきました」と一言。続けて再度「ベガ戦“は”……ベガ戦は……あとはやってみないとわかりません」とし、“は”を強調することでどぐらへの返事として見せた。
2巡目、YHC-餅ダルシムとどぐらベガの先鋒戦。YHC-餅ダルシムはVトリガーI/VスキルI、どぐらベガはVトリガーII/VスキルI。1戦目はYHC-餅ダルシムの立ち回りが見事で先制。誰もが期待して画面に注目するも、ここでキャラクター変更は起こらず。引き続きのどぐらベガ続投だったが、ギリギリの接戦をベガで攻め切ってここはどぐらベガが2-1で勝利。どぐらベガの先鋒戦勝利により、Good 8 Squadが累計40ポイントとなった。
中堅戦はガチくんのラシードに対してひぐちのガイルが挑む。意気込みを聞かれたガチくんは「ひぐちガイル、特に言うことはないんすけど、まぁでも僕、ガイル戦、ウメ(ウメハラ)さんに負けて、ちょっと悔しい思いをしてきたんで、相当このガイル戦は仕上げてきました。あの、僕だけまだ勝ってないんで、まずはこれ勝ちます」と1巡目の敗退を受けてコメント。対するひぐちは「ま、ガイル対ラシードは結構行ける組み合わせだと思うので、ちょっと2先というところは怖いんですけど、しっかり勝って繋げたいと思います」とした。
2巡目、ひぐちガイルとガチくんラシードの中堅戦。ひぐちガイルはVトリガーI/VスキルII、ガチくんラシードはVトリガーII/VスキルI。一進一退の激闘を繰り広げる両者だったが、ここはひぐちガイルがギリギリ攻め切って2-1で勝利。ひぐちガイルの勝利により、Saishunkan Sol 熊本が累計20ポイントとなり、大将戦に期待を繋げる展開となった。
大将戦はぷげらのバイソンに対してShutoのユリアンが挑む。ぷげらはシンプルに「ここやぞって試合だと思います。勝ちます」と緊張を感じさせるコメントを残した。対するShutoは「ここ負けちゃうと20-60で、次の味方の先鋒、中堅にプレッシャーがかかっちゃうと思うんで、ここ勝って40-40にしたいと思います」とした。
2巡目、Shutoユリアンとぷげらバイソンの大将戦。ShutoユリアンはVトリガーI/VスキルII、ぷげらバイソンはVトリガーI/VスキルI。両者激しい読み合いを展開し、一進一退の攻防を繰り返し、試合はフルカウントまでもつれ込む大接戦。フルカウントで迎えた最終戦ではぷげらバイソンの猛攻が見事にハマってついに決着。3-2でぷげらバイソンが勝利した。
2巡目大将戦のぷげらバイソン勝利で、Good 8 Squadは60-20とし、3巡目で1勝でもした瞬間に優勝が決定する展開となった。
3巡目アウェイとなるSaishunkan Sol 熊本の事前オーダーは先鋒がひぐちのガイル、中堅がネモのユリアン、大将がShutoのユリアン、待機はYHC-餅となった。このオーダーを受けたGood 8 Squadだが、かなり綿密な打ち合わせを行なっており、なかなか先鋒戦に出るメンバーの申告が行なわれない。
なお、この綿密な打ち合わせについては、どぐらの配信によると、去年の轍を踏まないように導き出した結論として、去年はここで通常のリーグ戦と同じく、30ポイントを取る確率の高いオーダーで挑んだが、今年はここで最も10ポイントを取る確率の高いオーダーにして挑んだのだという。
長めの打ち合わせを終えたGood 8 Squadから、先鋒戦でひぐちのガイルに対して挑むのはどぐらのベガと申告。意気込みを聞かれたひぐちは「なんかさっき1巡目でぷげらさんに結構処られちゃったんで、(今回も)ぷげらさんなのかなって思ったんですけど、結構なんか色々あれですかね、中堅以降のアフターケアみたいな感じでやろうかなって思ってるんだと思うんですけど、ちょっとここ負けちゃったら、もう今日終わっちゃって、チームも負けってことで、そんな中、チームメイトが全然出てもらってもいいし、それでどういう結果になっても悔いがないですって言ってもらえたんで、自分のストV、今までやってきた力を全部この先鋒戦にぶつけていきたいと思います」と決意を語った。
対するどぐらは「そうっすね、見てる方も思ってるかなと思うんですけど、3巡目60-20、こっちホームでこの点数を迎えるっていうのは、本当に去年と全く同じ状況で、否が応でも意識するっていう感じなんですけど、去年と同じ轍は踏まない、踏ませない、僕で決めちゃいたいと思います」とし、SFL 2021でのジンクスを意識したコメントを返した。
3巡目、どぐらベガとひぐちガイルの先鋒戦。どぐらベガはVトリガーII/VスキルI、ひぐちガイルはVトリガーI/VスキルII。ここは勝って優勝を決めたかったどぐらベガだったが、ひぐちガイルが慎重な攻めを見せ、連勝の2-0で勝利。ひぐちガイルの勝利により、Saishunkan Sol 熊本は累計30ポイントとなり、点差を縮めて、次に繋いだ。
中堅戦はネモのユリアンに対してぷげらのバイソンが挑む。試合前の意気込みを聞かれたネモは「いやぁ、バイソンきらいなんですよね」とコメントし、緊張感で満たされた会場の笑いを誘う。続けて「とはいえ、そのきらいなバイソンとずっと対戦してたんで、ここ勝ってShutoに繋げたいと思います」とした。
これに対してぷげらはかなり緊張した面持ちで「去年とは違うっていうところをとにかく見せたくて、このグランドファイナルまで来たんで、見せつけて終わらせたいと思います」とした。ぷげらの試合前にはガチくんやどぐらたちがぷげらのそばに行き、何やら声を掛けたりする場面が今日1番、最も多く見られた。
3巡目、ぷげらバイソンとネモユリアンの中堅戦。ぷげらバイソンはVトリガーI/VスキルI、ネモユリアンはVトリガーI/VスキルII。ぷげらバイソン、ネモユリアン両者譲らない一進一退の攻防で、試合はフルカウントまでもつれ込む接戦に。ぷげらバイソン有利な状態で試合が展開するも、そこで反撃を決めて逆転を狙うネモユリアン。しかし最後はネモユリアンの動きを読んで慎重に対処したぷげらバイソンのしゃがみパンチが見事にヒットし、勝負は決した。
ぷげらバイソンの中堅戦勝利により、Good 8 Squadが悲願の初優勝を成し遂げた。
ガチくん、カワノ、ネモ、Shuto、どぐららも涙した感動のチームインタビュー
Good 8 Squadの優勝決定直後は、早速大和周平氏がマイクを持ってステージに駆けつけ、新鮮な直後の思いを聞き出した。先ずはガチくんが泣きながら一言「優勝しました」とコメント。改めて気持ちを聞かれると「最高です、ほんまに嬉しいです」とした。
続けてぷげらに対しては去年と同じシチュエーションで勝利を決めた瞬間について聞くと、ぷげらは「ちょっとまだ手震えちゃってるんですけど、ネモさんがやっぱりほんとに強い人の器を見せるような粘り方をされてきて、結構、うって思ったんですけど、ここで負けたら、やっぱり成長の証明にはならないなと思って、絶対にカワノには回してやらんと思って……」とし、去年の雪辱を果たそうという強い意志を感じさせるコメントを残した。
続けて「ま、長かったなっていうのが1番で。本節から通して数カ月っていう長さもあるんですけど、やっぱ去年この場であと1歩のところで優勝逃して、あそこからずっと続いてきたチームでの戦いだったなって思ったから長かったなって感じですけど、本当に去年ツネ(ガチくん)にちょっと任せきりになってたみたいなところもあって、それを払拭する形で、自分の手でここで決めれて最高ですね。今は」とした。
ここでぷげらが「で、僕ちょっと優勝したらこの場でやりたいなと思ってたことあって」と意味深なコメント。これに大和周平氏が、ちょっとどぐらさんが身構えてますけど、もう是非やって頂いて、と振ると横からどぐらが「ちょマジ?」と不穏そうな顔で声をかける。これにぷげらが苦笑いで「いや、変なことじゃないっすよ」と返すと、これに大和周平氏がなぜか、変なことだと思ってるんですけど、違いますか? と返す。
続けてぷげらは「いや、ちょっとあのね、やっぱ去年言えなかったんで、ツネ(ガチくん)にね、お礼というかね……」としてからガチくんに顔を向けて一言「ま、リーダー頑張ったな」と一言声をかけて見せた。
これにガチくんも「ありがとうございます、ほんとにありがとうございました、ほんとにありがとうございます、嬉しいです、はい」と泣きながら返事を返した。
ここからは、実況のアール氏らも交えて改めてのインタビューとなった。先ずは準決勝で惜しくも敗れた名古屋OJA BODYSTAR Mildomの出場メンバーたちが中央に立つ。
まずはリーダーのあきらにグランドファイナルを振り返っての感想を求めると、あきらは「さっきの試合から結構時間が経って、やっぱ今もさっきもなんすけど、楽しかったなってまだ思えてますね。でもさっきの試合勝てると、去年チームメイトだったどぐらさんと当たってなかなかエモい展開にできたっていうのがあったんですけど、それが叶わなくて残念です」とした。
ここでどぐらが寄ってきて一言「待っとったで」と返して笑いを誘う。
続けて、本節終えて、このチームで振り返ってみて思うことがあるかという質問をふ~どに投げると「そうっすね、やっぱり自分の方針としては、サラリーマンの人が2人いるんで、それの負担はすごい減らしたいなと思って臨んだんですよね。結果的に自分がすごいやり込みがあったんで、強くなったなっていうのは感じました」とチームでの方針について説明した。
グランドファイナルへの取り組みについて聞かれると続けて「なんかその、いろんなキャラをやらせないっていう感じでしたね。このキャラ、この人どう? みたいな。それ以外の広いのは、俺とウメハラさんで頑張るんでみたいな。予選を見るとそれがすごい機能したなという風には思いました」とした。
今年のSFL 2022について聞かれると、ふ~どは「また3位で誰泣いてんのかなって、今年もこう見る立ち位置になったんで、来年は泣く側になりたいなと思いました」として締めくくった。
再度あきらにファンに向けて一言を求められると「ちょっとさっきの試合の後も申し上げたんですけども、まあ、かなりの長期感、応援してくださった方々に、感謝の気持ちを伝えたいっていうのと、この場を用意してくださったカプコン様や、うちのチームの名古屋OJA BODYSTAR Mildomに参加させてくれたこと、さっきもふ~どさん言ったんすけど、自分のようなサラリーマンがこの場にいるっていうのが結構特別なことっていうのは自覚があるので、全部に感謝したいなと思います。ありがとうございました」として締めくくった。
次は決勝で1歩及ばず、惜しくも敗れたSaishunkan Sol 熊本の出場メンバーたちが中央に並ぶ。グランドファイナルについて聞かれたリーダーのネモは「そうですね、最初、Saishunkan Sol 熊本はひぐちとShutoを移籍させて、新しく、新生Saishunkan Sol 熊本みたいな感じのチームになったんですけど、そこに餅(YHC-餅)さんも加わって、この4人でまずはチームワークを高めたりだとか、一緒に練習を取り組んで、すごく楽しかったし、結構やっぱりみんなこのリーグに向けて、すごい詰めてたんで、辛かったなっていう思いもやっぱあります。でも、やっぱこうやって終わって……まあ勝てなくて申し訳ないなって思いました」と涙を見せる。続けて「まぁこの悔しさをまた来年にぶつけたいなと思います」と締めくくった。
ひぐちは「去年はプレイオフで負けちゃったんで、今日初めてグランドファイナルに進出することができて、こういう大人数のお客さんに見守られながらプレイするっていうのはすごい楽しかったですし、最後その僕が負けちゃったら終わってしまうっていう展開で、ひぐちがいなかったら、ここまで来れなかったから、全然出てもらって勝っても負けても後悔ないようにやってって言ってもらって、(3巡目の)先鋒に出してもらえたので、僕もなんて言うんですかね、格闘ゲームって個人戦ではあるんですけど、こういうチーム単位でやるっていうのがすごい楽しくて、本当に数カ月間一緒にみんなで練習して、色々言い合いながらなんとかここまできて、最後は負けちゃったんですけど、準優勝ってことで、ちょっと残念なんですけど、でもなんかすごいスッキリした気分というか、なんか後悔はないし……自分の力を出しきれたのかなと思いますね」とした。
最後にファンに向けての一言をShutoに聞くと「去年は惜しかったとか、もうちょっとで勝てたって言ってもらうことがすごい多くて、今年こそはやったぞって言えると思ったんですけど、強かったです、Good 8 Squad。本当に、もう(勝利への)執念もそうですし、対戦してて努力したんだなっていうのが伝わってきましたね。今年こそは(やったぞって)言えると思ったんですけど、あとちょっとでしたね。ただ去年からすごい成長できて、強くなれたんで、これからリーグに出たい選手とか頑張るぞって思っている選手がいたら、今の俺を見て頑張ろうって思って、また来年みんなで切磋琢磨して、この最高のイベント盛り上げましょう。ありがとうございました」と涙を見せた。
そして、見事に1年前の雪辱を果たし、優勝したGood 8 Squadの出場メンバーたちが中央に並ぶ。グランドファイナルについて聞かれたリーダーのガチくんは「まず皆さんが驚いたそのカワノが今回ルークを出したっていうところ。まあ、この後、本人からも話はあると思いますけど、あの(SFL 2022)リーグ中はルシアを出して、やっぱりそのチーム的にも、カワノのコーリンがどうしてもきつそうに感じたってところで、それこそ僕らがSaishunkan Sol 熊本に負けた後にルークに変えようって話になったんすよ。そのチームにこう決勝で当たって、ちゃんとカワノがリベンジしてくれたっていうのが、すごいリーダーとして、チームとして心強かったです」と経緯を説明した。
これを受け、いきなりのルーク使用について聞かれたカワノは「今回のリーグ、やっぱ(SFL 2022リーグ)予選が本当に勝てなくて俺が……多分トータル3勝7敗ぐらいで、かなり負けがこんでしまって……ただ負けた時になんかチームメイトは、いや、ちょっとこれはしょうがないよみたいな、きついよみたいなコーリンちょっと足りないよみたいな。で、見てる人たちも、いやカワノちょっとキャラが、みたいに言われてて、こんなん言われる俺、超だせえなって思って。なんか力で負けてるはずなのに、そういう風に言われるんで、これはもう……頑張りました‥‥…」とリーグ中の無念さを語っているうちに感極まり、ここで泣き崩れてしまった。
3巡目先鋒に出て惜しくも敗れたどぐらは心境を聞かれて「そうっすね。もう力負けっていうか、あと10ポイントで決まるっていう場面で、ひぐちが出て僕が行ってって感じやったんすけど、もう試合の前に、こんな気合いの入った握手あるか? っていうぐらい気合い入った握手をひぐちにされて、これは強そうだなと思って、内容もマジで力負けして、あれはちょっとチームメイトに申し訳なかったなっていうのがあったのと、やっぱすごい強いプレイヤーとこういう場で対戦するのはまず嬉しい、楽しいなっていうのは思いましたね」と決勝の舞台を楽しんだ様子を語った。
ドラフトで加入した助っ人としての立ち位置でメンタルの支えやサポートの役割について聞かれると「えーと、まずガチくんがやっぱ練習しすぎるっていうか、なんか1人でちょっと抱え込みすぎかなっていうのがあったんで、できるだけ休ませるというか、負担を分担させれたらいいなみたいな。あとは、みんな練習するヤツっていうのは知ってたんで、精神的な部分とか、あとはどうしても厳しいところで勝ち星上げれたらいいなぐらいの気持ちだったんですけど、それなりの働きはできたんじゃないかなと……で、できた?」とメンバーに振ると、ガチくんは「もう100点です……100点です!」と返して会場を盛り上げる場面も見られた。
続けて「僕、あの大会勝って泣いたことなかったんですけど、結構あのほんとに今涙ぐんでて。あのガチくんとか、ネモさんとか、Shutoとか、カワノとかの涙を見てると、やっぱり人間年取ると涙もろくなるんだなっていうの思いましたね、ありがとうございました」と感動したエピソードを語って締めくくった。
最後にネモとの対戦で勝利したぷげらは「オーダーに対してどう出すっていう話し合いとか想定はもう1カ月以上綿密にやっていたので、あ、じゃあ自分が出るんだなとは思ったんですけど、去年とシチュエーションが被ってる……被ってるって言いますけど、キャラとか全てが本当に一緒で。実は去年(SFL 2021グランドファイナル)僕、2巡目で、ときどさんのユリアンには勝ってるんで、次の3巡目で自分からりゅうせいのユリアンに行って、そこで負けてるんですね。だから、本当に個人的にもシチュエーションが被ってて、このストVで2年ぐらいずっと頭を悩まされてたキャラだったんですけど、今日はそれをね、砕きに家から出てきたので満足です」とした。
ここでアール氏から来月に控えるCPT 2022の展望について聞かれると「正直12月の半ばにグランドファイナル進出が決まった瞬間から、本当にこの日のことしか見据えてなくて、なので、なんでしょうね。まだ、海外選手の情報って頭の中に0なんですけど、こうして来月に……去年は中止になったりもしたので、見たことない舞台で、まだこの4人でもう1回やれるっていうのがすごい嬉しいし、もうちょっとだけ強くなった面々を見せに行きたいなと思います。なので、よかったら来月までSFL続きますので応援よろしくお願いします」とした。
最後にリーダーのガチくんからファンに向けてのコメントとして「ようやく優勝することができました。今年は立川を加えて、5人で勝ったと思っとんで、 あのワールドに行って僕がちょっと決勝で勝てんかったんで、ワールドではちゃんとリーダーらしく、チームを引っ張って勝ちたいと思います。引き続き応援よろしくお願いします。今日は本当に応援ありがとうございました」としてコメントを締めくくった。
試合終了後は、賞金授与やトロフィーの贈呈、そして優勝したGood 8 Squadには、SFL WORLD CHAMPIONSHIP 2022の出場権などが贈呈された。そして、最後にカプコン代表取締役社長COOの辻本春弘氏から挨拶が行なわれた。辻本氏は「皆さん、今年、昨年とチーム戦で展開してきましたストリートファイターリーグ: Pro-JP。まずは今年度リーグを盛り上げていただきました選手の皆さん、チームの皆さん、関係閣位の皆さん、そして何よりもファンの皆さんに御礼を申し上げます。誠にありがとうございます」と感謝の意を述べた。
続けて「先ほどからご説明させていただいてる通り、いよいよ今年の6月、ストリートファイター6が発売されます。ストリートファイターリーグについても、最新作ストリートファイター6で来シーズン展開させていただきます。ストリートファイター6で新しい選手、新しいチーム、プレイヤーが参加できる取り組みにしていきたいと考えております。これからも皆さん、ストリートファイターリーグをぜひ皆さんのお力で盛り上げていただけると思います。来シーズンも皆さん、ぜひともご期待ください、ありがとうございます」とし、次回2023年のストリートファイターリーグが最新作「ストリートファイター6」を使って展開する事が明らかになった。
合同インタビューではストリートファイター6の使用予定キャラやカプコンカップまでの話を披露!
試合終了後は記者を集めて、優勝したGood 8 Squadへの囲み取材が行なわれた。先ずは優勝して、一息ついてから改めて優勝した感想などを聞かれると、ガチくんから「やっぱり優勝できたのはすごい嬉しいです。やっぱり結構練習、特にどぐらさんなんかは一緒に付き合ってもらう時間が長かったので本当にご苦労様でしたっていう……ただまだワールドはあるので、もうちょっとだけってぐらいで、あとはもうのんびりしたいです」とどぐらへの労いの言葉もかけた。
カワノは「超嬉しいですし、まぁ疲れもすごいありますよ。ようやくちょっと一息つけるなっていうでがあります。まあ、でも、ちゃんと努力が今回は報われた形だったんで、まぁよしとしましょうという形で……はい、以上です」とした。
ぷげらは「今年は去年より、やっぱ頑張ったなっていうのが……まぁみんな頑張ったなっていうのがあるんですけど、それはなんか量とかじゃなくて、その絶対勝つ、今年は勝つぞっていう気概をその2人(ガチくんとカワノ)からは常々感じてて、多分自分からも出てて。なのでどぐらさんは、それで最初チームに合流した時、うおってちょっとなったと思うんすけど、でも、どぐらさんもそれに合わせてくれて、こうして4人でちゃんと各々 は出番信用して出し合えて、で、それがそのまんま実った形になって。僕、あんまりチーム戦って、昔から得意じゃないんですけど、結構格ゲーは個人戦好きなんですけど、やっぱSFLだけは別だなって……いいいもんだなって思いました」とメンバーたちの努力とどぐらへの感謝を述べた。
どぐらは「今年、Good 8 Squad入ることになって、めちゃくちゃ正直なところを言うと、もう僕自身、ストリートファイターVっていうゲームへの執着はほとんどなくて、もうなんというか、余生……本当に余生かな、個人的にはもう……みたいな感じやったんすけど、ドラフトでグッパチ(Good 8 Squad)に入って、彼らのやる気が凄まじくて、去年やっぱりすごい惜しいところで優勝逃したからってのもあるんでしょうけど、やっぱ入った時にはもう、こいつらは勝たしたいなっていうのはすごい強く思ったんで、どれだけ手伝えたかはわかんないですけど、とりあえず優勝っていうところにこぎつけれて……個人的にも優勝っていうのがすごい久しぶりやったんで、じわーっとなりました」とした。
続けて、Good 8 Squadに限らず、SFL 2022に参加した選手たちが口を揃えて練習が辛い、大変だったといった苦労話ばかりなので、逆にSFL 2022に参加してよかった、嬉しかったといった話があれば語ってほしいという質問が出た。
これにどぐらは「やっぱりストリートファイターリーグから、格闘ゲームの大会とか配信番組に初めて触れるっていう人がすごい多くて、今まで僕らって、やっぱその海外のカプコンプロツアー、CPTを行脚してっていうのが大会のメインだったのが、幸か不幸かコロナ後はやっぱりストリートファイターリーグが中心になって、体もかなり楽になったし、あとはやっぱり初めて格闘ゲームを見るっていう層にもかなりリーチしたっぽくて 単純にストリートファイターリーグっていう大会自体がすごいいい大会だと思いますし、それに参加して優勝もできたんで、もう今年は言うことなしですね」とし、オンライン中心の大会によるメリットと、ファンの増加による恩恵についても語った。
ぷげらは「年々見てくれる人が増えてって、どんどん、その応援してるよっていうのが、直接届けられるようになってきて……で、今年はキャラバンとかのイベントもあったりして、本当に元々ずっとゲーセンでゲームしてただけなんで、そのファンがいるっていうことに、やっぱりその実感を掴みづらいみたいなところってあるんですけど、本当に応援してくれてるんだなっていうのを感じれて、すごい僕は嬉しかったですし、やっぱその大会で勝った時の喜びがやっぱ上乗せされるなっていうのは思いましたね」とし、ファンとの距離が近くなった事のメリットについて語った。
カワノは暗い声で「嬉しかったことは正直、そんなになかったかなぁ」とし、思わずどぐらから「声も暗いやん、そんなに辛かったん?」と振られると苦笑いしながらカワノは「辛かったっすねぇ。まぁでも……うーん、まぁしいていうんであれば、自分がうまくなっていく感覚は楽しかったですね。やっぱりルーク使いたての時って、みんなすごいルーク戦の対策自体はすごいしてたんで、誰とやっても勝てないみたいな感じだったんで、 そこで、やっぱ徐々にうまくなる過程ってのは楽しかったかなって感じです」とした。
ガチくんは「まぁ、今日なんですけど優勝はもちろん嬉しかったんですけど、今のカワノのテンション見ると、やっぱりちょっとこういう(辛い)感じに見えるんですけど、ルークで勝った時、すごい喜んで……(カワノの)あれをやっぱり1年通して見ることがなかったんで、見れたのよかったなって。はしゃぎ方すごかったです」とし、1巡目大将戦で勝利した直後のカワノのはしゃぎっぷりについて語った。
カワノも「EVOよりはしゃぎました。すごいこんな行ったり来たりして」と同意し、どぐらも「だいぶ漂ってたよ」と茶化す。これにガチくんが笑いながら続けて「そうそう、普段やっぱそんな(感情を)表に出すやつじゃないんで、それ見れてよかったなと思いました」とした。
続けて、オンラインがメインのSFL 2022リーグにおいて、オフラインかつ有観客の環境で試合することについての質問が出ると、ガチくんは「まぁ、なんだかんだ僕とか、どぐらさんとぷげ(ぷげら)は、割とそういうCPTに回っとったりしたんで、 慣れてはおったんですけど、カワノなんかはちょっとまだ海外に回るっていうのがあんまなくて結構あれですけども、今日に関して言えば、一応去年負けはしましたけど、こういう環境でやるっていうのは、経験として持てとったんで、そんなに会場のあれ(雰囲気)に飲まれずにできたかなって感じはあります。でも、やっぱその応援が直に来るんで、すごい嬉しいですよ」とした。
カワノは「そんなに普段と変わった感じはなかったんですけど、まあ1個面白かったのは、コンボミスした時に、会場からあーって声が聞こえたのは面白かったなと思いました」として取材陣を笑わせた。
ぷげらは「なんか試合が始まっちゃうと、あんまり周りの音が聞こえなくなるというか、僕、ゲーム音かなり小さくしてるんですけど、それでも聞こえなくなるぐらい視界狭まっちゃうんですけど、やっぱふっとこう試合が終わった時に、ヘッドフォン外した時とかに、やっぱこう入ってくる光景がすごい嬉しいです。やっぱ、いいもんだなって」とした。
どぐらは「懐かしいなっていう、そのEVOとかそういう大会もそうですし、さらに遡ればやっぱり闘劇……あの大昔の本当に僕らがゲーセン時代に出てた全国大会がまさにこんな感じだったんで。しかも、今日有明近くて、おっ? とかちょっと思ってたんですけど、本当にやっとなんかこういう有観客の大会、帰ってきたなっていう感じですね。本当3年ぶりとかだと思うんで、今後もまたこれやっていけたら、個人的には嬉しいなっていう感じですね」とした。
続けてガチくんとどぐらがカプコンカップの当日予選にいくかについて聞かれると2人は顔を見合わせ、笑いながら考え中と回答。これに合わせて、今後カプコンカップやSFL WORLD CHAMPIONSHIP 2022などもあり、一息つくといってもやる事が多く、どのように世界大会に挑んでいくのかの対策などについての質問が出た。
これにはガチくんから「でも、多分個人的にレベルで見るともう今回の(SFL)リーグが多分1番レベル高くて、ここまでやらんでも正直いけるんじゃねえかって思ってしまうんですよ。それぐらい(SFL)のレベルが高いもんだったんで。練習自体もちろんしますけど、ちょっと一旦……もうなんか……一旦やりません! なんか適当にやります。良しなにまた練習再開して(大会を)迎えます」とマジメ系リーダーのガチくんの口から意外な言葉が飛び出した。
カワノは「僕はまぁCPTあるんですけど、一息休んだら、多分もうそのままやんないんすよね、今緩めたら……だから、ちょっとどうしようかなって悩み中です」とした。
ぷげらは「大会の直前に詰め込むのは、自分には全然合わなくて、普段から自信ある(状態)……明日大会ですよって言われても大丈夫なぐらいじゃないと、どうせ勝てないと思ってるので。ただ逆に詰め込むことも、もうしない1年間を過ごしてきたので、これまで通りに緩急なしに、2月まで普通に遊んで、普通に練習してって感じで(これまでのリズムを)崩さないで、今まで通りで行こうかなと思ってます」とした。
どぐらは開口一番「何もしません!」と宣言し、取材陣を笑わせた。続けて「チームメイトに、さすがにそろそろみたいなん言われるまで、絶っ対やりません。でも言われたらやることはやります、ぐらいですか」とした。
ここで、使用キャラクターへの思いについての質問も飛び出すと、ガチくんは「僕、多分結構周りのプロに比べたら1キャラでここまで発売からやるという、あんまおらん、結構恵まれたキャラクターやなっていう感じで使っとったんですけど、やっぱその7年も使うと割とこう意識してなくてもできるアドリブみたいなのがすごいできて、なんかあんまりそのなんか、職人感はすごい出せるキャラクターにはなりました。でも、プロになれたきっかけのキャラでもあるので、思い入れはあるキャラですし、感謝してます」とラシードに対する感謝を述べた。
ぷげらは「キャラへの思い入れ、このゲームは強かったですね。普通に見た目が1番好きで、純粋にめっちゃいいなと思って使いたかったキャラなんですけど、結構全体で見るとちょっと環境的に厳しいシーズンが多くて、まあ使いたいんだけど、プロとしてやりたいしっていうところで使わないでおいたことが多いというか、使ってないシーズンの方が多いんですけど」とし、昔からストリートファイターVのバイソンの見た目が1番好きであると語った。
続けて「今年は(バイソンの性能面では)正直元に戻ったようなところがあって、つまりポイズンとかセスとかを使ってた時の性能と大体ほとんど一緒ぐらいに戻ったんですよね。ってことは、自分はあの時使わない選択をしたんだから、環境にあったキャラを使う選択をしたんだから、今回もそうじゃないのかって年の初めにすごい模索したんですけど、(バイソンで)自分にしかできないことが、やっぱ結構あるっていうのは強みだなと思って練習していくうちに、去年のSFLとかも頑張って練習して、結構マックス引き出せるように頑張ってたつもりなんですけど、もっとうまくなっていってる実感があって、なんか段々、去年の自分がマックス全然引き出せてなかったんだなっていうことにちょっと苛立ってきちゃって……で、この1キャラでもう詰めよう、そしたら、今よりいい結果も去年よりいい結果もついてくるんじゃないかなって思って、覚悟を決めて臨んだので、思いはとてもありました」とし、バイソンというキャラクターとの相性の良さと、よりマックスが引き出せた点などの思い入れについて語った。
どぐらは「キャラ自体への思い入れは別に普通って感じなんですけど、一応前作のストリートファイター4の時にベガ、同じキャラを使用してて、5になった時に最初べガ選んだんですけど、もうめちゃくちゃ弱くて……もうこら勝てんなっていうのですぐキャラ変えて……えーとまずネカリに変えて、ユリアンに変えて、で、ユリアンに変えた後にユリアンに飽きて、その時期まぁベガ結構良さそうだなっていうので、まあ4でもベガ使ってたし、またベガやるかっていうので、(その後は)調整などで困ったこともあまりなかったので、 なんか惰性で続けてるっていう感じなんですけど、よく考えたら、4の時になんか全国レベルの大会って、ベガでも優勝したことなかったんで、 多分ベガとの付き合い自体は15年ぐらいあるんですけど、15年目にしてベガ初優勝の可能性はちょっとあります。はい、思い入れは普通です」と繰り返した。
カワノは「コーリンなんすけど、キャラ愛とか正直なくて、5始めた時に、ちょうど新キャラとして、コーリンが出たんで、触ってそのままやってたんですけど、まあやっぱ今回、やりにくい調整くらっちゃって、キャラ変ってのをプロ人生で……格闘ゲーム人生でやったことなかったんで、メイン変更ってのはちょっと不安はあったんですけど、今回はルークにしっかり移行できたってことは、なんかこれはストリートファイター6が出ても、その過程とかになるんじゃってます」とした。
続けて、今年のSFLからストリートファイター6に切り替わるという話について、ストリートファイター6をプロとして継続するのかという質問に対して、ガチくんは「まあ、もちろんプロゲーマーとしては、継続はしていくつもりですけど、ゲームが新しくなって、新しい選手が入ってきて、入れ替え差し替えも多分今とは違うんで、そこの勢いに負けんように頑張ってプロを続けていきたいです」と前向きなコメントを返した。
カワノは「続けると思うんですけど、なんか他にマジでやってみたいことみたいな、できたらそっちします。」として、取材陣を笑わせた。
ぷげらはカワノのコメントに絡める形で「自分は、マジでやってみたいことが格ゲーなんで、どういう移行の仕方があっても、続けていきたいなと思ってます」とした。
どぐらは「めちゃくちゃ打算的なことを言うと、ストリートファイター6、1年目のストリートファイターリーグはすごい盛り上がると思うんで、そこには絶対いたいです。でも、正直プロゲーマーって、やっぱ勝てなくなったらやめ時かなっていうのはあるんで、 まあ自分で、いやもう勝てねえな、厳しいってなるまでは選手やりたいなっていうのが一応僕の中であるんで、もうしばらくはやるんじゃないでしょうか」とした。
現段階のストリートファイター6で使おうと思っているキャラについて、確認したところ、どぐらは「マリーザ使いたいです。ただ、強そうな新キャラを使いたいっていう感じですね」とした。
ぷげらは「今の中だったら、一応ジュリのルックスが気に入ってるので。なんか見た目が好きにならないと、ちょっと気持ちが入んないみたいなところもあるので、今の中だったらジュリなんですけど、5のバイソンの時みたいなビビビって感じはまだ来てないので、バイソン求む!」とし、バイソンの復活をリクエストした。
カワノは「魂キャラのルークで!」とコメントして周囲からのツッコミを浴びまくった。
ガチくんは「僕はそんなに決めてはないですけど、なんかラシード選んだのも結構、このキャラで強かったら目立てるかな、ぐらいの感じで僕選んで、なんかそういうキャラがまたおればそれ選ぼうと思っています」とした。現段階での候補を尋ねたところ、「今だと、なんかJPとかはちょっとかっこいいなと思うんで、それ行こうかなと」として、囲み取材は締めくくられた。
とにかく“エモさ”全開のグランドファイナルだった!
以上、SFL 2022 グランドファイナルの模様をレポートした。過去のSFL、特に1年前から開始したチーム編成による流れから今年のグランドファイナルを振り返ると、とにかく過去とのしがらみやここまでの経緯と繋がるような、いわゆる“エモい”展開が強く印象に残る1日となった。
先ずは準決勝のSaishunkan Sol 熊本と名古屋OJA BODYSTAR Mildomとの一戦は、1巡目が名古屋OJA BODYSTAR Mildomがアウェイながら40-0の全勝と圧倒的な勝利からスタートする事になる。しかもふ~どのポイズンがShutoのユリアンを破っての勝利だ。会場にいた誰もが名古屋OJA BODYSTAR Mildomの決勝進出を予想したが、これを覆す契機となったのが、ひぐちガイルの勝利なのだ。SFL 2022リーグ戦を振り返っても、チームが不調の時にはひぐちが最初に戦況を覆す場面が多く見られたが、その再現とも言える展開となった。
そして2巡目を経てポイント差的には勝てば次の延長、負ければ終了という緊迫した場面でここを覆したのはShutoのユリアン。これは正にリーグ後半に盛り返してチーム全体の勢いを付けたShutoの活躍と重なる。リーグ中、この2人がチームを引っ張り、支えてきたのは間違いなく、今回の準決勝はその縮図とも言える光景が目の前で展開したのだ。そして最終戦も見事に勝利して決勝進出を決めたのはやはりShutoだった。
会場の誰もが今年の主役は間違いなくShutoだと痛感させられる一幕だったと言える。
決勝戦はそれ以上の“エモさ”を痛感する展開だった。1巡目と2巡目は驚くほど順調に見えたGood 8 Squadだったが、実はガチくんは1勝もできておらず、これを支えたのは今年の助っ人であるどぐら、安定した試合を見せるぷげら、そしてこれまで圧倒的な強さを誇ってきた“主役”のShutoに対してGood 8 Squadが見せた最初の切り札が、なんとカワノのルークだったのだ!
1年前のSFL 2021決勝で惜しくも敗退した際のカワノは、自身がチームのピンチを救えなかった事を悔いて涙を見せた。今年のリーグ戦もコーリンの調整の影響などがあり、リーグ全体の戦績は振るわず、そこに悔しい思いをしていたカワノが導き出した結論がなんとルークの起用だったのだ。そして1カ月半もの時間を割いて、磨いたカワノルークの起用が見事にハマり、Shutoユリアン撃破に成功するのである。カワノは見事にチームメンバーとしての役割を果たしたのだ。
プレイオフが終了した瞬間、メインでルークやコーディーを使うプレーヤーがいなくなり、プレイオフ終了時のインタビューなどでも、グランドファイナルではルークが出ないというコメントが出ていたこともあり、誰もがルーク登場を予想していなかった。この状況だからこそ活きた面ももちろんあるが、2カ月という限られた期間でShutoのユリアンを相手にできるレベルにまで仕上げるのは並大抵の苦労ではなかっただろう。実際に、会場でのインタビューや囲み取材ではそこまで掘り下げられなかったが、後日のカワノの個人配信を拝見していると、なんとコントローラーのボタン配置までルークに最適化して調整をしていたというのだから驚きだ。
こうして1巡目の大将戦でShutoのユリアン対策を見せたことで、今年のGood 8 Squadは優勝もあり得るという雰囲気を会場に与えられた。その影響も非常に大きい要素の1つといえるだろう。また、Shutoも自身の配信で語っているが、これまでキャラクター対策しかされていなかったが、今回のGood 8 Squadも名古屋OJA BODYSTAR MildomもShutoという人対策が完璧にされていたという。
そして2巡目も好調なGood 8 Squadはここまでで60-20の大差をつける。普通なら楽勝と感じられるこのスコア展開だが、Good 8 Squadのメンバーだけでなく、SFL 2021の展開を知る人ほど、このスコアに不安を感じたことだろう。なぜならこのスコアは優勝を逃したSFL 2021の2巡目終了時と全く同じスコアだったからだ。実際に解説席にてハメコ。氏も同様の発言をしている。
その流れを払拭しようと3巡目の先鋒に登場したのがどぐらのベガだ。ここで勝利すればその瞬間にGood 8 Squadの勝利は確定する。ところがここはどぐらが敗退する展開となり、チームのみならず会場全体をSaishunkan Sol 熊本の勝利への期待の雰囲気が広がり始める。リーグで圧勝していたGood 8 Squadがまた負けるのか? 観客は常にドラマチックな展開を期待する。そしてその可能性を最も秘めているのがShutoやひぐちのいる今年のSaishunkan Sol 熊本だからだ。
そんな空気の中で抗い、そして登場したのがぷげらのバイソンだ。調整の影響がありながら、個人としても好成績を残してきたぷげらのバイソンが、この空気の中で見事に勝利し、チームを優勝に導いた。ぷげら自身もSFL 2021決勝の舞台で敗れた時、ガチくんに頼りすぎてきたことを悔いて涙を流していた1人だ。そんなぷげらがついに今年、チームを勝利に導いた立役者の1人になったのである。
しかもインタビューでぷげら自身も語っているが、不安要素の1つとして相手がユリアンだったという点も大きかったようだ。キャラクターだけでなく、シチュエーションなど1年前に敗れた時と全く同じ舞台を整えられながらも、それに見事に抗ったぷげらは見事というほかはない。自身も触れていたが正に“成長”の成果が発揮されたのだろう。
ほかにも、チームの勝利を第1に掲げ、SFL 2021決勝の敗退から1年間を捧げてきたチームリーダーのガチくんの想いはさらに複雑だったろう。チームの勝利を信じて人一倍努力してきた男が、なんとグランドファイナルの舞台では緊張などもあってか1勝もできずに終わってしまったのだ。しかし、今年はチームの仲間たちがそんな不調の自分を助け、フォローして、ついに優勝へと導いてくれた。ある意味自身の手で掴んだ勝利よりも感慨深い思いだったのではないだろうか。
このような環境の中、助っ人の立ち位置ながら、チームのムードメーカーとして常に試合の合間にメンバーに声をかけ、時にはマイクパフォーマンスで場を盛り上げてきたどぐらが、最後にやや涙ぐんでしまったのは、ある意味、人一倍、情に熱いどぐらならではとも言える。本人の言葉を借りるなら、年を取ったのだろう。
ということで、SFL 2022は、リーグ優勝のGood 8 Squadがそのままグランドファイナルでも優勝する結果となった。カプコンカップやSFL WORLD CHAMPIONSHIP 2022など、今後もストリートファイターVのイベントは続くが、先ずは戦ってきた全ての戦士(プロプレーヤー)たちに休息してもらいたい。そして力を蓄えて、再び次のステージに挑んでほしい。
そして、早くも開催が決定したSFL 2023ではどのようなドラマが待っているのか。今から震えて待っておきたいところだ。