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「ウィッチャー3 ワイルドハント」のレイトレ性能を最大50%改善するMod

オリジナルのウィッチャー3のフレームレート。フレームレートは30fpsとなっている

 先日、アクションRPG「ウィッチャー3 ワイルドハント」に対し“新世代機向けアップデート”と題した大型の更新がなされ、新たにリアルタイムレイトレーシングへの対応が行なわれたのだが、このPC版でのレイトレの実装はかなり“重く”、最新のGeForce RTX 4090でも、高解像化やフレーム補間といった技術を駆使しないと4K解像度下では60fpsを達成できない。

 海外のModコミュニティサイト「NEXUSMODS」において、このレイトレをオンにした際の負荷を軽減させる最適化Modが配布されている。Modと言ってもini設定ファイル1つだけで、ウィッチャー3をインストールしたフォルダ「The Witcher 3 Wild Hunt¥bin¥config¥platform¥pc」の下にコピーするだけだ。

 このiniファイルはRTXGI(RTXを駆使したグローバルイルミネーション)の光線数を減らすことで実現している。もちろんこれにより品質は低下するのだが、作者によれば視覚的な影響は最小限に抑えられている一方で性能は大幅に向上するという。

 最新の「v0.5」では2種類のプロファイルがあり、「Quality」はv0.4.1に近い性能でありながらより正確なGIを実現。プローブ間隔が広いためバニラ(オリジナルのことを指す)よりも描画距離が優れているが、光線数が2分の1であり、20~30%高い性能を実現する。

 一方「Performance」はバニラと同じ描画距離だが、プローブ間隔を減らすことで光線数を4分の1に抑え、結果的に40~50%の性能向上が見込めるという。

 開発者が実際にGeForce RTX 2060 SUPER上で動作させたところ、オリジナルで平均36.6fpsのところ、Qualityでは平均46.2fps、Performanceでは平均54fpsに性能向上させることができたとしている。

 なお、ウィッチャー3は自然のリアルタイムな変化(天候や時間)によってRTXGIが大きく変わるため、ファストトラベルを使用して指定の場所に移動する、スポーン(キャラクターの死亡で指定の場所に戻される)された際など、同じ場所に移動したとしてもフレームレートに変化が生まれるとしている。

v0.5のQualityプロファイル。フレームレートは40fpsに向上した
v0.5のPerformanceプロファイル。フレームレートは46fpsとなった