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目指せ兆円規模新事業、日本マイクロソフトやMeta、ソフトバンクらが新ビジネス創出プロジェクト発足。ピコ太郎氏も登場

プロジェクト9月8日発足

 日本マイクロソフト、ソフトバンク、Facebook Japan、VISITS Technologies、IoT ビジネス共創ラボの4社、1団体は、「IDEACTIVE JAPAN PROJECT実行委員会」として、兆円規模の新たなビジネス創出を目指した、アイデアを募集するプロジェクトを発足した。

 「宇宙」、「SDGs」、「エンターテイメント」、「XR メタバース」、「IoT」、「AI」の6つのカテゴリについて、新しいビジネスにつながるアイデアを募集。対象は若者から高齢者まで限定することなく、個人でも、グループでも、新規ビジネスを起こすアイデアを持っている人は誰でも参加できる。

プロジェクト概要
プロジェクト全体のスケジュール。1年かけ実装を目指す。
公式サイトは9月8日にオープン

 プロジェクトの概要を説明した日本マイクロソフトAzure ビジネス本部 シニアプロダクトマーケティングマネージャ 石坂 誠氏は、「若者を対象としたアンケートでは、日本に明るい未来が待っていると答える人が10%程度しかいないという結果も出ている。このような状況を日本人としてなんとかしなければならない。我々はこの6つの領域がグローバルで成長する領域だと考えている。この領域に日本の魅力と最新テクノロジが重ね合うことで、日本の明るい未来を実現する、兆円単位の新ビジネスが誕生する可能性があると信じている」と日本を成長させる新ビジネス創出が目的であると強調した。

日本マイクロソフトが参加者に提供する内容
日本マイクロソフト Azure ビジネス本部 シニアプロダクトマーケティングマネージャ 石坂 誠氏
日本マイクロソフト 執行役員 常務 コーポレートソリューション事業本部長 兼 デジタルセールス事業本部長 三上 智子氏

 主要メンバーとして参加した各社もスタートアップ企業支援やハッカソン開催など、新ビジネス創出のための取り組みを行なっている。

 しかし、「日常のビジネスを考えると、MicrosoftとMetaが一緒にプロジェクトをやるなんて、ちょっと想像がつかないと思われるだろう。Metaさんが注力するメタバース領域には、我々Microsoftも注力しているが、1社だけでできることには限界があり、得意分野を持った各社が集まることで新しい可能性が広がるのではないか」と日本マイクロソフト 執行役員 常務 コーポレートソリューション事業本部長 兼 デジタルセールス事業本部長 三上智子氏は説明する。

Meta Facebookが参加者に提供する内容

 実際に各社が自社の得意分野で参加者を支援していく。日本マイクロソフトでは、さまざまな情報にアクセスできるLinkedIn Premium Business50万アカウント無償提供、GitHub Enterpriseの無償クーポンを1万人に提供、全国のMicrosoft Baseとの協力など情報提供や支援を行なっていく。

 ソフトバンクでは5Gの検証環境の提供、DXの経験/ノウハウの提供といった自社の得意分野を提供する。Metaはコミュニティ構築の推進メタバースの構築加速を行なう。VISITS Technologiesは、ひらめき力を測って鍛えるデザイン思考テスト、アイデアの共創を実現するVISITS formsを提供する。IoT ビジネス共創ラボは、参加する企業などの拠点を活用した支援などを行なっていく。

ソフトバンクが参加者に提供する内容
IoT ビジネス共創ラボが参加者に提供する内容

 また、今回壇上に登場した企業/団体以外にも、多数の企業や団体が今回のプロジェクトのビジョンに賛同し、スポンサー、人材育成パートナー、協力などを行なっていく。

 「発表会に参加したメンバーがかなり熱い思いでプロジェクトをスタートしたことは今日の発表会を見て頂いて伝わったのではないかと思うが、ビジョンに賛同してくれた各社もかなり熱い思いでプロジェクトを支援してくれている」(日本マイクロソフト 石坂氏)と協力して新たなアイデア創出と実装を進める意向だ。

 プロジェクトは、アイデアを創造するためのSeason.1、そのアイデアをカタチするためのSeason.2、社会実装を支援し事業化するためのSeason.3の3つのフェーズで構成される。

 2022年9月8日から2023年1月25日までの期間をSession.1としてアイデアを募集。AI搭載型オンラインツール「VISITS forms」を活用することで、1万人以上が同時にアイデアを出すことが可能となる。登録されたアイデアを相互フィードバックすることで、日本最大規模のアイデア共創を目指していく。

VISITS Technologiesが参加者に提供する内容

 1次審査を通過したチームは、アイデアをビジネスプランとしてブラッシュアップするためのメンタリングを無料で受けることができる。最優秀賞チームには、賞金1,000万円を始め、各カテゴリの優秀チームには各スポンサーからさまざまな特典が提供される。

ビジョンに賛同した企業/団体
参加者は特定せず、さまざまな立場の人が参加可能
約100人の学生アンバサダーも参加し、教育機関などに参加を働きかける
「宇宙」、「SDGs」、「エンターテイメント」、「XR メタバース」、「IoT」、「AI」の6つのカテゴリのアイデアを募集
1億人に開かれたアイデアを形にするサポートを実施
アイデアを考える初心者向けにトライアル感覚で参加することも可能
アイデアを具体化していく取り組みは、2023年1月に詳細を発表予定
ひらめきアイデアコンテストの最優秀賞は賞金1,000万円
外からオンラインで参加したソフトバンク株式会社 常務執行役員 法人事業統括 副統括 藤長国浩氏
Facebook Japan 株式会社 執行役員 パートナーシップ事業 北アジア統括 小川竜平 氏
VISITS Technologies 株式会社 代表取締役 松本勝氏
IoT ビジネス共創ラボ 幹事会社 東京エレクトロンデバイス株式会社 EC BU クラウド IoT カンパニー バイスプレジデント 西脇章彦氏

 9月8日に行なわれた発表会には、PPAPで世界的スターとなったピコ太郎氏が登場。スペシャルアンバサダーに任命された。ピコ太郎氏は、「皆さんのアイデアは、6歳とか100歳とか関係ない。アイデアが合わさる、何か結合されると嬉しいかなと思います」と話した。

プロジェクトのスペシャルアンバサダーに任命されたピコ太郎氏

 自身はアップルにペンを合わせたパフォーマンスで世界的に有名になったが、「ペンパイナップル、アップルペンですけど、あれね、実物では一度もやったことがない。実物のリンゴにペンを挿したら汚れますから」と話し、会場からは笑い声が漏れた。