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グランドファイナル進出の3チームがついに決定! ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2021 プレイオフレポート

SFL: Pro-JP 2021 プレイオフ会場全景。今回もオンラインでの対戦となる

 激戦を繰り広げた「ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2021(以下SFL 2021)」のリーグ戦が終了してから1カ月、優勝を決める最終戦、グランドファイナルへの進出をかけて、トップのGood 8 Squadを除いた上位4チームによる、「プレイオフ」がいよいよ開催された。実況は大和周平氏とアール氏、解説はハメコ。氏。

 プレイオフ進出はリーグ2位のv6プラス FAV Rohto Z!、3位のMildom Beast、4位の忍ism Gaming、5位の魚群の4チーム。本日行なわれるプレイオフでは本節リーグ2位と3位の「WINNER SIDE」によるMATCH1、v6プラス FAV Rohto Z! VS Mildom Beastが行なわれ、ここで勝利したチームはそのままグランドファイナル進出が確定し、敗退したチームはMATCH3で再戦することとなる。

 そして本節リーグ4位と5位の「LOSER SIDE」によるMATCH2、忍ism Gaming VS 魚群の試合では、勝利したチームがMATCH3に進出し、MATCH1の敗退チームと対戦することとなる。なお、MATCH2で敗退したチームはそこでプレイオフ敗退となる。そしてMATCH3で勝利したチームもグランドファイナル進出が確定するが、ここで敗退したチームも、その瞬間にプレイオフ敗退が確定する。

 こうして本節リーグトップ通過のGood 8 Squad、そしてMATCH1の勝利チームとMATCH3の勝利チームの3チームが1月29日開催のグランドファイナルに進出、ここで最後まで勝ち残ったチームがSFL 2021優勝となる。

 プレイオフのルールについては基本的にはリーグ戦と同等でホーム&アウェイルールを採用。先鋒、中堅、大将を用意し、アウェイ側が先にオーダーを提示し、それを見てからホーム側はオーダーを宣言できる。先鋒戦と中堅戦は先に2勝した方が勝利となる2先で勝者は1ポイントを獲得、大将戦は先に3勝した方が勝利の3先で勝者は2ポイント獲得できる。ここまでは本節リーグと同じルールだ。

 プレイオフでは勝敗を決する必要があるため、5ポイント先取したチームが勝利という条件が追加されており、大将戦まで終了した段階で5ポイントに満たない場合はホームとアウェイを入れ替えて再度試合を行ない、5ポイント先取したチームが勝利となる。

 5ポイント先取のルールが追加されているため、最初の3試合だけで終わることはなく、最速の場合であっても2巡目が必ず発生することになる。また、最長の場合であっても3巡目の先鋒戦で勝負は決する。そのため、ホームとアウェイの入れ替えを考慮してメンバーたちをどうオーダーしていくかといった戦略はとても重要になると言えるだろう。

 ということで早速プレイオフの模様をレポートしていく。なお、今回は有料配信だが、1週間後にYouTubeなどでアーカイブが公開される予定とのことだ。また当初の予定では、プレイオフでは選手を呼んでオフライン対戦を行なう予定だったが、社会情勢を鑑みてSFL 2021リーグ戦と同様にオンライン対戦での開催となった。

実況は大和周平氏とアール氏が交互に行なう。解説はすべてハメコ。氏
今回もレポーターは高木由梨奈氏と安藤咲良氏が務める

ウメハラガイルとYHC-餅ダルシムが好調なMildom Beastがグランドファイナル進出!

 プレイオフのMATCH1はホームがv6プラス FAV Rohto Z!で出場メンバーはsako、りゅうせい、ときど、ボンちゃん。対するアウェイはMildom Beastで出場メンバーはウメハラ、ふ~ど、YHC-餅、もると。実況はアール氏が担当する。プレイオフということで試合開始前には各チームオーナーからも応援コメントが入り、さらに気分が高揚する。

 試合開始前の意気込みとしてコメントを求めると、v6プラス FAV Rohto Z!のリーダー、sakoからは「ここまできたら勝ってグランドファイナル行きたいです。それだけの準備もしてきたし、みんなも信用しているので、力を合わせて頑張りたいと思います」とした。

 Mildom Beastのリーダー、ウメハラは「1度はダメかなと思った時もあったんですけど、チームが力を合わせて勝てたので、1度ダメだったというそこを乗り越えた強さがあると思うので、このままグランドファイナルで優勝したいと思います」とした。

リーグ2位通過のv6プラス FAV Rohto Z!はホームからのMATCH1スタートとなる。出場メンバーはsako、りゅうせい、ときど、ボンちゃん
v6プラス FAV Rohto Z!のオーナーは、株式会社KADOKAWA Game LinkageのGM、目黒輔氏
リーグ3位通過のMildom BeastはアウェイからのMATCH1スタート。出場メンバーはウメハラ、ふ~ど、YHC-餅、もると
Mildom Beastのオーナーは、株式会社DouYu Japanの島木皓平氏

 v6プラス FAV Rohto Z!とMildom Beastの本節リーグ戦での2戦はホーム、アウェイともv6プラス FAV Rohto Z!が3-1で勝利している。特にときどがバイソンを起用してのウメハラガイル対策が功を奏した面もあり、今回のプレイオフではどのように対策していくのかが興味深いポイントの1つだ。

 1巡目のMildom Beastの事前オーダーは、先鋒がウメハラのガイル、中堅がYHC-餅のダルシム、大将はふ~どのポイズン、リザーブはもるととなった。これを受けてのv6プラス FAV Rohto Z!の先鋒オーダーはsakoのメナト、リザーブはりゅうせいとなった。sakoは「今回練習してきたんで頑張ります」とシンプルにコメント。リーグ中にはなかったsakoメナトとウメハラガイルの対戦がこのプレイオフで実現する形となった。

Mildom Beastの1巡目、事前オーダーは先鋒がウメハラのガイル、中堅がYHC-餅のダルシム、大将はふ~どのポイズン、リザーブはもると

 sakoメナトとウメハラガイルの先鋒戦。sakoメナトはVトリガーI/VスキルI、ウメハラガイルはVトリガーI/VスキルII。

 1回戦1ラウンドは双方慎重な立ち上がり。お互いに守りを固めながら慎重に攻め合い、少しずつお互いの体力が削れていく。残りタイムが35秒くらいのタイミングでsakoメナトは連携からのクリティカルアーツ「ウン・ネフェル」で一気に体力を削るが、僅かに残ってしまう。ここでトリガーもゲージもMAX状態のウメハラガイルはVトリガー、ソリッドパンチャー発動からのクリティカルアーツ、ソニックテンペストを放ち、こちらも僅かに体力が残る状態と、クリティカルアーツの応酬が展開する。最後はsakoメナトの隙をついたウメハラガイルのしゃがみ小パンチで決めて先制。2ラウンドも双方の体力を削り合う五分の勝負ながら、最後はウメハラガイルがソニックブーム連打にEXソニックブームを絡めての連打でsakoメナトを攻め切って連勝で1本を先制した。

 2回戦2ラウンドは、残りタイム10秒を切るところまで膠着し、最後にEXソニックブームでsakoメナトの体力を削っていき、反撃のために向かってきたsakoメナトに対して再度EXソニックブームを決めることでウメハラガイルが2本目も勝ち取り、先鋒戦を勝利。Mildom Beastが先制の1ポイントを獲得した。

sakoメナトとウメハラガイルの先鋒戦。1回戦1ラウンドはsakoメナトのクリティカルアーツ、ウン・ネフェルを食らい大ダメージを負いながらも、反撃のクリティカルアーツ、ソニックテンペストで体力を削り返し、そのまま攻め切ってウメハラガイルが先制した
残り10秒を切ったところで体力不利のsakoメナトの接近をEXソニックブームで阻み、ウメハラガイルが勝利した

 続く中堅戦のオーダーはときどのユリアンと発表。ときどは「ダルシム戦になりますが、もう万全です。私の作品、見ていてください」とコメントした。本節リーグでは10節で同カードが行なわれ、ここではときどユリアンが勝利しているが、一方でCPTなど別の大会ではYHC-餅のダルシムがときどのユリアンを下している実績もあり、どちらが勝つか先の読めない展開だ。

今回は本節リーグ中のSTATSや、リーグ中に対戦があった場合はその時の勝敗やSTATSなども詳細が表示されており、かなり膨大な情報が確認できる

 ときどユリアンはVトリガーI/VスキルI、YHC-餅ダルシムはVトリガーI/VスキルI。

 1回戦はYHC-餅ダルシムの猛攻で有利な展開が続き、Vトリガー、ヨガバーナーを活かした攻めでときどユリアンの体力を大幅に削っていく。ときどユリアンもVトリガー、エイジスリフレクターを使って反撃するも、最後はバックジャンプキックで決めて先制。2ラウンドもYHC-餅ダルシムがヨガファイアなどを活かした連携で試合を有利に展開。ときどユリアンもエイジスリフレクターでの反撃を試みるも攻め切られる前にVリバーサル、ヨガイマーラで反撃してそのまま連勝し1本を先制。

 最終3回戦、1ラウンドは双方慎重な立ち回りを見せるが、少しずつ画面端にYHC-餅ダルシムが追い込まれていく。ここでYHC-餅ダルシムは宙を浮いて逃げようとするが、これをときどユリアンが対空で撃墜し、そこからチャリオットタックルやEXデンジャラスヘッドバットなどの連携で大ダメージを与え、そのまま攻め切って先制。2ラウンドは双方慎重な立ち回りから少しずつ体力を削っていくが、エイジスリフレクターを活かした見事な連携でそのままときどユリアンが攻め切って連勝で勝利。激闘の中堅戦を制し、v6プラス FAV Rohto Z!が1ポイントを獲得した。

ときどユリアンとYHC-餅ダルシムの中堅戦。1回戦はYHC-餅ダルシムの多彩なアクションでときどユリアンを抑え込み、YHC-餅ダルシムが連勝で1本を先制した
画面端に追い詰めてからのVトリガー、エイジスリフレクターを活かしたときどユリアンの猛攻が要所で光る展開で、ギリギリの激闘をときどユリアンが制した

 2ポイント獲得の大将戦、ここでv6プラス FAV Rohto Z!のオーダーはボンちゃんのかりんと発表。ボンちゃんは「ふ~どくんを倒す準備はもう十分できているので、ふ~どくんは絶対倒します」と力強いコメントを残した。本節リーグでは3節で同カードが行なわれ、ここではふ~どのポイズンが勝利しており、ボンちゃんがどのようなの対策を用意してきたのかが注目ポイントだ。

 ボンちゃんかりんとふ~どポイズンの大将戦。ボンちゃんかりんはVトリガーI/VスキルI、ふ~どポイズンはVトリガーI/VスキルII。2連敗からの3連勝という劇的な展開で大将戦をボンちゃんかりんが制し、v6プラス FAV Rohto Z!が3-1で1巡目をポイント有利で折り返した。

ボンちゃんかりんとふ~どポイズンの大将戦。1回戦、2回戦ともボンちゃんかりんの攻めをうまくしのぎ、逆に隙をついてのふ~どポイズンの連携が見事にきまり、2本先取で大将戦にリーチをかけていくふ~どポイズン
2回戦1ラウンドのボンちゃんかりんはゲージがフルだったにも関わらず意図的かミスかは不明だが、連携からクリティカルアーツを繋がずに逆にふ~どポイズンがクリティカルアーツで逆転して勝利する場面も見られた
流れが変わったように感じられたのは3回戦。ボンちゃんかりんの動きに迷いがなくなり、攻めの圧がとにかく強くなったように感じられた。クリティカルアーツも迷いなく発動し、その勢いのまま後半戦は全て勝利し、ボンちゃんかりんが大将戦を逆転勝利した

 1巡目のダイジェストを挟んで2巡目はMildom Beastがホーム、v6プラス FAV Rohto Z!がアウェイでの対戦となる。ここでv6プラス FAV Rohto Z!の提示した事前オーダーは、先鋒がりゅうせいのユリアン、中堅がsakoのメナト、大将はときどのユリアン、リザーブはボンちゃんと提示した。

 これを受けてホームのMildom Beastは、先鋒ウメハラのガイル、リザーブは引き続きもるとと申告。先鋒に出るウメハラに対して意気込みを聞くと「とりあえず3巡目までいきたいですね」とプレイオフを楽しんでいるのが伺えるようなコメントを返した。

 なお、本節リーグにおいて10節の同カードではりゅうせいユリアンがウメハラガイルに勝利する結果となっていた。この結果を受けてホーム側のウメハラがあえて再度同じ対戦に挑む展開は非常に熱い。

2巡目はホームとアウェイが入れ替わり、アウェイのv6プラス FAV Rohto Z!事前オーダーを提示。先鋒がりゅうせいのユリアン、中堅がsakoのメナト、大将はときどのユリアン、リザーブはボンちゃんとなった

 ウメハラガイルとりゅうせいユリアンによる2巡目の先鋒戦。ウメハラガイルはVトリガーI/VスキルII、りゅうせいユリアンはVトリガーI/VスキルII。ウメハラガイルが連勝で2巡目の先鋒戦を制した。この勝利でMildom Beastが1ポイントを加算、v6プラス FAV Rohto Z!が3、Mildom Beastが2ポイントとなった。

ウメハラガイルとりゅうせいユリアンの2巡目の先鋒戦。1回戦1ラウンドをいい形で勝利したりゅうせいユリアンだったが、2ラウンド開始早々にまさかのクリティカルアーツ「ドミナントクラッシュ」の誤爆が発生!
体力ゲージ上は不利のウメハラガイルだが、りゅうせいユリアンのEXデンジャラスにーを冷静にVシフトで回避し、反撃のクリティカルアーツ、ソニックハリケーンで決めて先鋒戦を勝利した

 続く中堅戦はYHC-餅ダルシムがsakoのメナトに挑む。YHC-餅は「メナト戦、最近新しいことをして勝率がいいので、それが今回も出せたらなと思います」と自信を伺わせた。なお、本節リーグでの同カードはなく、SFL 2021では今回が初対戦となるが、YHC-餅ダルシムが勝ち取り、両チームとも3ポイント、次の大将戦で勝負が決する状況となった。

YHC-餅ダルシムとsakoメナトの中堅戦。遠距離攻撃を得意とするキャラ同士の激突だが、YHC-餅ダルシムは絶えず距離を取ってじっくりとやる戦法でsakoメナトを翻弄
最終3回戦までもつれこむ激戦だったが、終始慎重な立ち回りを見せたYHC-餅ダルシムに軍配が上がり、激闘の中堅戦をYHC-餅ダルシムが制した

 大将戦はときどユリアンに対してふ~どのポイズンが挑む。ふ~どはグランドファイナル進出のかかった対戦について「一方的に獣道に参加するくらいの気持ちで取り組んだのでいけるんじゃないかな」とコメント。なお、本節リーグでは両者の対戦実績はない。

 ここで名前の挙がった「獣道」とはウメハラが主催する、ウメハラが見たいゲームの対戦をゲームのジャンル問わずに行なうというユニークなイベントだ。今年の「獣道IV」ではときどのユリアンに対してGood 8 Squad、カワノのコーリンが挑む10先のバトルが行なわれ、これにはときどが勝利している。

 格闘ゲームの枠では「スーパーストリートファイター2X」での対戦が行なわれたほか、パズルゲーム「ぷよぷよテトリス」での対戦、シューティングゲームの「怒首領蜂 大往生」によるスコア対決などが行なわれ、大いに盛り上がった。なお、「ウメハラが見たい」対戦が行なわれるイベントのため、原則として1度しか参加できない大会でもあり、恒常的に開催されるイベントでもないので、これに参加する気持ちで取り組んだというのは相当な覚悟が感じとれるコメントだ。

 ふ~どポイズンとときどユリアンによる、プレイオフMATCH1の勝敗が決する2巡目大将戦。ふ~どポイズンはVトリガーII/VスキルII、ときどユリアンはVトリガーI/VスキルI。結果はふ~どによる大将戦の勝利により、Mildom BeastがMATCH1を5-3で勝利し、グランドファイナル進出を決めた。なお、Mildom Beastの2巡目のポイントは4-0とまさかの全勝を決めて見せた。

ふ~どポイズンとときどユリアンの大将戦。1回戦はどんなに体力を削られてもときどユリアンが強行な攻めの姿勢を崩さず、そのまま攻め切って勝利
試合全体を通してみてもふ~どポイズンが主導権を握っている印象の大将戦だったが、ギリギリの体力でも果敢に攻めるときどユリアンの猛攻をうまく防御してしのぎ、反撃で勝利する場面が多く見られた
最後はときどのユリアンのEXチャリオットタックルを読んでのバックジャンプでかわし、そこから反撃し、Vトリガー、トキシックグラマー発動からのトキシックバインドで決めてふ~どポイズンが大将戦を制した

 Mildom Beastへの勝利チームインタビューにおいて、ふ~どは「すごい楽しく参加できているのが印象的です。最初きつかった頃もあったりして、今ここまで来れたので感無量でございます」とした。

 ウメハラは「いやー、あの気持ちはうれしいです」とコメント。ここでアール氏から「この結果はどれぐらい想像できてましたか?」との質問が飛ぶと、ウメハラは「いや、結構あるなと思いました。逆に落ちるとキツいなと思ってました。このv6プラス FAV Rohto Z!との対戦の方がチームの相性的にいける、というのも2回大差で負けているので、逆にこっちの方が前回の反省を踏まえて対策を立てやすい立場だったので、絶対負けれない勝負ということで精神的にもこちらに分があると思っていました」とした。

 アール氏がここで「今日も1-3で負けてからの4-0で勝利ですので……やりすぎですよね?」と返すと、笑いながら「ここまで序盤に相手が手の内を見せてくれていて、予想外ということのない状況でのこちらがホームだったので、きれいに決まったなと思います」とした。

 YHC-餅は「2巡目の試合も全員勝ってそれでグランドファイナル進出を決められたということなので、自分も負け負けで終わるわけにはいかなかったので、さっきの1勝がチームのためにできて本当によかった」とした。ここでハメコ。氏からYHC-餅に対して「sakoメナト戦で新しい動きを用意してきたという話があったと思うんですが、具体的にはどのあたりだったんでしょうか?」という質問があり、これにYHC-餅からは「じっくりって感じです。細かい攻略とかポイントではなく、全体の流れでじっくり動こうと決めていた」と回答した。

 今回はリザーブのみの参加となったもるとからも「こんなに人の試合ではしゃいで、こんなに人の試合で息苦しかったのは初めてです。内心ホッとしています。よかったです」と笑顔でコメントした。

 続いてMATCH1に敗退し、MATCH3での再対戦が決まったv6プラス FAV Rohto Z!へのインタビューも行なわれた。ここでsakoは「準備してきたんで頑張ります」と苦しそうな表情からコメントした。

 v6プラス FAV Rohto Z!は次のMATCH2の勝利チームと、次のMATCH3にて対戦し、ここで勝利すればグランドファイナルに進出できる。

MATCH1勝利のMildom Beastのチームインタビュー
MATCH1に敗退したv6プラス FAV Rohto Z!だったが、まだMATCH3が残っているため、リーダーのsakoにのみインタビューが行なわれた

ももちルークや藤村春麗など忍ismの奇策を“滅した”魚群がMATCH3に進出!

 続くプレイオフのMATCH2はホームが忍ism Gamingで出場メンバーはももち、藤村、ひぐち、大谷。対するアウェイは魚群で出場メンバーはマゴ、まちゃぼー、もけ、水派。実況は大和周平氏が務める。MATCH1と同様、試合開始前には各チームオーナーからも応援コメントが入り、さらに気分が高揚する。なお、忍ism Gamingはリーダーのももち自身がオーナーを務めるため、ここでジャケットを羽織ってオーナーにチェンジ。

 オーナーとしてのももちは「株式会社忍ism、代表取締役の百地祐輔です。ひとまずプレイオフに進出したということで、選手の皆さん、応援してくれたファンのみなさん、ありがとうございます。予選は4位というところで、まだまだ優勝を目指せる力が忍ismにはあると思いますので、かなり途中リーグで苦しい場面もあったんですけど、ベテラン選手、若手選手が協力しあって優勝を目指してほしいと思います。頑張れ忍ism」とオーナーらしいコメントを残した。

リーグ4位通過の忍ism GamingはホームからのMATCH2スタートとなる。出場メンバーはももち、藤村、ひぐち、大谷
ジャケットを羽織り、オーナーとして挨拶するももちこと、株式会社忍ism、代表取締役の百地祐輔氏
リーグ5位通過の魚群はアウェイからのMATCH2スタートだ。出場メンバーはマゴ、まちゃぼー、もけ、水派
魚群のオーナーは、株式会社TOPANGAの代表取締役社長、豊田風佑氏

 試合開始前の意気込みとしてコメントを求めると、魚群のリーダー、マゴは「忍とはリーグ戦が始まってホーム、アウェイ両方やったんですけど、両方とも一組み合わせしか勝てておらず、あまりいい成績ではなかった。プレイオフの舞台でようやく忍に対して土をつけたいなと思っていますので、みんなそれに向けて頑張って来たし、勝ちたいと思います。頑張れ魚群」と、いい話の最後にももちの一言を加えて茶化すいつものマゴ節は健在だ。

 両チームの本節リーグでの対戦成績は前半節は忍ism Gamingが3-1で勝利、後半節は2-2のドローと、忍ism Gamingが勝ち越している。マゴがコメントした通り、アウェイでは水派が先鋒戦で1勝のみ、ホームではまちゃぼーが大将戦で1勝したのみと、魚群は忍ism Gamingとの相性があまりよくない印象を受ける。特にリーダーのマゴ自身が勝てていないため、今回マゴの立ち回りが注目のポイントの1つと言えるだろう。

 MATCH2の1巡目、アウェイとなる魚群の事前オーダーは、先鋒がもけのラシード、中堅はまちゃぼーのキャミィ、大将はマゴのキャミィ、リザーブは水派となった。これに対して忍ism Gamingの先鋒オーダーはひぐちのガイル、リザーブは大谷と申告した。意気込みを聞かれたひぐちは「最初こちらがホームなので、利点を活かして先にポイントを取って逃げ切りたいと思います」とした。

 ひぐちガイルともけラシードの本節リーグでの対戦はないため、MATCH2先鋒戦が初顔合わせとなる。特にもけは本節リーグではリザーブが多かったこともあり、もけの動向に注目が集まるところ。

アウェイ魚群の事前オーダーは先鋒がもけのラシード、中堅はまちゃぼーのキャミィ、大将はマゴのキャミィ、リザーブは水派だ

 ひぐちガイルともけラシードの先鋒戦。ひぐちガイルはVトリガーI/VスキルII、もけラシードはVトリガーII/VスキルI。ここは、もけラシードが連勝で先鋒戦を制し、魚群に先制の1ポイントをもたらした。

ひぐちガイルともけラシードの先鋒戦はお互いに激しく攻め合う互角の激闘が展開
要所の立ち回りのうまさでもけラシードが攻め切って先鋒戦を勝利した

 続く中堅戦はまちゃぼーのキャミィに対して、忍ism Gamingは藤村の春麗と申告。意気込みを聞かれた藤村は「今日、魚群を滅ぼすために練習してきました。みなさま応援よろしくお願いします」と物腰柔らかな声と裏腹の過激なコメント。

 本節での藤村春麗は初めての登場となるため、両者の対戦成績はないが、藤村は過去にメインキャラの候補として春麗をやりこんでいた実績もあるなど藤村春麗の完成度は高いと思われる。一方でまちゃぼーは2021年末のイベントで対春麗戦で勝利した実績もあり、どう展開するかは全く読めない一戦と言える。

 藤村春麗とまちゃぼーキャミィの中堅戦。藤村春麗はVトリガーII/VスキルI、まちゃぼーキャミィはVトリガーI/VスキルII。3回戦までもつれ込み、最後はしゃがみ小キックの確認からのEX百裂脚で決めて藤村春麗の勝利。中堅戦の藤村春麗の勝利で忍ism Gamingが1ポイントを取り返した。

藤村春麗とまちゃぼーキャミィの中堅戦。SFL2021では初登場となる藤村春麗はVリバーサルを多用する見事な立ち回りでまちゃぼーキャミィを翻弄する
まちゃぼーキャミィと互角の勝負を展開する藤村春麗が最後は連携を見事に決めて中堅戦を勝利した

 大将戦はマゴのキャミィに対して、ももちのルークが登場。ルークは本節リーグ終盤に実装された新キャラであり、本節では初めて登場することになる。意気込みを聞かれたももちは「今日はもちろん魚群を倒しにきているんですけど、マゴさんを倒しにもきているので、しっかりマゴさんを倒して魚群を倒したいと思います」とマゴに対する敵意をむき出しにしたコメントを残した。

 ももち自身は本節リーグ中はあきら1本で来ており、ルークでの対戦成績はないが、7節のマゴとの対戦ではマゴのかりんに対してももちのあきらが勝利した実績が残っている。今回使用するルークは実装されて1か月の新キャラクターだが、多くのプレーヤーたちが試して評価が高いこともあり、実装直後からガッツリやりこんでいたももちが本番の舞台でどこまで戦えるのかは注目ポイントの1つだろう。

 また、マゴも本節リーグ後半はあまり調子がよくなかったが、2021年末のイベントではSaishunkan Sol 熊本のリーダー、ネモとの激戦に勝利するなど調子はよさそうに見えるため、マゴの調子の良さがどのように影響するのかも期待したいポイントだ。

 ももちルークとマゴキャミィの大将戦。ももちルークはVトリガーI/VスキルI、マゴキャミィはVトリガーI/VスキルII。結果は、マゴの勝利により、魚群が3-1で忍ism Gamingにリードする形で2巡目に突入する流れとなった。

ももちルークとマゴキャミィの大将戦。2021年末に実装された新キャラ、ルークがSFL2021に初登場だ。ルークは飛び道具、サンドブラストがかなり強力
1本を先制されたものの、マゴキャミィの立ち回りは好調で多少体力を削られても、連携を見事に決め、ももちルークを追い込んでいく
地上での立ち回りでもももちルークを上回り、そのまま連勝でマゴが大将戦を制した

 ダイジェストを挟んでの2巡目、忍ism Gamingがアウェイとなり、魚群がホームとなる。忍ism Gamingの事前オーダーは先鋒がひぐちのガイル、中堅が藤村のキャミィ、大将はももちのルーク、リザーブは大谷となった。

 このオーダーを受けての先鋒オーダーはまちゃぼーのキャミィ、リザーブはもけと申告。まちゃぼーは「さっき不甲斐なく負けてしまったので、ここで勝ってチームに貢献したい」とコメントした。本節リーグでは14節の大将戦で対戦し、まちゃぼーキャミィが勝利している。

魚群がリードする形で迎えたアウェイの忍ism Gaming。事前オーダーは先鋒がひぐちのガイル、中堅が藤村のキャミィ、大将はももちのルークとなり、藤村がキャミィにキャラを変更したほかは同じオーダーで挑む

 まちゃぼーキャミィとひぐちガイルによる2巡目の先鋒戦。まちゃぼーキャミィはVトリガーI/VスキルII、ひぐちガイルはVトリガーI/VスキルII。ここは、ひぐちガイルの先鋒戦勝利により、忍ism Gamingが1ポイント取り返して2ポイントとなり、魚群とのポイント差を1に縮めた。

まちゃぼーキャミィとひぐちガイルの2巡目の先鋒戦。ひぐちガイルのキャミィ対策がうまくハマった印象で、まちゃぼーキャミィが思うように攻め切れない
ひぐちガイルは体力的に多少劣勢であってもクリティカルアーツ、ソニックテンペストに繋ぐ連携がうまく決まってまちゃぼーキャミィに連勝し、見事に先鋒戦を勝利した

 中堅戦は藤村キャミィに対して水派のコーリンが登場。水派は「チームメイトがとても頑張ってくれたので、僕もチームに貢献できるように頑張ります」と謙虚なコメントを見せた。藤村キャミィと水派コーリンはどちらも本節リーグではチームのポイントゲッターだったが、本節リーグでの対戦はなかった組み合わせのため、現段階のコンディションや状況によって結果は大きく異なる対戦と言えるだろう。

 水派コーリンと藤村キャミィの2巡目の中堅戦。水派コーリンはVトリガーII/VスキルI、藤村キャミィはVトリガーI/VスキルII。藤村キャミィが先制するも、水派コーリンが逆転の2連勝。水派コーリンの中堅戦勝利により、魚群が4-2でさらにリードを広げる形となった。

水派コーリンと藤村キャミィの中堅戦。本節リーグでチームのポイントゲッターだった2人の直接対決だ。1回戦1ラウンドは残り5秒で両者何もしないお見合い状態に。本節リーグ中でもここまで反撃がない展開は珍しいが、ハメコ氏。によると逆転しようのない体力差があるため、下手に水派コーリンが手を出すと藤村キャミィのゲージが貯まってしまうため、何もしないのが正解とのこと
立ち回りのうまい両者の対決はギリギリのところで水派コーリンが勝利した

 2巡目の大将戦はももちルークに対してマゴのキャミィが登場と、1巡目の大将戦と同じ組み合わせとなった。ここでマゴは「ももちルークって対戦したこともなかったので、かなり不気味な存在だったんですけど、さっき対戦してみて分かったんですよ」とここで間を置き、おもむろに顎を撫でながら「ぬるいなって。なんで滅ぼします」と先ほどの藤村からのコメントを逆手にとった挑発コメントを返した。

 マゴキャミィとももちルークによる2巡目の大将戦。マゴキャミィはVトリガーI/VスキルII、ももちルークはVトリガーI/VスキルI。結果、マゴの勝利により、6-2で魚群がMATCH2を勝利し、MATCH3への進出が決定した。

2巡目の大将戦前に意気込みを聞かれたマゴは顎をさすりながらももちルークはぬるいと挑発、さらに1巡目の藤村の言葉をそのまま使って忍を滅ぼす宣言をして見せた
マゴキャミィとももちルークによる全く同カードとなった2度目の大将戦。ぬるい発言をしながらも1回戦はももちルークが圧勝して1本を先制する
その後もギリギリの攻防が続くが、要所をキッチリ抑えて勝利する好調のマゴキャミィが連勝で大将戦を制した

 魚群への勝利チームインタビューにて、今の気持ちを聞かれたマゴは「いいんですか? 僕の今の高揚した気持ちを言っちゃっていいんですか?」とおどけて見せた後は一転してトーンが下がり、「正直ももちルークって試合前にも言っていたようにかなり不気味な存在だったんですよ。そもそもももち自体がルークに合ってると思っていたし、色々なルークとやっても全然満足できないような感じだったので怖かったんですけど、その想定をそのまま試合に持ってきて甘えずにやった結果が出たかなと。実際本当に強かったので。」とルーク対策の苦労を真剣に語った。そして最後に再び「まぁ、とにかくでも忍は滅ぼせてよかったなとは思います」と笑いを誘うコメントで締めくくった。

 プレイオフでは結果が出せずに苦しんだまちゃぼーは「僕は何もしてないんですけど、うちのチームって強いんだなと思いました。でもまだ次があるので頑張りたいなと思います」とした。1巡目に1勝を上げたもけは「忍ismはどうしようかと悩んでいたチームだったのでチームメイトが強くて勝てて嬉しいですし、自分自身もなんとか勝つことができたので、すごく勢いのつけれたマッチだったんじゃないかなと思います」とし、最後に「魚群最高! 」と高揚した気持ちを表現した。

 水派は「このチームでまだ対戦ができるということで、本当にうれしく思います。みなさん次も頑張りましょう」とメンバーに声を掛けると、まばらながらもメンバーたちから声があがり、チーム全体から楽しそうな雰囲気が感じられた。

 MATCH2を勝利した魚群は続くMATCH3でv6プラス FAV Rohto Z!と対決し、ここでの勝利チームがグランドファイナルに進出できる。勢いに乗る魚群がそのまま勝利するか、敗退して後がないv6プラス FAV Rohto Z!が本節リーグ2位の意地を見せるのか、予想のつかない最終バトルが幕を開ける。

MATCH3への進出を決めた魚群へのチームインタビュー。マゴの笑顔が印象的だ

sakoルーク参戦で荒れるMATCH3がいよいよスタート! グランドファイナル進出はどっちだ!?

 グランドファイナル最後の一枠をかけたMATCH3、ホームはMATCH1で敗退したv6プラス FAV Rohto Z!とMATCH2で勝利した魚群となる。進行は大和周平氏が努め、実況はアール氏が務める。解説はハメコ。氏だ。

 両チームのリーダーからMATCH3に向けての意気込みをそれぞれコメント。魚群リーダーのマゴは「MATCH2で忍ismを乗り越えてきたんで、今度はこのMATCH3でFAV Rohto Z!に対して……というか、あのハチマキしてるヤツに対して俺たちの強さを見せつけてやろうかなと思っております」とハチマキを締めたときどに対してコメントした。v6プラス FAV Rohto Z!リーダーのsakoはこのマゴのコメントを受けて「ハチマキばっか見てんちゃうぞ!」とシンプルながらも心強い一言を返した。

 v6プラス FAV Rohto Z!と魚群との本節リーグでの対戦結果は前半節は魚群が大将戦を勝利してのドロー、そして後半節でも魚群が先鋒戦と大将戦を勝利して3-1で勝利している。この過去の対戦データが今回どのように影響を与えるのかが注目のポイントの1つだろう。

 アウェイの魚群が提示した事前オーダーは先鋒がもけのラシード、中堅がまちゃぼーのキャミィ、大将はマゴのキャミィとなった。このオーダーを受けて、v6プラス FAV Rohto Z!の先鋒はsakoでキャラクターはルーク、リザーブはりゅうせいと申告した。この土壇場にきての新キャラルークの登場である。sakoは「苦手なラシードのために用意してきました」とコメント。

 先ほどのももちルークに続いて、sakoもルークでの参戦となる。もけとの対戦は過去にないため、sakoのルークがどのような仕上がりを見せてきたのかが注目ポイントと言えるだろう。

ホームはMATCH1で敗退したv6プラス FAV Rohto Z!
アウェイはMATCH2で勝利した魚群
魚群の事前オーダーは先鋒がもけのラシード、中堅がまちゃぼーのキャミィ、大将はマゴのキャミィ、リザーブは水派

 sakoルークともけラシードの先鋒戦。sakoルークはVトリガーII/VスキルI、もけラシードはVトリガーII/VスキルI。完成度の高い攻撃的なsakoルークが攻め切って勝利しv6プラス FAV Rohto Z!が先制の1ポイントを獲得した。

sakoルークともけラシードの先鋒戦。SFL 2021では初顔合わせとなるsakoルークだが、もけラシードの立ち回りにはルーク対策を意識した動きが多く見られた
最終3回戦までもつれ込む接戦だったが、sakoルークの完成度の高さもあり、最終的にsakoルークが先鋒戦を勝利した

 続く中堅戦はときどのユリアンが挑む。ここでときどは「我打倒冨永」の文字の描かれたハチマキを装備して登場。意気込みを聞かれると「はい。先ほどね、不甲斐ない負けをしてしまったので、ここでバッチリ決めたいと思います。富永相手にバッチリ決めます」とコメント。

 このコメントを受けて思わず苦笑いを見せるまちゃぼーだが、これに対して、アール氏は「格ゲー界で3大気をつけなきゃいけない物の1つに数えられるきれいなまちゃぼー」とし、これにハメコ。氏は「まぁまちゃ切れさせたら終わりですよ」と煽っていくおふざけムードだ。ここで一転してハメコ。氏は「組み合わせという点では、ユリアンとキャミィというのは今のストリートファイターVを象徴する組み合わせですよね」とし、ときどユリアンとまちゃぼーキャミィによる対戦のまじめな解説も忘れない。

 本節リーグでは第2節に同カードの対決があり、ここではときどユリアンが勝利している。一方で前半節に調子の悪かったまちゃぼーが後半になるにつれ調子を上げていった経緯もあるため、ここでどう立ち回るかが注目のポイントだ。

 ときどユリアンとまちゃぼーキャミィの中堅戦。ときどユリアンはVトリガーI/VスキルII、まちゃぼーキャミィはVトリガーI/VスキルII。結果は、中堅戦のときどユリアンの勝利で、v6プラス FAV Rohto Z!は2ポイント連取となった。

ときどユリアンとまちゃぼーキャミィの中堅戦。序盤でまちゃぼーキャミィが優位に立っても、その後のときどユリアンの立ち回りが見事でまちゃぼーキャミィが攻め切れずに逆転負けする場面が多く見られた
キャミィ対策万全に感じられるときどユリアンの前になす術もなく、連勝でときどユリアンが中堅戦を制した

 大将戦はマゴキャミィに対してボンちゃんかりんが挑む。ボンちゃんは「僕が勝って4-0で前半は終わりですね。ありがとうございました」と挑戦的なコメント。

 ボンちゃんかりんとマゴキャミィの大将戦。ボンちゃんかりんはVトリガーI/VスキルI、マゴキャミィはVトリガーI/VスキルII。最終5回戦までもつれ込むも、マゴキャミィの勝利により、v6プラス FAV Rohto Z!と魚群とも2-2のドローで2巡目に突入した。

ボンちゃんかりんとマゴキャミィの大将戦。マゴキャミィ有利で試合が進んでもボンちゃんかりんの火力の高さで一気に形成逆転する場面も多く見られた
マゴキャミィのキャノンストライクなどはボンちゃんかりんの対空で反撃
5回戦までもつれる接戦ながら、マゴキャミィがタイムオーバーギリギリの攻防で見事に守り切り、1巡目の大将戦を勝利した

 2巡目はホームが魚群、アウェイがv6プラス FAV Rohto Z!での対戦となる。アウェイのv6プラス FAV Rohto Z!の事前オーダーは先鋒がときどのユリアン、中堅がsakoのルーク、大将はボンちゃんのかりんと申告。

 これを受けてのホーム側オーダーは先鋒がもけのラシード、リザーブは水派となった。突然話を振られたかのような慌てるリアクションを見せるもけの様子を見て実況席は大丈夫ですかと尋ねるが、ここでもけは「OK、OK、OK、一番やりてぇ相手だ! 」と元気よく返す。さらにコメントを求めると「マゴさんの憎き相手だと思うのでぶっ潰したいと思います」とした。

 本節リーグでもこの対戦はない。今回の魚群のプレイオフではもけの出番が多くなっている点、そしてMATCH2からいい仕事をしてきており、ここでもときどユリアン相手にどのように立ち回るのかもポイントの1つと言えそうだ。

アウェイのv6プラス FAV Rohto Z!の事前オーダーは先鋒がときどのユリアン、中堅がsakoのルーク、大将はボンちゃんのかりん、リザーブはりゅうせい
マゴからの突然の先鋒ラシードの申告に慌てるもけ。どうやらこの時は本当に聞いておらずかなり慌てていたようだ

 もけラシードとときどユリアンによる2巡目の先鋒戦。もけラシードはVトリガーII/VスキルI、ときどユリアンはVトリガーI/VスキルI。2本連取でときどユリアンが勝利し、v6プラス FAV Rohto Z!が1ポイントリードの3ポイントとなった。

もけラシードとときどユリアンの2巡目の先鋒戦。ときどユリアンの強気の攻めにもけラシードが対応しきれず攻め切られる場面が多く見られた
もけラシードもパーフェクトを見せるなど奮闘するもときどユリアンが押し切り、2巡目の先鋒戦を制した

 中堅はsakoルークに対してまちゃぼーキャミィと申告。まちゃぼーの意気込みは「チームメイトに助けてもらってばかりなので、そろそろ本当に勝ちたい」とした。新キャラのsakoルークに対して、まちゃぼーのキャミィが挑む展開は、MATCH2でマゴキャミィがあきらルークに勝利した印象もあり、まちゃぼーキャミィ有利にも見えるが、sakoルークはVトリガーが異なることもあり、sakoルークがどのような立ち回りを見せるのかが注目のポイントだ。

 まちゃぼーキャミィとsakoルークによる2巡目の中堅戦。まちゃぼーキャミィはVトリガーI/VスキルII、sakoルークはVトリガーII/VスキルI。2本連取でまちゃぼーキャミィが中堅戦を制し、先鋒、中堅で双方1ポイントずつ稼いだことで、魚群、v6プラス FAV Rohto Z!ともポイントは3-3の同点。大将戦で勝利したチームがグランドファイナル進出が確定となる。

まちゃぼーキャミィとsakoルークの2巡目の中堅戦。sakoルークの連携がうまく決まるとあっという間に勝敗が決してしまう
まちゃぼーキャミィの立ち回りがうまくハマってsakoルークを圧倒し、まちゃぼーキャミィが中堅戦を制した

 大将戦はマゴキャミィが再びボンちゃんかりんと相まみえる。マゴは1巡目の勝利も絡めて「ボンちゃんの顔に陰りが出ているんでね。さっき試合前とかは元気そうだったんですけど」とコメントしているところでカメラがボンちゃんに移るとすごい形相でカメラを睨み、表情で煽るボンちゃんの姿が映り、これを受けて「あ、虚勢張ってる! 頑張ってる感じしますよ! それが見れたのが何よりも嬉しいので、もっとすごい顔をさせてあげたいかなと思います」とボンちゃんを煽るコメントをした。

 1巡目の大将戦ではボンちゃんかりんに勝利したマゴキャミィであり、MATHC2でも大将のももちルークに対して同カードを連勝してきたマゴキャミィのため、勢いが続けばここでも連勝を見せる可能性は高い。一方で勝ち続けることが求められ続けてきたプレッシャーがどのように影響するか。また1度は敗北しながらもギリギリの接戦を続けてきたボンちゃんかりんがここで爆発力を見せるか。勝負の行方は終わってみなければ分からない注目の一戦と言える。

 こうして迎えたグランドファイナル進出をかけた最後の2巡目大将戦、マゴキャミィとボンちゃんかりんとの一戦。マゴキャミィはVトリガーI/VスキルII、ボンちゃんかりんはVトリガーI/VスキルI。最終5回戦までもつれ、最後は、マゴキャミィのペースで展開するも、ボンちゃんかりんがギリギリのところで攻め切って勝利し、激闘の大将戦を制した。

 この大将戦を制したことでv6プラス FAV Rohto Z!が5-3で魚群に勝利、グランドファイナル進出が決まった。

 以上、本日のプレイオフを経てグランドファイナル進出は、リーグ3位のMildom Beastと2位のv6プラス FAV Rohto Z!の2チームとなった。

マゴキャミィとボンちゃんかりんの2度目の大将戦。五分五分の攻め合いが展開し、どちらが勝つのかは想像がつかない激しいバトルとなった
どちらかの体力ゲージが優位な展開でも、1つの連携が決まるとそこから一気に体力が削られるので、全く予断を許さないバトルが続く
最終5回戦ファイナルラウンドまで続いた激闘は読み合いの末、ボンちゃんかりんが攻め切って勝利。2巡目の大将戦をボンちゃんかりんが制し、v6プラス FAV Rohto Z!のグランドファイナル進出がここに決定した

 v6プラス FAV Rohto Z!への勝利チームインタビューではボンちゃんから「マゴとこういう負けられない戦いではなかなか当たってなかったので、マゴ攻略自体はすごい得意な人間だと自分で思っているので、もっと余裕を持って勝てるかなと思ったんですけど、やっぱ魚群チームを救っているだけありましたね、マゴさん」とマゴを讃えるコメントを残した。

 リーダーのsakoはコメントを求められると「勝ってくれてありがとうございます。よかった」とシンプルにコメント。MATCH1で1戦のみの出場だったりゅうせいは「苦しい時とかもあったんですけど、みんなすごい頼りになって、助けてもらうことが多かったので、グランドファイナルでは自分も活躍できるように頑張りたいと思います」とした。

 ときどからは「今日もう途中できついのかな? という展開がすごい長くて、この1年これで終わっちゃうのかなと思ったんですけど……まぁボンちゃんやってくれましたね! これでまたグランドファイナル、あと3週間後ですか。もう地獄の3週間が続くと思うと、すごいね、燃えてきますね! 次、Mildom Beast、許しませんからね! 待っといてください!」と改めて宣戦布告した。そしてすっかり忘れていたのか「あ、あとGood 8 Squadも……」と付け足してコメントを締めくくった。

 ここで実況席のハメコ。氏からボンちゃんに対して「シンプルに勝因ってなんだと思います?」と質問するとボンちゃんは「すごいプレッシャーがかかる場面じゃないですか。長期間やってきた全てのチームの命運がかかる試合なので。マゴがそこを引き受けてるというのが、俺すげぇなめられたなと思ったんですよ。で、かなりイラっとして、やべぇ、この野郎と思ったんですけど、逆に緊張してヤバいなという、すごいドキドキした試合でしたよね。だから本当に勝ったのは時の運だなという感覚はすごくあります。内容で勝ったわけじゃないし。だからもっと練習しなきゃダメなんだなと思わされましたね」とした。

 ここでアール氏からも「今の大将戦の最後の試合の緊張感、今までのキャリアの中で並ぶものとかってありました?」と質問すると、「チーム戦っていうのがまだあまりないじゃないですか。普段は勝とうが負けようが自分の責任になるので、負けたらしゃーないなという感覚が強いんですけど、今回だってときどが予選で超引っ張ってくれて、今日も活躍してくれているのに、俺が負けることによってときどがもう試合できなくなるのはもういやじゃないですか。sakoさんもりゅうせいもすごい頑張ろうっていう感じでやってくれていたから、いやー、なかなかこの3人の命を握るってすごいことですよね。いい経験ができましたね」と返した。

MATHC3を制した v6プラス FAV Rohto Z!のチームインタビュー

グランドファイナルで再びMildom Beastとv6プラス FAV Rohto Z!が激突!

 最後はプレイオフ進出を決めたMildom Beastとv6プラス FAV Rohto Z!が再度登場し、グランドファイナルへの意気込みについてのインタビューが行なわれた。先ずはMildom Beastのメンバーたちに、グランドファイナルでv6プラス FAV Rohto Z!と再戦することについて話を聞いていった。

 ウメハラは「今回いい場面で勝てたは勝てたんですけど、トータルだと1勝2敗なので、油断せずにちゃんと備えたいと思っています」とした。YHC-餅は「今日ときどさんには負けてしまったので、ユリアン戦もこなしつつ、v6プラス FAV Rohto Z!のチームのキャラクターは今以上に対策して臨みたいと思いますので、次もしっかり勝ちたいと思います」とコメント。

 ふ~どは「キャラ的にはやっぱいいなと思ってます。キャミキャミよりユリユリの方がいいなと思っていたので、モチベーション高く練習できると思います」とした。もるとは「今、自分もルークとダンもさらにレベルを上げてきているので、それを見せれればなと思います」とした。

 アール氏からは「当初から1試合でも多く、長くこのチームでやりたい、という気持ちを特に口にしていたのがMildom Beastの皆さんだったという感覚があるんですけど、1番最後の舞台までたどり着いて、しかもその過程がすごかったんですけど、その辺りについてどのように思われますか? 」との問いにチームを代表してYHC-餅から「ドラフトで選ばれてから、とにかくやっぱり長い間ゲームがしたいなとずっと思っていたので、この最高のメンバーで最後までこれて、最後の舞台に立てたのは本当にうれいしですし、この4人で勝ち進みたいと思います」とした。

 最後にハメコ。氏からはグランドファイナルの最終戦、Good 8 Squadについてはどうですか? との質問が飛ぶと、これにウメハラは「チーム相性は正直、そんなに悪くないんじゃないかなと思っています。てかあそこを倒すんだったらうちだろくらいには思っています。なのでたどりつきたいですね」と優勝への自信をのぞかせつつインタビューを締めくくった。

MATCH1で勝利したMildom BeastとMATCH3で勝利したv6プラス FAV Rohto Z!が再び呼ばれ、グランドファイナルに向けた意気込みなどについてインタビューした。
Mildom Beastのインタビューの様子

 続いて先ほど勝利を決めたv6プラス FAV Rohto Z!へのインタビューとなった。先ずはリーダーのsakoに、プレイオフの1日を振り返ってみての一言を求めると「やっぱり頼りになるボンちゃんに助けられたなというのがすごい残っていて、個人的にはいい試合は出来ているものの、やっぱりもうちょっと勝ちきれない試合が多かったので、今後そういうところをしっかり詰めていって次のMildom Beast戦に備えたいと思います」とした。

 りゅうせいには、Mildom Beastとの対戦後の一言を求めると「やっぱ他の3人のプレイの内容を見比べるとやっぱり、自分の実力というのはちょっと劣っちゃうのかなと思っているので、グランドファイナルまでには肩を並べて戦えるように頑張りたい、練習してきます」とした。

 ボンちゃんにも話を聞くと「多分、Mildom Beastって、今回のプレイオフのルール上、下に落ちた後のことも考えて練習していたっぽかったんですよ。そういった意味でうちはMildom Beastに時間を割いていたのもあったので勝ちたい試合だったんですけど、この敗戦はいいきっかけというか、自分たちが有利と思っていたような組み合わせでも違ったりとか、蓋を開けてみないと試合って分からないんだなというのを再確認できたので、Mildom Beast戦は詰み甲斐がありますね」と再戦に向けての意欲を見せた。

 Mildom Beastとの再戦についての気持ちを改めて聞かれたときどは「もう絶対に許しません!」と先ほどのコメントに被せる形で同じコメントを返す。ここでインタビュー前にいつの間にか、打倒Mildom Beastのハチマキに差し替えていたときどに対して、大和氏から「ちなみにそのハチマキって実際、ご自宅に何枚くらいあるんですか? 」とみんながどこかで気になっていた質問をぶつけると「10枚セット、アマゾンで1,000円くらいなんですよ」と思った以上に格安だったことを打ち明けた。よく見ると日の丸を模した赤い丸印は明らかに手書きのいびつな形なので、無地の10枚組ハチマキを自分で加工して使用しているようだ。

 ここでアール氏からsakoに対して「このメンバーを揃えた中でのリーダーというのは結構な重責で、そこに対しても結構意識を割いているんじゃないかと思うんですけど、どうですかね」と尋ねると、「正直、プレッシャーはかかっているよね」と返す。ここでアール氏が「次は最後のグランドファイナルなので、その重責から解かれた姿をグランドファイナルで見れたらいいなと思うんですけど」と尋ねると「そりゃね伸び伸びやれたらね、めっちゃ強いよね」と答え、思わずメンバーたちも失笑する場面も見られた。

 そしてハメコ。氏からGood 8 Squadについて再度sakoに聞くと「かなりやっぱ強いチームなんで、頭抱えるチームでもあるんですけど、言うてね、うちのメンバーやったら勝てると思ってるんで、前は1回負けてるけど、ちゃんとリベンジするために練習して優勝目指します」と締めくくった。最後はときどから「今のは振りでしたからね」と指摘が入るが、特にそれに対してのリアクションもないまま、アール氏からは「ふるえて待ってまーす」とフォローが入り、インタビューは終了となった。

v6プラス FAV Rohto Z!のインタビューの様子

 以上がプレイオフ3試合の様子を簡単ではあるがレポートした物となる。13時から開始し、インターバルを挟みつつ、最終的に20時30分近くまでかかる長丁場だった。

 こうして振り返るとやはり一番驚愕したのはMATCH1、v6プラス FAV Rohto Z!とMildom Beastの一戦において、1巡目で1-3の劣勢だったMildom Beastが2巡目では4-0で勝利し、終わってみれば3-5の逆転劇を展開したことだろう。リーグ戦の途中では下位にまで落ち込んだMildom Beastが気が付くと、グランドファイナルに駒を進めており、まるで漫画の主人公のような奇跡の展開だ。このままMildom Beastが奇跡の逆転優勝を果たすのか、リーグ1位のGood 8 Squadが行く手を阻むか、最後のおいしいところをv6プラス FAV Rohto Z!が持っていくのか。ここまで残った3チーム、どこが優勝してもおかしくないし、どこが優勝するのかは予想もつかない。

 次回、優勝決定戦となるグランドファイナルは1月29日の土曜、13時から開催される。現段階ではオフライン開催を予定しており、観客も動員する形で行なわれるようだ。グランドファイナルでは準決勝として、本日のMATCH1勝利チームのMildom BeastとMATCH3勝利チームのv6プラス FAV Rohto Z!による対戦が行なわれ、この勝利チームが決勝戦に進出し、リーグ1位通過のGood 8 Squadと対戦、勝利したチームが優勝となる。

 優勝チームには賞金500万円、準優勝チームには賞金200万円、3位チームには賞金100万円が授与される。なお、当初は決勝進出した2チームはワールドチャンピオンシップの挑戦権も獲得できる予定となっていたが、社会情勢を鑑みてワールドチャンピオンシップの開催その物が中止となってしまった。

 ルールは今回のプレイオフと同様で、ホーム&アウェイを交互に繰り返しながら対戦し、ポイントを獲得していく形となるが、プレイオフでは5点先取だったポイントは7ポイント先取となる。そのため最短の場合は、2巡目の大将戦で決着する場合もあるが、五分五分の展開が続くと最長では4巡目の先鋒戦までもつれる可能性もある。

 3週間後の社会情勢がどうなっているのか、現段階で予想するのは難しいが、願わくばより多くの人たちの目に、直接この大会の最後の結末が焼き付けられることを願うばかりだ。

プレイオフの結果。グランドファイナル準決勝の組み合わせはプレイオフMATCH1と同じだが、MATCH1ではホームスタートだったv6プラス FAV Rohto Z!がアウェイスタートとなり、MATHC1で勝利したMildom Beastがグランドファイナル準決勝ではホームからのスタートとなる。この違いが選手たちにどう影響するのか、それは実際にグランドファイナルを見るまで誰も分からない
オフラインの観客席は全て完売しているが、プレイオフ同様、ZAIKOのWEB先行配信チケットはまだ購入可能だ。1日通し3,000円でリアルタイム視聴が可能となっている。今回プレイオフの先行配信を見ていたが、配信トラブルなどは特になく快適に閲覧できた