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IBM、「Power10」プロセッサ搭載でx86より高速なサーバー

Power E1080サーバー

 日本IBMは、最新の「Power10」プロセッサを搭載したサーバー「IBM Power E1080」を17日に出荷開始すると発表した。

 Power10はIBMが設計し、Samsungの7nmプロセスを用いて製造したプロセッサ。これを搭載したE1080は旧世代の「Power E980」と比較して、コアあたりの性能が最大30%、処理性能が50%以上向上。同じ処理を行なった際のエネルギー消費量が33%削減され、脱炭素に貢献するとともに、ハードウェア/ソフトウェアコストを削減できるという。

 また、処理性能に影響を与えずにエンドツーエンドのセキュリティを実現する透過的なメモリ暗号化機能を搭載。Power9と比較するとコアあたりの暗号化エンジン数が4倍となり処理が高速化。前世代と比較してAES暗号化のコアあたりの処理が2.5倍高速だという。

 さらにコアごとに4つのMMA(Matrix Math Accelerator)エンジンを搭載し、AI推論精度を最大5倍以上に向上させられるという。加えて、ONNX(Open Neural Network Exchange)もサポートし、TensorFlowやPytorchといったフレームワークを使用してONNXで利用が利用可能な学習済みのAIモデルを、コードの変更を行なわずしてx86から移行して展開できるとしている。

 E1080では、コアあたりのOpenShiftコンテナのスループットがx86ベースのサーバーと比較して4.1倍高く、単一の筐体でより多くのワークロードを同時展開できるとしている。

Power10プロセッサ