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ルネサス、世界最高レベルの高性能/電力効率を実現するCNNアクセラレータ

 ルネサス エレクトロニクス株式会社は、ディープラーニング用のCNNハードウェアアクセラレータを開発した。故障検出機構やソフトウェアタスク間の無干渉支援機構とあわせて、1チップで自動運転のメインプロセッシングを実現する車載用SoC「R-Car V3U」で採用している。

 今回同社が開発したCNN(Convolutional Neural Network)ハードウェアアクセラレータコアは、高性能かつ低消費電力な点が特徴。R-Car V3Uでは、このアクセラレータコアを3基実装し、各コアに2MBの専用メモリを搭載しており、60.4TOPSの処理性能と、13.8TOPS/Wの電力効率を両立した。多くのセンサを利用する先進運転支援や自動運転システムにおいて、空冷でも動作可能な高性能ECUを実現できるとする。

 また、R-Car V3Uでは、偶発的なハードウェアの故障を高速に検出し制御するセーフティメカニズムや、SoC上で動作するすべてのタスク間の無干渉(FFI、Freedom From Interference)を実現する支援機構も実装されており、もっとも高い安全性レベルとなるASIL(Automotive Safety Integrity Level)D向けの機能強化を図っている。