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2020年に必要なコア数は?クロックは? “PCの中心”CPUはこう選べ
2020年4月2日 06:00
かつてはクロックの高いモデルほど高性能と相場が決まっていたCPUだが、最近はコア数がどんどん増えてグレードも細分化される一方、自分の用途に合ったモデルを選ぶのが難しくなっている。2020年の最新CPUを選ぶポイントを整理しよう。(TEXT:マルオマサト)
自作PCのパーツ選びはまず「CPU」から
自作PCの構成は自由といっても、パーツの規格が一致していないと組み合わせられない。優先度の高いパーツをまず選び、それに合うパーツを決めていこう。基本的にはCPUから考えていくのがよいだろう。CPUはまさにPCの中心と言えるパーツで、その役割はOSやアプリにプログラムされた命令を取り込んで実行すること。その性能によってPCシステム全体の基本的な快適度が決まる。現在のCPUはさまざまな機能を内蔵していて複雑だが、IntelのCoreシリーズとAMDのRyzenシリーズに大別される。
製品名 | コア数/スレッド数 | 定格/最大ブーストクロック | 対応メモリ | 倍率アンロック | PCI Express | 内蔵GPU | TDP | 実売価格 |
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Core i7-9700K | 8C/8T | 3.6GHz/4.6GHz | DDR4-2666/2ch | ○ | 16レーン(Gen3) | UHD 630(1.15GHz) | 95W | 44,000円前後 |
Ryzen 7 3700X | 8C/16T | 3.6GHz/4.4GHz | DDR4-3200/2ch | ○ | 20レーン(Gen4) | - | 65W | 44,000円前後 |
- コア数/スレッド数
コアはCPU内部にある、実際に命令を実行する回路のこと。コアが多いと多くのスレッド(ひとかたまりの命令)を並行して処理でき性能面で有利。クリエイティブ用途では同時処理スレッド数が性能に直結する - 定格/最大ブーストクロック
内部の回路が動作する速さ。アプリの最適化不要で性能全般に影響し、CPU構造やコア数などほかの条件が同じならクロックが高いほうが性能がよい。ブースト機能対応CPUは最大クロックが重要 - 倍率アンロック
アンロックは、いわゆる「オーバークロック(OC)」可能モデル。動作クロックの制限が解除されているので、OC対応マザーボードを使って本来より高いクロックで動作させられる。ただし、動作保証はない - PCI Express
CPUに直結されているPCI Expressインターフェースのレーン数。ビデオカードやSSDの接続に使われる。最新世代のPCI Express 4.0(Gen4)は1レーンあたりの転送速度が3.0の2倍に向上している - 内蔵GPU
多くのCPUはGPU機能も統合している。ビデオカードのGPUに比べると描画性能は低いが、動画再生などはスムーズにでき、ゲームができるものも。ビデオカードが不要なのでコストの抑制、省電力化に効果的 - TDP
発熱、消費電力の目安。本来は冷却機構を設計するための指標で数値が大きいほど強力な冷却が必要。CPUの構造が同じなら数値が大きいほうが消費電力も大きいと考えてよいが、実際の電力を示すものではない
用途によって必要な性能は違う
CPUのスペックの違いや価格は、必ずしも性能に直結するとは限らない。とくにたくさんのコアを活かすにはアプリケーションの最適化が不可欠で、どのくらいのコア/スレッド数までを想定して設計されているかで違ってくる。クリエイティブ、とくにプロ向けのツールではメニーコアへの最適化が進んでおり、コアが多いほど速くなる。それはCINEBENCH R20のCPUスコアでも実証されている。逆に言えば、最適化されていない用途で高価な超メニーコアCPUを使っても価格ほどのメリットは得られないし、動作クロックの高いCPUに逆転されることもある。Webブラウズなどの日常操作、オフィスアプリでの作業も含めたPCの総合性能を見るPCMark 10のスコアにそれが表われている。
ゲームで高fpsを出すには動作クロックの高いCPUがよい。コアに余裕があるとOSタスクの影響で遅くなりにくいため、6~8コアで動作クロックの高いCPUが最適だ。
【表】目的によって重視すべきスペックは変わる | |
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目的 | このスペックを重視 |
ゲームが目的なら | 動作クロック重視 |
写真や動画なら | コア数/スレッド数重視 |
コスパ優先なら | 内蔵GPUモデル |
おサイフに優しいオススメのCPU
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【検証環境】
マザーボード:<Socket sTRX4>ASRock TRX40 Taichi(AMD TRX40)、<Socket AM4>GIGA-BYTE X570 AORUS MASTER(rev. 1.0)(AMD X570)、MSI X370 GAMING PRO CARBON(AMD X370 ※Athlon 200GEのみ)、メモリ:G.Skill F4-3200C14D-16GTZR(PC4-25600 DDR4 SDRAM 8GB×2 ※各CPUの定格で動作)×2(※Athlon 200GEのみ8GB×2)、ビデオカード:NVIDIA GeForce RTX 2080 Ti Founders Edition、SSD:Western Digital WD Black NVMe WDS100T2X0C[M.2(PCI Express 3.0 x4)、1TB]、OS:Windows 10 Pro 64bit版